第50期五番勝負第1局 Feed

2024年1月14日 (日)

感想戦

Dsc_7338 (西山女流名人)

Dsc_7324 (福間女流四冠)

Dsc_7341 (感想戦は16時47分ごろに終了した)

本局の更新は以上となります。ご観戦ありがとうございました。

(銀杏)

YouTube出演

インタビューを終えた両対局者はYouTube中継に出演してコメントをしました。(銀杏)

Dsc_7320(コメントする福間女流四冠)
「本局は序盤早々にあまりあるようでない形になって、いろいろ比較しながら考えていました。一手一手が難しくて、途中も難しいと感じながら指していました。よくなったと感じたのは最後のあたりでした。
次局は地元の出雲市で開催してくださります。自分の力を精一杯出し切れるようにしっかり準備して挑みたいと思います」

Dsc_7315 (西山女流名人)
「本局は指してみたかった出だしでした。あまり思わしくない形勢が続いたと思います。そのあとも粘りを欠いた感じでよくない内容だったと思いますが、来週の第2局に向けて軌道修正をできたと思います。
第2局もすぐにきますので、しっかり切り替えて調整して臨めたらと思います」

Dsc_7314

終局直後

Dsc_7270 (終局後の様子)

Dsc_7278 (先勝した福間香奈女流四冠)

―――振り駒の結果で後手になり、▲9六歩(7手目)と突かれて居飛車を選びましたが、西山女流名人の作戦を踏まえてどのように感じていましたか。

福間 端が入っている形なので、いろいろ考えた結果、本譜で指そうという感じでした。

―――作戦は意外でしたか。

福間 端が入っている形で▲7五歩(5手目)とこられて、昔指したことがあったので記憶をたどりながらやっていました。


―――昼食休憩前に▲9六飛と指されて、休憩中も考えていて再開後に△6九角とされましたが、そのあたりの感覚や形勢判断はいかがでしたか。

福間 もう少し待って指すのか、本譜か、本譜よりも激しくいくのか、いろいろ迷っていました。

―――よくなったと感じたのはどのあたりの局面でしたか。


福間 こちらは薄い形なので。最後、△2四銀と逃げたところは少し指しやすいと思っていました。

―――白星スタートになりました。一局を振り返っていかがでしょうか。

福間 一手一手考えながら指したのですが、もう少し徐々にポイントを稼ぐように指したかったです。最終的に攻め合いになってしまい、途中はよくわからないところもありました。時間を使って一局を指せたと思います。

―――2年ぶりの女流名人戦です。

福間 1月から大きな舞台で指せるので、少しでも充実したシリーズにしたいと思います。

―――第2局は出雲での対局になります。次局への思いをお願いします。

福間 対局を開催してくださりありがたいので、力を尽くせるよう頑張ります。

Dsc_7293 (敗れた西山朋佳女流名人)

―――振り駒で先手になり、初手に▲7六歩から石田流を目指す形になりました。作戦をどのように感じていましたか。

西山 分岐が多いと思っていました。△8四歩(8手目)なら本譜のような展開をある程度想定していました。

―――作戦として、どのあたりまでやれたと感じていましたか。

西山 どこかで仕掛けていく感じにしたかったのですが、本譜は自重気味というか、▲9六飛(35手目)と回る以外の手が見えなかったので
少し作戦負けになっているのかなと思っていました。


―――昼食休憩明けは竜を作ってと金で攻め合いの形にしました。

西山 駒割が厳しいので少し悪いと思っていました。本譜は粘りのない順を選んでしまったと思います。

―――どのあたりが難しいと感じていましたか。

西山 ▲5四香(55手目)あたりでもう少し手順を尽くせたのではないかと感じています。

―――一局を振り返って、いかがでしょうか。

西山 中盤あたりは△6九角(36手目)あたりの手順は難しかったと思うので、そのあたりで悪くなっているのであれば作戦が大変だったのかなと思います。

―――次局への思いをお聞かせください。

西山 またすぐに第2局が行われます。切り替えてできるだけ調整して臨めたらと思います。

(銀杏)

