女流王位戦中継Blog

ご観戦ありがとうございました。

（吟）

（大盤解説会場から戻り感想戦が行われる）

（我慢を重ねて１勝１敗のタイに戻した甲斐女流王位）

（吟）

（感想戦の前に両対局者はファンの待つ解説会場へ姿を見せた）

（吟）

――　相掛かりで清水さんから動いていく将棋になりましたが、▲３五銀～▲４六飛の辺りは？

甲斐　経験のない将棋だったので、対応の仕方がよく分からなかったのですが、飛車を７五に回られて、狭いので何か手が作れないかと思ったのですが、思ったような効果がなかったというか。難しいと考えていたのですが、▲６五桂と跳ねられた辺りは模様が悪いと思っていました。

――　玉を固め合ったり、△８二歩と打たされたり渋い展開になったのですが。

甲斐　こちらから攻める糸口がないので、しばらくは我慢するしかないと思ってました。

――　清水さんのほうから▲３七桂～▲２五金と攻めてこられたのですが。

甲斐　こちらに厚みができてきていたので、ちょっと形勢としては盛り返してきたのかなと思っていました。

――　優勢または勝ちを意識した局面は？

甲斐　△３六歩と突いた瞬間は怖かったのですが、と金が間にあえば優勢になるかなと思いました。

――　相掛かりから攻めていく将棋になったのですが、▲４六飛と回った辺りの分かれはいかがでしたか。

清水　初めての将棋で形勢判断が分からなかったのですが、難しい将棋だったかなと。先手番なのでどこかで踏み込まなきゃいけなかったと思うのですが、踏み込めないまま局面が分かりにくくなってしまったので。

――　銀を引いたり玉を寄ったりでしたが。

清水　あの辺りは分からなくなってしまって。どこかで▲５三銀成と行きたかったのですが、そのタイミングを逸してしまったのがちょっと……。

――　▲３七桂以降の進行はどうでしたか。

清水　攻めさせられている気がしたので、いやな感じがしました。

（吟）

先手は歩切れで攻め後手玉を捕まえる手段が難しいと見られている。後手玉は１三～１四のルートがあり広い。

（１勝１敗のタイに戻すか）

（吟）

図は△２七金に▲５八飛と逃げた局面。△４五歩で先手の角が捕まるが継ぎ盤では△３六角が示されている。角を飛び出した手がうるさいようだ。

控室の窓を雨がたたき、稲光がときおり見える。

（吟）

（まもなく18時、街灯がともっている）

（十勝地方には雷注意報が出ている。外へ出ると風がビュービューと吹いていた）

（吟）

△３四銀引▲５七銀と互いに銀を引く展開になった。△８二歩と甲斐女流王位はじっと辛抱。▲９一角成と角を成られては痛い。両者の持ち時間は残り１時間を切っている。

青野九段は「一手指したほうがよく見える将棋ですね」とモニターを見ている。

■Twitter解説■
千田翔太四段＞後手は△６三金～△６四歩で桂馬を取る楽しみがあります。先手は２つ方針があって、１つは桂馬が取られる間に手順に駒を前に進める。もうひとつは、△６三金の瞬間に▲３六飛と指して、攻めていく。ただ、先手が忙しいです。(後手やや有利)

（飛車の下に歩を打ってじっと我慢の甲斐女流王位）

（吟）

（ステージ上に棋士が４人。左から久津女流初段、青野九段、中倉女流二段、野月七段）

▲６七銀の局面で
「△５四歩と突きますと青野先生どうします」（野月七段）
「▲７五歩ですかねぇ。そこで△６三歩の銀バサミ？」（青野九段）
「いえ、銀バサミは表の顔で△５五歩と突きますね。５七の地点を狙って」（野月七段）
「歩を切る攻めですか～」（青野九段）

（吟）