主催紙インタビュー
終局後、主催紙インタビューが両対局者に行われました。(終局直後の両対局者)
まずは福間女流王位から。
――序盤戦はどのようにご覧になられていましたか。
福間 じっとしていると堅さ負けすると思いました。
――中盤戦はいかがでしたか。
福間 62手目の△2二飛がちょっと甘かったかもと思っていました。
――その後、△6四銀(66手目)や△3三歩(68手目)など、辛抱される展開が続きました。
福間 少し前の局面と比べるとちょっとおかしいのかなと思ったので。
――本譜はそこから攻め合いになりました。見通しはいかがでしたか。
福間 △7五香(82手目)と打った形が手厚いので、よくできるかなと思いました。
――本局、改めて振り返られていかがですか。
福間 序中盤が難しく、一手一手分からなかったんです。桂香交換になって局面がほぐれてきたかなと思ったのですが、ただ、そこから甘い手を指してしまって難しくしたかなと。
――最後に、次局に向けてお願いします。
福間 変わらず、精一杯頑張ります。
次に、伊藤女流四段にインタビューが行われました。
――戦いが始まって端攻めがきたあたりは、どのように感じられていましたか。
伊藤 互角くらいはあるのかなと思っていました。
――中盤戦はどうでしたか。
伊藤 一手一手が難しくて分からない局面が続いて、後手に歩を渡すと△9六歩の狙いが生じることもあって、どのタイミングで歩を渡すのかというのがちょっと難しかったです。
――52手目の▲9七同桂では、▲9七同銀もあったかなというところでした。
伊藤 ▲9七同銀は何か嫌な手があった気がします。▲9七同桂だと歩を渡すと△9六歩がありますが、打たれても戦える手順に持ち込めればと。
――68手目に△3三歩と相手に辛抱させる展開にできました。このあたりの手応えはいかがでしたか。
伊藤 何かあまり正しい手順を指せていないような気がしました。それまでに▲4七金(57手目)と金が自玉から離れる手を指していますし、微妙だったかなと。△3三歩と打たせて何かあったのかもしれませんが、ちょっと私には分からなかったです。
――△7五歩(72手目)と突かれたあたりではどのように感じていましたか。
伊藤 戦っている場所が自玉に近いということで、厳しそうかなと。
――本局を振り返っていかがですか。
伊藤 ずっと難しくて分からない局面が続いたんですけど、その局面を考えるのが楽しいというか、自分の力は出しきれたのかなと思います。
――次局に向けての意気込みをお願いします。
伊藤 最終局を指したいので、次も頑張りたいと思います。
(潤)