福間女流四冠が先勝

20240114_106

第1局は福間女流四冠が制しました。終局時刻は16時13分。消費時間は、▲西山2時間21分、△福間2時間33分。第2局は1月21日(日)に島根県出雲市「出雲文化伝承館 松籟亭」で行われます。

後手勝勢に

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図は92手目△6二銀まで。攻めたり受けたりのせめぎ合いが続いていましたが、少しずつ後手がポイントをあげて、図では後手勝勢とみられています。少し前に△6八馬▲同金△同竜と2枚換えに出ることも可が得られましたが、福間女流四冠は丁寧に指して、決め手に残しています。(銀杏)



Dsc_7249 (館内に五番勝負のポスターが掲げられていた)

Dsc_7259001 (第1局のチラシ。ポスターとは違うオリジナルだ)

Dsc_7267001

岡田美術館(2)

岡田美術館は国道1号沿いにあり、箱根駅伝の往路5区と復路6区のコースでもあります。岡田美術館の周辺は坂やカーブが急で、高低差の激しい箱根駅伝でも重要なポイントです。

Dsc_7236 (右に見えるのが岡田美術館の正門。坂の上にあることがわかる)

Dsc_7239 (上の写真の地点から左を向いて撮影。坂が続いている)

Dsc_7242 (岡田美術館の入り口)

Dsc_7244 (福井江太郎氏の大壁画「風・刻」は「風神雷神図屏風」をモチーフにした作品)

(銀杏)

岡田美術館(1)

岡田美術館は2013年に設立された私設の美術館です。近代や近世の日本画や陶磁などを数多く展示しています。展示面積は5000㎡に及びます。庭園は15000㎡と広大です。
神谷八段、井出五段、清水女流七段、竹部女流四段は岡田美術館のスタッフの案内で午前中に美術館を見学し、伊藤若冲らの日本絵画や陶磁などを鑑賞しました(通常、展示室への携帯電話・カメラ・タブレット類の記録媒体は持ち込めません。許可を得て撮影しています)。

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Dsc_7063 (熱心に鑑賞)

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(銀杏)

形にこだわらない対応

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図は55手目▲5四香まで。福間女流四冠が9筋から攻めたのに対して、西山女流名人は駒損甘受で対応して反撃に出ました。片美濃囲いの遠さを生かした指し回しです。
▲5四香からは、△6二金打▲5二馬△同金左と進みました。最後の△5二同金左は形にこだわらない受け方。△5二同金右だと▲9二飛成△9一歩に▲7二竜と潜り込まれて後手苦戦でした。本譜の△5二同金左なら、6二に金がいるため▲7二竜とできない理屈です。読みの入った応酬です。(銀杏)

Dsc_7231 (14時35分ごろの控室。井出五段と竹部女流四段が大盤解説会の休憩時間に神谷八段と検討)

対局者のお盆

対局前日の検分時、対局者のお盆に水のほか、炭酸水、清涼飲料水、紅茶、コーラが用意されていました。西山女流名人は清涼飲料水と紅茶の代わりに緑茶、福間女流四冠はコーラと紅茶の代わりに水を頼みました。また、両対局者にはほうじ茶も用意されています。(銀杏)

Dsc_6858 (西山女流名人のお盆)

Dsc_6863 (福間女流四冠のお盆。お盆の横にあるのは、岡田美術館とピエール・エルメ・パリとのコラボレーションチョコレート)

午後のおやつ

14時30分になり、午後のおやつが出されました。西山女流名人は「小豆の生どらやき、アイスコーヒー」。福間女流四冠は「小豆の生どらやき、アイスミルクティー」。 (銀杏)

Dsc_7035 (西山女流名人のおやつ)

Dsc_7037 (福間女流四冠のおやつ)

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