両対局者が退場した後に、立会人・解説を務める塚田九段と
聞き手を務める斎田女流四段が第3局の見所を語った。
「第3局は甲斐さんの先手番となりますね。どうですか甲斐さんは?」(塚田)
「甲斐さんは、居飛車党から振り飛車党に転向なされて、第1局は甲斐さんの
中飛車。第2局は後手番で三間飛車を指されました。今度は先手番ですね」(斎田)
「斎田さんは振り飛車党ですよね。指しますか、斎田さんが甲斐さんになって。
僕は居飛車党なので」。(塚田)
「はい。では▲5六歩」。(斎田)
「▲5六歩だと戦型が決まってしまいましたね(笑)」(塚田)
「ただ甲斐さんは三間飛車も指されるのでどちらかだと思います」(斎田)
「甲斐さんが飛車を振るのは間違いないのですが、見ていると四間飛車はあまり
ないんですね。甲斐さんは力戦形というか」(塚田)
「そうですね。攻撃的ですね」(斎田)
「お互いに自分の土俵に持ってこれるかどうかがポイントですね。また
2人とも終盤が強いので、そこが見所ですね」(塚田)
「今シリーズは第1局・第2局とも終盤が長いですよね」(斎田)
「そうですね。長かったですね。明日も熱戦を期待したいですね」(塚田)
(吟)
18時、「のがみプレジデントホテル」3階ホールにて、前夜祭が行われた。
(飯塚市の齋藤守史市長より主催者挨拶。「両対局者を歓迎します。清水女流王位は飯塚市に何度も来ていますね。甲斐女王には飯塚市をもっと知ってもらいたい」)
(西日本新聞代表取締役の川崎隆生氏より棋戦主催者挨拶。「女流王位戦は、昨年までは10月に行われていました。『季節が変わるのが楽しみ』とは清水女流王位の弁です。清水さんはカド番で大変だとは思いますが、素晴らしい対局を楽しみにしています」)
(飯塚将棋センター会長の國武秋義氏が、「日本将棋連盟福岡県支部連合会相談役」として挨拶した。「第3局で終わらず、第4局、第5局につなげてもらいたい。甲斐さんには悪いのですが……」)
(壇上に立つ対局関係者。左から清水女流王位、甲斐女王、塚田九段、記録係の望月陵二段、大盤解説聞き手の齋田女流四段)
(地元の幸袋中学校音楽部による演奏。華やかな音楽が前夜祭を盛り上げた)
(文)