« 2025年3月 | メイン | 2025年5月 »

2025年4月

2025年4月24日 (木)

姫路市の街並み(1)

Himeji_a01
対局地である姫路市は兵庫県播磨地区の中心都市です。県内2位の人口を擁しており、中核市、国際会議観光都市に指定されています。
JR姫路駅北口から続く大手前通りの先には、日本初の世界文化遺産である「姫路城」が望めます。壁面全体が白漆喰総塗籠の大壁造で造られており、城の防御に加えて白を基調とした美観を兼ね備えていることから「白鷺城」とも呼ばれています。
姫路のご当地グルメは、姫路おでん、えきそば、ちゃんぽん焼き、どろやき、アーモンドトースト、ひねポンなど。

Himeji_a02

Himeji_a03

Himeji_a04(大手前通りには像などが並んでいるが、こちらもそういったモニュメントのひとつ。球状にくるくると回っていた)
※本記事の写真は4月上旬、晴れの日に撮影。

【姫路市】
http://www.city.himeji.lg.jp/

(虹)

緩急をつけた戦い

Img_9000(村山八段に、14時頃までの進行について振り返っていただいた)

「向かい飛車の対抗形はじっくりとした将棋になりやすく、両者が好む展開でもあったと思います。しかし駒組みが続くかなと見ていたところで40手目△8五歩と福間女流王位が動きました」

20250424_40

「△8五歩は手として成立していたと思います。手が広い中盤戦に入って、互いに攻守を交えた戦いになり、形勢もバランスが取れていた気がしますね。そのあたり、おふたりともさすがだなと感じました。そのあとポイントとなったのは60手目△8六銀と踏み込んだところで、代えて△5四金であればまだ穏やかだったと思います」

20250424_60

「以降は流れが激しくなります。緩急の織り交ぜ方が両者らしいです」

20250424_66

「66手目△4一飛に対して▲4三歩成ならば短期決戦で、早い終局もあるのかと思いましたが、実戦は▲8三歩という曲線的な手を選ばれましたね。相手に委ねるという感じの手です」

Img_8721(早い段階で戦いが始まり、目が離せない進行が続いている)

【直前に挑戦者交代、異例の女流王位戦 「中盤からのねじり合い見どころ」立会人の村山八段が展望|神戸新聞】
https://www.kobe-np.co.jp/news/culture/202504/0018907971.shtml

(虹)

対局再開

Img_8918(12時52分、伊藤女流四段が先に対局室に戻ってきた)

Img_8930(それからほどなくして福間女流王位も入室)

Img_8980(対局再開の定刻から2分ほど読みを重ねてから、伊藤女流四段の手は動いた)

Img_8987(読みの本線だったか、福間女流王位はすぐに応じる)

(虹)

昼食メニュー

昼食の注文は、福間女流王位が「うな重」、伊藤女流四段が「うな重」と「フレッシュフルーツ」です。

Img_8858_2(両者とも注文したうな重)

Img_8865

Img_8877(伊藤女流四段はここにフルーツを添えた)

【女流王位戦 昼食は両者うな重 午後の対局再開へ英気養う 姫路で第1局|神戸新聞】
https://www.kobe-np.co.jp/news/culture/202504/0018907819.shtml

(虹)

昼食休憩

20250424_56

12時、図の局面で伊藤女流四段が11分考えて昼食休憩に入りました。消費時間は▲伊藤1時間29分、△福間1時間4分。対局は13時に再開します。

Img_8905

Img_8900
(虹)

里湯ひととき夢乃井

Img_8845(里湯ひととき夢乃井の外観)

対局場である「里湯ひととき夢乃井」は、姫路市夢前町にある塩田温泉の旅館です。播磨地区最大規模の風呂群「満点星」や、大浴場「織姫・彦星」など、複数の露天風呂や薬湯を有します。また散歩道での森林浴など、中心街の雑踏から離れた空間を楽しむことができます。昨年には露天風呂付特別室「夢咲」のリニューアルや、家族向けの「ファミリールーム」の増室、ペット同伴可能な客室の増室なども行っています。

Img_8370

Img_8422

Img_8366(大棋士たちの揮毫が飾られていた)

Img_8426(対局室の畳は、正方形の「琉球畳」が使用されている)

Img_8848
【里湯ひととき夢乃井】
http://www.yumenoi.com/

(虹)

朝の検討陣の様子

Img_8828(村山八段が主に継ぎ盤を動かし、観戦記を執筆する諏訪さんに解説する)

Img_8835(鹿野女流三段も積極的に、口頭で見解を述べていた)

20250424_44

(△8四銀まで指されたのを確認して「検討どおりです」と村山八段)

Img_8841(継ぎ盤の一変化の様子。後手の手番で、△8四歩と桂を狙うのがよいとされた)

(虹)

伊藤女流四段の女流王位戦

Img_8731
◆伊藤 沙恵(いとう さえ)女流四段◆
1993年10月6日生まれ、東京都武蔵野市出身。屋敷伸之九段門下。2014年、女流初段。2023年、女流四段。女流棋士番号は52。タイトル戦登場は13回。獲得は女流名人1期。

初参戦の第27期(2015年)でいきなり予選を突破し、以降一度も挑戦者決定リーグから陥落していません。強豪ひしめくリーグ戦に身を置くのは今期が10期目でしたが、48勝20敗(0.706)という高勝率を残しています。
福間女流王位と女流王位戦五番勝負を戦うのはこれが3度目です。

(虹)

福間女流王位の女流王位戦

Img_8642
◆福間 香奈(ふくま かな)女流王位(清麗・女流王座・女流名人・倉敷藤花)◆
1992年3月2日生まれ、島根県出雲市出身。森けい二九段門下。2004年、女流2級。2020年、女流六段。女流棋士番号は33。タイトル戦登場は80回。獲得は白玲1期、清麗5期(クイーン清麗)、女王1期、女流王座8期(クイーン王座)、女流名人14期(クイーン名人)、女流王位10期(クイーン王位)、女流王将8期(クイーン王将)、倉敷藤花15期(クイーン倉敷藤花)の計62期。

本局の冒頭記事でも触れましたが女流王位6連覇中です。

Data_fukuma_2
(虹)

対局開始前後の様子(2)

Img_8694(番勝負開幕局のため、振り駒が行われた)

Img_8706(と金が3枚出て伊藤女流四段の先手番に)

Img_8765

Img_8770(初手▲2六歩)

Img_8779(福間女流王位は間髪いれずに2手目△3四歩を着手した)

Img_8784(それからは両者とも早いペースで手を進める序盤戦となった)

(虹)

カテゴリ

ブログ内検索

  • Loading