おはようございます
(今朝の箱根町は曇り)
おはようございます。女流名人戦第1局は9時対局開始です。本日もよろしくお願いいたします。
本局のTwitter解説は中村亮介五段が担当します。
下記サイトにてご覧いただけます。
https://twitter.com/shogi_mobile
(吟)
(今朝の箱根町は曇り)
おはようございます。女流名人戦第1局は9時対局開始です。本日もよろしくお願いいたします。
本局のTwitter解説は中村亮介五段が担当します。
下記サイトにてご覧いただけます。
https://twitter.com/shogi_mobile
(吟)
(山口昇士・箱根町 町長)
皆さんこんばんは。この素晴らしい席にお招きいただきまして、感謝を申し上げます。岡田美術館さんは開館をして2年あまり。いまや箱根で重要な位置を占める観光地、箱根を代表する施設でございます。たいへん貢献をいただいております。この女流名人戦も、地域に何かの形で貢献をしたいという中で、決まったということでございます。先ほど、谷川会長からごあいさつをいただきました。
箱根は大涌谷周辺の火山活動によって大変な思いをしたところですが、ようやくレベルが1に下がり、普通の活火山ですよという認識をされよう、そういう状況に戻りました。年末年始、箱根駅伝も大いににぎわい、にぎわいが戻ってきた状況が見られますけれども、ここでまた女流名人戦の第1局を岡田美術館で開催ができるということは、今年は復活に向けていい年になりそうだという、めでたい、ありがたい話だというふうに思っております。改めて御礼を申し上げたい、と思っております。
おそらく女流名人と挑戦者、棋史に残る熱戦を繰り広げていただけると思いますし、報知新聞を通じて詳細に全国に発表されるということは、「女流名人戦が箱根であった。なんだ、箱根は大丈夫だ」と、大いなるアナウンスになっていただけるだろうと思っております。重ねて、感謝と御礼を申し上げたいと思います。両者の明日の対戦を楽しみに待ちたいと思います。観光で成り立つこの箱根町でございます。これからも箱根にお越しをいただいて、温泉に、風景に、美術館に、楽しんでいただければと思っております。これを大きな弾みにして頑張りたいと思います。
(中締めは青野照市・公益社団法人 日本将棋連盟専務理事)
中締めを任されました、日本将棋連盟の青野でございます。本日は遠くから多数の方が前夜祭にお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。ファンの方、そして関係者の方に、御礼を申し上げたいと思います。
この42期になります女流名人戦も、岡田美術館杯としう新しい冠をいただいて、まったく新しい棋戦に生まれ変わったような、そんな気がいたします。今日は素晴らしい前夜祭になったと思っております。明日は2人の対局が繰り広げられます。ファンの方も楽しんでいただければと思います。解説は豊川七段、本当に解説がうまくてですね、必ずどこかでだじゃれが出ます。まあ、この手は「放置」する一手だろう、という具合に出ると思いますので。
箱根町、岡田美術館さんにとって、この女流名人戦が飛躍の一助になれば、これほどうれしいことはないと思っております。それでは、明日の素晴らしい対局を祈念いたしまして、中締めのあいさつとさせていただきます。
(書き起こし・文、写真・吟)
(両対局者が退席し、会場では先崎九段、豊川七段、室谷女流二段が第1局の見どころを話した)
室谷 いよいよ明日は第42期岡田美術館杯女流名人戦第1局が始まります。ずばり見どころは。
先崎 清水さんはだいたい僕と同世代なんですが、勝負の世界で若い人と戦うのはすごい厳しい。そのあたりをどう乗り切っていくか。
豊川 里見さんは強いですよね。ただ、スポーツ報知にいろいろ書いてあります。清水さんの負けが込んでいたんですが、直近は勝ったんですね。先ほど話していたときに耳から落ちましたけれども、あれで厄が落ちたかもしれない。
室谷 私も女流名人戦リーグに入りまして、清水さんとも対局しました。清水さんは8勝1敗という圧倒的な成績での挑戦というわけですが……。
先崎 あっ、わかった。その1敗が自分ということだな。
室谷 違います。
豊川 上田さん(初美女流三段)。上田プロ。
室谷 最後はプレーオフもあるかといわれていたところですが、しっかりと勝たれて、いま絶好調の清水さんと、7連覇を狙う里見さんとの戦い。楽しみですね。
先崎 2人は明日、大盤解説なんだよね。
室谷 今日、会場を見てまいりまして、岡田美術館の5階にあるスペースで。対局場と少し離れてはいるんですけれども。とてもきれいな会場でした。
豊川 対局場が離れにありまして、先崎さんが立会人で、盤もチェック、駒もチェック、照明もチェック、いろいろやりました。
室谷 和やかな雰囲気でしたか?
