第33期女流王位戦五番勝負第4局

2022年6月 7日 (火)

阿波おどりの出迎えるまち

阿波おどりは毎年8月9日に鳴門市で始まり、県内各地で開催されるなか、徳島市では8月12日から15日まで盛大に行われます。まちを歩けば阿波おどりを感じないわけにはいきません。

Awa01(阿波おどりを背景に、ようこそ)

Awa02 (同様に阿波おどりで歓迎)

Awa03 (阿波おどりは歩道にも)

Awa04 (そこかしこに見られる。中央の柱に鏡像が)

Awa05 (こちらの歩道はタイルが色違い)

Awa06(遠目によく見ると踊っていた)

(飛龍)

筋違い角

20220607a

図は32手目△6五角まで。西山白玲・女王は5四に利きを足して攻めようとしています。筋違い角は立会人の武市三郎七段の得意戦法でした。
先手は指し手や方針が難しい局面で、居玉の里見女流王位がどのように局面をまとめるか注目されます。実戦は47分の長考で▲7八金とし、消費時間に差がつきました。(銀杏)

Dsc_1948 (11時15分ごろ、検討する立会人の武市三郎七段と日本将棋連盟常務理事の井上慶太九段)

挑戦者から見た対戦成績

挑戦者の西山白玲・女王は奨励会に入って棋士を目指していましたが、昨年4月1日付で女流棋士に転向し、1年2ヵ月が過ぎました。奨励会員時代にも一部の女流棋戦に出場でき、里見女流王位から見た対戦成績にはその間の対局も含みます。その数字はそれで意味がありますが、ここでは西山白玲・女王の女流棋士転向後となる比較的直近のデータにスポットを当ててみました。

西山白玲・女王の通算成績はあくまでも女流棋士になってからの女流棋戦に限ったものとなり(今朝の時点で38勝14敗、勝率0.731)、西山白玲・女王視点の対戦成績もその中の数字となります。

Table1(表はクリックすれば少し大きくなります)

表のとおり、最近は里見女流王位が押していますが、目を引くのが短期間での対戦数の多さでしょう。昨年10月から12月にかけては2棋戦の番勝負を並行して戦っていました。いまも女流王位戦だけでなく、マイナビ女子オープンの五番勝負(西山女王の防衛戦)が継続中で、今後も次々に対戦が増えていくと予想されます。

Asa13 (一時は両者で八大タイトルを分け合う。現在もトップ2として女流棋界を牽引)

(飛龍)

積極的な手順

Joryuoui202206070101_231勝2敗とあとのない西山白玲・女王ですが、上図から△5四歩▲同歩△8八角成▲同飛△3一飛と積極的に局面を動かしていきました。△3一飛が指されると控室では井上九段と武市七段がモニターに注目しています。

Hikae02 (思わずモニターにクギづけに)

Joryuoui202206070101_28▲2二角が目につきますが、△3三角▲3一角成△同銀で飛車取りが残り、先手は面白くありません。本譜は▲5八飛△5一飛▲5五銀と進んでいます。

1_32Joryuoui202206070101_31

Nishiyama04(西山白玲・女王は積極的に角交換に持ち込んだ)

(飛龍)

午前のおやつ

10時、両対局者に午前のおやつが出されました。里見女流王位はアイスミルクティー。西山白玲・女王はアイスカフェオレ。両者とも飲み物のみでした。

Oyatsu03 (里見女流王位のおやつ)

Oyatsu01(西山白玲・女王のおやつ)

(飛龍)

対局開始まで

Asa07(記録係の武富女流初段が駒を磨いていた)

Asa08 (タイトル戦の記録を取るのは初めてとなる)

Asa09 (盤側に関係者がそろう)

Asa10 (先に挑戦者の西山白玲・女王が入室)

Asa11 (その2分後に里見女流王位)

Asa12(両者がそろって礼が交わされた)

(飛龍)

先手中飛車対後手三間飛車

Joryuoui202206070101_19初手から▲5六歩△3四歩▲5八飛△3二飛と進み、図は9時30分頃の局面です。控室では、井上九段が先手玉をどちらに囲うかに注目しています。

Hikae01 (モニター前に井上九段)

(飛龍)

対局開始

本局の先手は里見女流王位です。定刻の9時に対局は開始されました。

Satomi01 (先手の里見香奈女流王位)

Nishiyama01 (後手の西山朋佳白玲・女王)

Asa03 (駒を並べる両者。中央は米田豊彦・徳島新聞社理事社長)

Asa05 (対局開始の一礼)

Satomi03 (初手▲5六歩)

Nishiyama03 (2手目△3四歩)

Asa06 (3手目▲5八飛までの盤面)

(飛龍)

対局日スケジュール

おはようございます。本日の徳島市は晴れ。スケジュールは以下のとおりです。

9:00 対局開始 
10:00 おやつ (飲み物のみ対局室に)
12:00 昼食休憩
13:00 対局再開
15:00 おやつ (飲み物のみ対局室に)
??:?? 終局

Asa01_2(徳島のシンボル、眉山を望む。よく晴れた)

(飛龍)

2022年6月 6日 (月)

検分


Kenbun01(先に入室したのは挑戦者の西山白玲・女王)

Kenbun02 (盤側に関係者が集う)

左から日本将棋連盟常務理事の井上慶太九段、立会人の武市七段、日本女子プロ将棋協会(LPSA)理事の鹿野圭生女流二段、記録係の武富女流初段。

Kenbun03 (里見女流王位)

Kenbun04 (西山白玲・女王)

Kenbun05 (光の具合を確認。中央は水野隆司・徳島新聞社事業担当理事)

Kenbun06 (検分は数分で終了。対局者を含めた食事会はないので……)

Kenbun07 (水野理事がその場で挨拶に立った)

「徳島での女流王位戦の対局は3年ぶりです。心からうれしく思っております。2勝している里見女流王位が防衛を果たして、更新中の女流タイトル数を通算48期に伸ばすか、西山白玲・女王が初の女流王位に望みをつなげるのか。徳島のファンはもちろん、全国のファンが注目する一戦です。今回の徳島対局が手に汗握る攻防で名勝負になることを期待しております」

以上で本日のブログ更新を終了します。明日の対局をお楽しみに。

(書き起こし:銀杏、撮影:飛龍)

カテゴリ

ブログ内検索

  • Loading
このサイト内に掲載の記事、写真などの一切の無断転載を禁じます。