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2025年6月

2025年6月25日 (水)

囲み取材

Dsc_5784(囲み取材の様子)

Dsc_5789(シリーズについては「自分から崩れるような展開があった」と振り返った)

Dsc_5808_2(北海道で行われた女流王位戦第2局の直後には、家族で北海道旅行を楽しんだという。生まれたばかりの子どもは飛行機の中でよく泣いたと笑った)

インタビューの終盤では、親交があった著名な格闘家の山崎照朝さんの訃報に話が及びました。山崎さんは漫画「あしたのジョー」の力石徹のモデルになった空手家で、今月22日に逝去されました。第23期女流王位戦で福間(当時は里見で20歳)挑戦者が初めて女流王位を獲得し、その表彰式で話をしたのが初対面だったそうです。福間女流王位は訃報を最終局を迎える前に知っていたようで、感謝の気持ちを涙を流しながら答えました。

詳細は下記リンクの中日新聞と東京新聞のYouTubeチャンネル「中日 東京 将棋 サブチャンネル」でご覧ください。
【「笑顔のち涙」福間香奈女流王位 「遠くから温かく見守ってくれる方でした」防衛囲み取材】
https://youtu.be/ay2Gbtf8O1g

第36期女流王位戦の中継は以上で終了となります。ご観戦いただき、ありがとうございました。来期もお楽しみに。

(紋蛇)

感想戦

Dsc_5752(感想戦)

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Dsc_5764(森内九段も感想戦で意見を出していた)

Dsc_5770

Dsc_5783(対局中かのように険しい表情で振り返っていた)

(紋蛇)

終局直後

Dsc_5732(勝った福間女流王位。7連覇を達成した)

Dsc_5739(敗れた伊藤女流四段。あと一歩が及ばなかった)

Dsc_5733(終局直後のインタビューの様子。報道陣は敗者の背中に回り、勝者の表情を撮影している)

【福間女流王位の談話】
――序盤はどう見ていましたか。

玉を囲うまでが結構怖い形だったので、一手一手慎重に駒組みをしていたんですけど、囲い合って堅さを生かして動いていける展開になったので、まずまずかなと思っていました。

――中盤戦で、端から飛車を成った辺りいかがでしたか。

竜の分だけ、少し指しやすいのかなと思っていました。慎重になりすぎないようにと思っていたんですけど。

――後手から角のラインで攻められる展開になりました。

△5六歩に▲6六銀と取って一瞬、堅さを生かして攻め合ってどうかなと思っていたんですけど。

――終盤はいかがでしたか。

なるべく嫌みを残さないように指していました。

――一局を振り返っていかがでしょうか。

序盤から一手一手考えながら進めていく将棋だったんですけど、自分なりに納得いくような将棋にできたかなと思います。

――開幕直前の挑戦者変更、久しぶりのフルセットとなったシリーズでした。感想を教えてください。

とにかく地方の方々にお世話になって、対局して、感謝の気持ちでいっぱいです。将棋のほうは自分から崩れていくような将棋もあったので、最終局は悔いがないように指せたらなと思っていました。

【伊藤女流四段の談話】

――序盤はいかがでしたか。

似たような将棋は何度かあるんですけど多分、同一局面は指していなくて。早々と福間さんのほうに工夫があったので一手一手考えつつでした。ただ、ちょっと端の位を取られている分だけ(先手の)手が遅れているので、その辺りで勝負できないかなと思いました。

――1筋で動いてから、じっくり組み合う展開でした。

本譜でも戦えるのかなと思っていたんですが、もうちょっと激しく攻めていくような展開もあったのかなと思います。

――1筋は逆襲される流れになりました。

(先手の)竜ができる前に△4六歩を入れるかどうか、悩ましいところがいくつかあって。本譜でも一局かなと思ってやっていたんですが、だんだん苦しいような感じがしていました。

――△8四香から玉頭で反発しました。

あの辺りは一局かなと思ったんですけどね。その後、どこかは具体的にわからないですけど、竜と飛車の差が本譜の展開だと出てしまっているのかなと思いました。

――角筋で玉を攻める展開でした。

手が止まってしまうとまずくなるのかなという感じがありました。角がそっぽにいく感じになっているので、端の嫌みもついていますし、もうちょっと何かなかったのかなという感じではありました。