先崎 非常にいい雰囲気でした。
室谷 戦型予想は。
先崎 里見さんは居飛車も振り飛車もやるから、わからんねえ。2人でやると毎回、中終盤が盛り上がる展開になっているので、ポッキリ折れるような感じにはならないですね。
豊川 だいたい先崎さんと同歩なんですけど、あいさつも前哨戦という感じでしたね。
室谷 美術館は1時間ほど見させていただきました。
先崎 僕は台湾に行ったことが多いんですけども、台湾の国立美術館で5時間見たんですが、そのとき以来の中国の展示品を、山のように見て。でも日本も負けていないじゃないかと、こんなに素晴らしいものがあるんだと。台湾の人を招待したらいいんじゃないかという気持ちです。
豊川 僕も先崎さんに対抗して。フランスのルーブル美術館に一度だけ行ったことがあるんですが、そのときはあんまり感じなかったんです。でも今日、入り口で見た風神・雷神ですか、あれは驚きました。あまりに巨大すぎて、見やすいように斜めになっているんですね。
室谷 風神と雷神は、足湯に入りながら見ることができるということで、先ほど行ってきました。すごいきれいでして、1時間くらい浸かってしまいました。ぜひ皆さんも。
豊川 甘いものもあるんですよね。
室谷 はい。カフェになっていまして、飲み物を飲みながら、絵も見ながら、足湯もできて、とても有意義な時間を過ごしました。
(書き起こし・文、写真・吟)
(ステージに登壇した両対局者は対局へ向けての意気込みを語った)
(里見女流名人)
皆さまこんばんは。高いところから失礼いたします。本日はこのような盛大な前夜祭を開いていただき、本当にありがとうございます。感謝しております。ファンの皆さま方、来ていただきましてありがとうございます。私は箱根に来させていただくのは今回が初めてでして、バスでここまで来たのですが、景色がきれいで、眺めながら楽しんで来ることができました。また岡田美術館も見学いたしまして、私は美術は知識が乏しいのですが、館長さま、副館長さまに説明をしていただきまして、楽しく拝見いたしました。
毎年、年が変わって女流名人戦で第1局を迎えるとき、対局できるということに感謝しております。新しい気持ちで毎年いいスタートを切れるように、気持ちを切り替えて臨もうと心がけております。挑戦者は清水さんなのですが、思いきりぶつかっていこうと思います。明日は精いっぱい、盤に集中したいと思います。最後になりましたが、報知新聞社さま、ユニバーサルエンターテインメントさま、岡田美術館さま、箱根の関係者の皆さま、今日明日とお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。
(清水女流六段)
皆さま、こんばんは。挑戦者の清水市代です。どうぞよろしくお願いいたします。本日はこのように温かい前夜祭を賜りまして、本当にありがたく存じます。お正月、箱根駅伝を見ておりました。その中継を見ている中で、あ、小涌園さんだ、岡田美術館さんだ、と拝見するたびにわくわくしてきまして、箱根の美しい風景が映し出されるたびに、あそこで対局ができるんだと思うと、今日という日が待ち遠しい思いで、こちらに来させていただきました。
そしてスポーツ報知さんでは、たびたび地元のボランティアに参加されている皆さんの取材を、たくさん掲載していらっしゃいました。こちら小涌園さんの山下総支配人さんの話も載っていましたけれども、大変なことがあったけれども、逆に発想の転換で、いま生き生きと頑張っていらっしゃるということを読ませていただきまして、地元の思いが詰まった、箱根の皆さんの誠実さあふれる地で、タイトル戦という大きな……(イヤリングが落ちる)大丈夫かしら、明日。対局ができるということを、私はうれしく、またありがたくも思いました。駅伝といえば、昨年12月でしょうか、女子実業団駅伝でユニバーサルエンターテインメントさんの快走を拝見いたしまして、上位入賞、誠におめでとうございました。素晴らしい走りに元気をいただきました。
対局場になります岡田美術館さんは、先ほど見学させていただきましたが、展示室に入るたびに「おお」という声をこらえてしまうほど、実際出ていたかもしれないですが、素晴らしい作品ばかりで、千年、何百年という時を経て色あせないどころか、深みと重みを増していく作品を間近で拝見いたしまして、胸を打つといいますか、心に響く、明日に向かうエネルギーをたくさんいただきました。特に小林館長のたいへん丁寧でわかりやすい解説、すごく勉強になりました。寺元副館長の、ほとばしるような熱い思いのお話をたくさん聞かせていただきまして、私の心の中も熱くなりました。ありがとうございました。
明日の対局、里見女流名人は最強のタイトルホルダーです。先ほど私に思いきりぶつかっていくとおっしゃっていましたが、やめてください。壊れてしまいますので。私のほうから思いきりぶつかっていきたいと思います。いままで長い年月、積み重ねてきたもの、身につけてきたものを、明日すべて出しきれるように、精いっぱい臨みたいと思います。皆さま、女流名人戦に注目のほど、よろしくお願いいたします。
【「箱根ホテル小涌園」キャンセル5000人の苦境も発想の転換で正月満室 : スポーツ報知】
http://www.hochi.co.jp/topics/20151230-OHT1T50217.html
(書き起こし・文、写真・吟)
