終局直後
□勝った里見女流王位のインタビュー
--第2局のような進行になりました。
間合いが難しいところではありました。積極的に動いてどうだったかなと思いました。
--▲4五銀(43手目)とぶつけて後手が大長考となりました。
受けづらいのかなと思っていました。
--中盤は飛車が成り込んでいく形になります。
もう少し攻め合いの順を選ぶべきかなと思っていましたが、具体的にわからず、自陣に駒を埋める形になりました。一手一手難しいなと思いながら指していました。
--▲4一竜(73手目)あたり中盤の攻防は。
本譜は何かありそうで見つけられない時間帯がありました。指している最中は難しいかなと思っていましたが、先に迫れているのでやや指せるのかなと。
--▲8一銀(81手目)からの寄せの手応えは。
こちらも結構怖いので、対局中は悩ましかったです。
--最終盤に至るまでの進行について。
▲4七竜(89手目)と角を取って、こちらの玉形が一瞬安泰になるので、攻めに専念できて指せるのかなと思いました。
--一局を振り返って。
仕掛けてうまくいっているか、微妙かなとは思っていましたが、一手一手考えて力を出しきれたかなと思いますし、指していて充実感もありました。
(敗れた伊藤沙恵女流四段)
■敗れた伊藤女流四段のインタビュー
--序盤を振り返って。
第2局から変化して、端の交換をいれないでやってみたいと思い、本局のような手順にしました。
--仕掛けあたりの攻防について。
△6三銀(34手目)と離れた瞬間に仕掛けられて、どのようになるのかは難しいと思っていました。
--▲4五桂(39手目)に対して87分の大長考でした。
急所なのかなと思って、考えました。
--△8五桂(60手目)からの攻め合いについて。
実戦的に先手にだけ竜ができているので、こちらの指し手が難しかったように思います。
--△4七角(72手目)が攻防打でした。形勢について。
続く▲4一竜は見えていましたが、ほかに代わる手が見えませんでした。代わる手がいまは浮かびません。難しくてわからなかったです。
--終盤は受ける展開になりました。
手が入ってから角が質駒になっているので、▲8一銀で対応を間違えているかもしれませんが、思わしい受けが見えませんでした。終盤は少し足りなくなってしまったかと思います。
--一局を振り返って
細かい微妙な違いが悩ましい一局でした。
--五番勝負を振り返って。
自分の実力不足で最終局までもっていけなかったのが残念です。各地を回らせていただいて、どの場所でも気持ちよく対局に臨むことができてありがたく思っています。
(武蔵)