――△7三金と寄った辺りは。

あの辺りは少し苦しさを意識していました。

――終盤はどういう方針でしたか。

(先手の)持ち駒の香の威力があるのかなと思いました。こっちは脅威が少なかったのかなと。

――全体を振り返ってどうですか。

序盤から未知の局面になって、一手一手考えていきながらだったんですけど、もうちょっとよい順を発見できればもっといい勝負にできたんじゃないかなと思います。

――直前の挑戦者変更から登場したシリーズでした。

突然のことで驚いたんですけど、急遽だったにもかかわらず各地の皆様に温かく迎えていただいてうれしかったですし、応援してくださる方もいましたし、ありがたく思います。


(紋蛇)

福間女流王位が7連覇を達成

Joryuoui202506250101131131手で、福間女流王位が伊藤女流四段をくだしました。終局時刻は18時33分。消費時間は▲福間3時間42分、△伊藤3時間46分。勝った福間女流王位は、7連覇を達成しました(女流王位獲得通算11期)。

(睡蓮)

先手勝勢

20250625118図で▲7七桂△7六金▲8四成銀△同銀▲6五香が森内九段を感心させた寄せです。▲7七桂は△7六金を呼び込むので怖いですが、▲8四成銀で玉頭をにらむ香を取って攻めれば、玉頭の脅威を緩和できます。終局が近づいてきたようです。

20250625123(紋蛇)

師弟の検討

20250625114先手は馬を作り、後手玉を追い詰めています。形勢は先手勝勢。控室には野原未蘭女流二段が来訪し、師匠の森内九段と継ぎ盤を挟んでいます。

Dsc_5718

Dsc_5720(図で野原女流二段の推奨手は▲7八金上。玉を固めて手堅い)

Dsc_5721(後手を持って考える森内九段。しばらくしてからAIの読み筋を見て「すごいですね。(▲7八金上は)AIの最善手ですよ」と弟子を讃えた)

(紋蛇)

差が広がる

2025062596図は▲9四歩に△6六歩と打ったところ。▲同金なら馬の利きに入るので、△4五歩から竜を追ったときに技をかけやすくなります。実戦は▲6八金引でした。これで後手の勝負手は難しいようです。△4五歩▲3六竜△9四香▲同銀△7五歩のような順は考えられますが、桂頭を攻めても厳しさに欠けるようです。

▲6八金引以降は△9四香▲同銀△4五歩▲3六竜△3三桂と進みました。

20250625102伊藤女流四段は辛抱していますが、先手が駒得を拡大してリードを広げています。

Dsc_5658(福間女流王位。リードを拡大している)

(紋蛇)

雨上がりの千駄ヶ谷(2)

Dsc_5703(鳩森八幡神社の冨士塚。雨上がりとあって、緑の色が濃い)

Dsc_5707(アジサイ)

Dsc_5704(花手水もアジサイ)

Dsc_5713(そばの道路に植えられていたヒマワリ。まもなく梅雨が明けて、夏がやってくる)

(紋蛇)

雨上がりの千駄ヶ谷(1)

Dsc_5687(雨上がりの新・将棋会館)

Dsc_5696(新国立競技場のほうには、青空が広がっていた)

Dsc_5697(将棋道場とショップ、カフェが併設された「棋の音」。対局者の昼食やおやつが提供された)

(紋蛇)

先手優勢

2025062583午後は玉頭のねじり合いが続いていますが、福間女流王位が抜け出したようです。図の▲6四歩のタタキが狙いの一着。△同金は▲4二角が両取りになります。△7三金とかわせば、▲5六竜が攻防ともに味のよい一手。竜が中央を制圧すれば、後手は先手陣に手をつけにくくなります。
伊藤女流四段は▲6四歩に手を止めています。16時16分、残り時間は1時間を切りました。しばらくは粘る展開になりそうです。

Dsc_5651




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