終局直後
◆山根女流二段の談話
――本局を振り返ってください。
山根 中盤は自信がなかったです。金(7三金)が変な位置にいてこちらの玉が堅くなく、攻められる展開になってしまいましたので。
――手応えを感じたのはどの辺りでしょうか。
山根 最後まで分かりませんでしたが、金を取るところ(178手目△2五銀)で勝ちを意識しました。
――今期は予選からの出場です。本局までで印象に残る場面がありましたら、教えてください。
山根 そうですね……。王位リーグの最終局、甲斐さん(甲斐智美女流五段)との対局が二転三転の激しい内容で……。そこで連勝が止まったこともあって印象に残っていますが、それからうまく気持ちを切り替えられたかなと思います。
――これで挑戦権獲得となりました。相手は里見香奈女流王位で、五番勝負の長丁場です。
山根 挑戦権を獲得できたことは、とてもうれしく思います。4時間の持ち時間の将棋は指したことがないので、とても楽しみです。里見さんとの五番勝負も準備をして臨みたいと思います。
◆伊藤女流三段の談話
――本局を振り返って、いかがですか。
伊藤 優勢だと思って指していたのですが、自玉への手の入れ方がおかしかったですね。悪手を一杯、指したと思います。
――どこかに誤算がありましたか。
伊藤 (153手目からの)▲1六玉△3六銀成のところで思わしい受けがなかったのが誤算でした。本譜△3五成銀(156手目)まで進むと、駒を取られすぎなので。それまでに何かあったとは思うのですが。
(睡蓮)