岡田美術館の館長を務めております、小林と申します。この第42期から、親会社のユニバーサルエンターテインメントから冠を譲っていただきまして、この箱根の地で、美術館内で女流名人戦を行っていただくことになりました。先ほど谷川会長からお話がありましたように、このところようやく箱根町に人が帰ってきまして、にぎわいを増してきております。この女流名人戦でより活力を注いでいただきましたら、ありがたく思います。冠をいただくにあたって、報知新聞社さま、日本将棋連盟さまから、格別のご理解をいただいて、私どもに第1局の対局の場も設けていただきました。心より御礼申し上げます。それから今日は箱根町の山口町長をはじめ、お歴々が参加くださいまして、「がんばれ」といってくださっているのだと思いますが、明日から熱戦の火蓋が切られる女流名人戦を、皆さまでお支えいただけたらと思います。将棋ファンの皆さまもどうぞ、熱戦をお楽しみください。
(早川正・報知新聞社 代表取締役社長)
皆さまこんばんは。ただいま紹介に預かりました報知新聞社の早川でございます。岡田美術館杯に冠名を新たにいたしました女流名人戦、いよいよ明日第1局でございます。今日は週末のお忙しい中、日本将棋連盟の谷川会長をはじめ、大勢の皆さま方にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。会場をここ箱根の地に移しましたけれども、箱根は私ども報知にとりましても、たいへん縁の深い場所です。新春恒例の箱根駅伝に長年携わっておりますから、私どもにとりましても聖地でございます。そこに駅伝に加えて、今度、女流タイトル戦のビッグなイベントを開催できますことは非常にうれしく思うと同時に、光栄に思っています。
第42期の顔ぶれは、昨年に続きまして里見女流名人と清水女流六段の対戦ということになりました。現在最強の対決ということで、ファンの関心も非常に高まっております。7連覇を目指す里見女流名人と、10期を獲得され、7期ぶりの名人奪回を目指す清水さんの対決。それに加えて、先ほどの控室で話題になっていましたけれども、岡田美術館というアートミュージアムで行われる棋戦。いかにも女流に親和性のある、エレガントな舞台設定も整い、素晴らしい戦いが展開されるのではないかと思っております。
先ほど岡田美術館を見学させていただきましたけれども、中に入りますと福井江太郎さんの大きな壁画がありまして、風神と雷神が描かれておりまして、あ、そういえば里見女流名人も出雲のイナズマといわれているな、そうなると清水さんは風神か、いやいや、最近の箱根での勝負事を見ておりますと、山の神が全部決めているような感じもある。風神と雷神に山の神が加わったら、いったいどんなことになるのだろうと、心は千々に乱れてきました。明日の対局、お二人とも大いに実力を発揮していただいて、素晴らしい対決を見せていただければと思います。終わりになりますが、本棋戦をともに主催していただいている日本将棋連盟さま、そして長年にわたり特別協賛をいただいているユニバーサルエンターテインメントさま、岡田美術館さまをはじめ、皆さま方には心から御礼を申し上げます。
(谷川浩司・公益社団法人 日本将棋連盟会長)
日本将棋連盟の谷川です。ひと言ごあいさつを申し上げます。本日は第42期女流名人戦五番勝負第1局の前夜祭にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。厚く御礼を申し上げます。女流名人戦は装いも新たに、岡田美術館杯としてスタートすることになりました。長年にわたりましてこの棋戦を主催していただいております報知新聞社さま、特別協賛をいただいていおりますユニバーサルエンターテインメントさま、岡田美術館さまをはじめ、ご尽力をいただきましたすべての皆さま方に厚く御礼を申し上げます。
美術館でのタイトル戦は、男性棋戦では(例が)あるんですけれども、女流棋戦では初めてです。里見さんにとって清水さんは常に大きな目標であり続けると思いますし、また清水さんも里見さんの実力を高く評価していると思います。将棋はもちろん勝負なんですけれども、2人でひとつの棋譜を作り上げるという作業でもあります。明日の対局でどのような芸術作品が誕生するか、私も楽しみにしております。
里見さんは昨年、復帰をして、9割以上の高い勝率を残しました。清水さんも女流棋士会の会長を務めながら、またNHKの司会も務めながら、8勝1敗の好成績で挑戦者になりました。充実した2人の戦いですので、きっと素晴らしい五番勝負になると思っております。
最後に、ちょっと私事にもなるんですけれども、今日は1月16日で、明日1月17日というのは、神戸に住む私にとって非常に特別な一日です。箱根も、今日はタクシーに乗ってきたんですが、運転手さんの話を聞いて、昨年のシルバーウィークあたりからずいぶんお客さんが戻ってきたそうです。今日もかなり車が渋滞をしていて、活気が戻ってきたかな、ということを実感いたしました。ぜひ今年はですね、箱根の町に大勢の観光客が訪れることを期待しております。
女流名人戦開催にあたりまして、ご尽力いただきました皆さまに厚く御礼を申し上げまして、また五番勝負が素晴らしい戦いになることを祈念いたしまして、あいさつに代えさせていただきます。
(対局関係者が登壇。左から青野照市・公益社団法人 日本将棋連盟専務理事、島朗・公益社団法人 日本将棋連盟常務理事、立会人の先崎学九段、大盤解説者の豊川孝弘七段、大盤解説聞き手の室谷由紀女流二段、記録係の高浜愛子女流3級)
(書き起こし・文、写真・吟)