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2012年5月

2012年5月23日 (水)

共同記者会見

本局で女流王位を奪取し、史上最年少女流四冠の記録を打ち立てた里見新女流王位は、共同記者会見で報道陣の質問に答えた。家族への報告について聞かれ、思わず顔をほころばせる場面も。

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感想戦

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インタビュー

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■里見女流三冠
―― 序盤はいかがでしたか。
里見 後手番ということを考えると指しやすいかなと思っていたんですけど、ちょっと無理に動いていった感じになったので……。ずっと自信がなかったです。
―― ▲3六歩(55手目)と甲斐女流王位が突きましたが、その辺りはいかがでしたでしょうか。
里見 突かれると思っていたんですけど、玉側から動いているので、なんとかなると思っていたんですが。うーん……。やられると自信がなかったですね。じっとしていたほうがよかったかもしれないです。
―― どの辺りで優勢を意識されましたか。
里見 ▲9五歩(93手目)に△8二玉と引いたところで、あまりこちらに迫る筋が見えなかったので、そこでちょっと逆転したかなと。
―― 逆転した?
里見 逆転というか、そうですね、ちょっと勝っているかなと。
―― 少し苦しめと認識していたのでしょうか。
里見 そうですね。△6五銀左(76手目)と出たのもあまり気が進まない感じでしたので。ずっと、あまり自信を持って指してはいなかったです。
―― このシリーズを振り返っていただきたいのですが、3局を振り返っていかがでしたでしょうか。
里見 第1局、第2局はずっと優勢で進んで危うくしてしまったんですが……。第3局も終始自信がなかったです。最初の辺りだけうまくいったかなと思っていたのですが。でもいろいろと試すことができたので、それはすごくよかったかなとは思います。
―― これで女流王位を獲得して女流四冠になったのですが、その感想をお願いします。
里見 今すぐに感想は、ほっとしたという気持ちでいっぱいなので、うれしいとかそういう気持ちは実感としてないのですが、これからも一生懸命がんばっていけたらいいなと思います。

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■甲斐女流王位
―― 一局を振り返っていかがでしたか。
甲斐 序盤、こちらから動いていけない状態にしてしまったので、作戦負けかなと思っていました。▲3六歩も自玉から動いていっているので自信はなかったのですが……。6七の銀を遊ばせてしまったので、もう少しどこかで一手力をためるような展開にしたほうがよかったのかもしれないです。
―― 今シリーズを振り返っていかがでしたでしょうか。
甲斐 第1局、第2局はちょっと攻め急いでいる部分があったので、今日はゆっくりした展開にしたいなと思ったんですけど……。一局一局テーマがあって、その中で対局ができたので、すごく勉強になったと思います。

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終局直後

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里見女流三冠、女流王位奪取。女流四冠に

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里見女流三冠がストレートで女流王位を奪取し、自身初の女流四冠に輝いた。終局は18時39分、消費時間は▲甲斐3時間59分、△里見3時間30分。

後手の厳しい攻め続く

_98図は18時15分頃の局面。里見女流三冠は△4六桂と攻めたてる。次に△3五角が強烈な一手で、厳しい攻めだ。甲斐女流王位は▲9三歩成と端にアヤを求めたが、△7一玉と逃げられ後手玉に刃が届かない。控室の関係者は終局に備え始めた。


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じわじわと網を狭める後手

控え室では後手の里見女流三冠が優勢と言われている。対局者の表情からも形勢が読み取れるだろうか?

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待望の攻めが入ったが

_73甲斐女流王位は▲8四歩(図)と垂らした。次に▲7五歩で銀を取る狙いがある。5七の角を生かした待望の攻めだ。しかしここでは△8六歩という反撃がある。以下▲7五歩は△8七歩成▲7四歩△7七と(参考図)の攻め合いはと金が強く、後手がやれそうだ。甲斐女流王位は△8六歩にどう対応するのだろうか。


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玄関を入ってまっすぐ進み、右を向くと長い廊下が伸びる。この廊下の右手に控え室が、左手に対局者控え室が、突き当たりの左に対局室がある。午前中は曇っていた空だが、17時には青空が一面に広がっていた。

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驚異の前進守備

_61図は16時30分頃の局面。甲斐女流王位は▲3七桂(図)と跳ねた。△4五銀を防ぐためとはいえ、桂頭のキズも抱えることになるだけに大胆な決断だ。控室ではさっそく後手が大暴れする変化を検討し始める。里見女流三冠は図から△4五歩を選択。こちらは比較的穏やかな手だ。対して▲3六金には△7七角成~△4四桂の強襲がある。▲4七金と引くことになりそうだ。先手には依然▲8五歩からの攻めがあるので、後手はあまりゆっくりしていられない。里見女流三冠はどのように攻めの構図を描くのだろうか。


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大盤解説会

のがみプレジデントホテルでは15時より大盤解説会が行われている。畠山七段は解説の合間に、「加藤一二三九段はいつも2000円のうな重を頼まれるんですが、財布を見た人がいないんですね。『うな重』と言うと、スッと胸ポケットから千円札が2枚出てくる……」など、棋士のエピソードを挟みつつ話していた。16時、▲3五歩(57手目)の局面で次の一手が出題される。候補には△4六歩と△2六歩が挙げられていた。

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