第37期五番勝負第3局 Feed

2011年2月17日 (木)

講演

湯原小学校で行われた講演の一部を掲載します。

――いつごろ将棋を始めたのでしょうか。
里見「5、6歳のときに、家族が隣でやってるのを見て覚えました」
清水「中学生からですね。小学生のときはルールを知っていたくらいです。遅いほうだとは思うんですけど、何かを始めるときは、自分がやりたいと思ったときがベストタイミングだと思います」
――将棋のおもしろさ、いいところとはどういった点でしょうか。
里見「誰とでも対等に戦えるところじゃないでしょうか。ほかではなかなかないと思います」
清水「まず、姿勢がよくなります。あと集中力や判断力が身につきます。将棋って、何人でやるものでしょうか? そう、二人ですね。だから自然と相手の気持ちを考えるようになりますね」

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■生徒からの質問コーナー
Q.どの駒が好きですか?
里見「名前が『香奈』で香が入っているので、香が好きです」
清水「聞かれるたびに困ります。というのも、どの駒も自分のためにがんばってくれてるので。みんな好きなんですが、そうですね、前にひとつしか進めない駒……わかるかな? そう、歩です。歩が好きですね」
福崎「うーん清水さん『さすが!』という答えですね。里見さん、がんばってくださいよ」

Q.緊張はどうやってほぐしますか?
里見「おいしいものを食べます」
清水「『緊張するな』と考えるとかえって緊張してしまうんですね。だから楽しむように、と自分に言っています」

Q.小学生のころの夢はなんですか?
里見「シェフ。……とプロ棋士です」
村田「じゃあ今はバリバリ料理を?」
里見「いや、やろうかなと思ってるんですけど(笑)」
清水「私は看護師、弁護士、駅員さん、エレベーターに乗って『上へ参ります』って言う人……こう、ピシッと働いてる人に憧れてましたね」
福崎「今日はスチュワーデスさんに見えるね」
清水「あ、スチュワーデスさんにもなりたかったんですよ。中学生のころは数学の先生、歴史学者が夢だったんですけど……気がついたら、一番好きな将棋の世界に入っていました」

Q.将棋をやっててよかったなと思うことは?
里見「大会で優勝して、パーティーで好きな食べ物がズラーッと並んでるのを見たとき、すごいうれしかったです」
清水「将棋以外の世界でがんばっている人と会えるとうれしいですね。タイトル戦を戦っていると全国を回るんですが、そこでいろんな人と会えるのが一番いいなと思うことです。人と人との出会いですね」

Q.いつまで続けるんですか?
里見「興味がある限り一生ですね」
清水「現実味がある質問ですね(苦笑)。わからないですけど、情熱がある限りは続けていくと思う。やっぱり好きで始めたことなので、一生やっていくと思います」

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(文)

湯原小学校(4)

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(目標は達成できたかな?)

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(帰途につく両対局者の後を追う児童たち)

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(窓から顔を出して手を振る子供たちと、それに応える里見女流名人ら)

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(里見女流名人が報知新聞社の撮影を行う間、バスから村田女流二段と清水女流六段が顔を出して子供たちに手を振っていた)

(翔)

湯原小学校(3)

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(児童全員と両対局者が握手)

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(休み時間。3年生が将棋を指していた。ひょっこりと両対局者が現れる)

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(真剣勝負!)

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(前夜祭で対局者に花束を贈呈した女の子と再会)

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(子供たちの様子を笑顔で見守る)

(翔)

湯原小学校(2)

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(両対局者から、盤駒や棋書の贈呈)

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(児童代表によるお礼のあいさつ)

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(記念撮影)

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(カメラマンのリクエストに応えて、子供たちが「オー!」)

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(記念撮影を終え、笑顔の里見女流名人)

(翔)

湯原小学校訪問(1)

第3局翌日の2月16日(水)、里見香奈女流名人、清水市代女流六段、福崎文吾九段、村田智穂女流二段は地元の湯原小学校を訪問し、5・6年生約40人を前に講演を行いました。

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(晴れているが、雪は残っている。清水女流六段が里見女流名人を気遣う)

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(校内には、休み時間に児童が将棋を楽しんでいる様子を収めた写真が掲示)

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(校内で行われた、里見女流名人と清水女流六段の講演会)

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(清水女流六段が子供たちに語りかける)

(翔)

2011年2月15日 (火)

感想戦

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(前期に続き、3-0のストレート勝ちでシリーズを制した里見女流名人。うれしい初防衛となった)

(文)

チャット解説、西川和宏四段の総評

Nishikawakazuhiro_3 △5三角(34手目)で清水さんがペースをつかんだと思いますがその後里見さんが振り飛車らしく捌いて難しい戦いに突入しました。飛車を取り合ったところは清水さんがよかったと思うのですが▲7六銀(69手目)、▲6七銀(85手目)と遊び駒の活用をして難しくなったと思います。最後は悪そうに見えた▲5九桂(97手目)が粘りのある一手で、里見さんの終盤力が光りました。

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終局後のインタビュー

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【里見香奈女流名人】
--勝利を確信したのはどのあたりでしょう。
「詰ましにいったあたりです。ちょっと悪くして、最後は難しい将棋だったかなと思います」
--控え室では清水女流六段の勝利が近いと言われた時間もありました。
「悪いなりに難しいかなと思っていたので、最後まで諦めずに指そうと思っていました」
--終局直後ですが、3連勝で初防衛となりました。
「逆転ばかりで反省点は多いんですけど、踏み込んでいくところはできていたと思います」
--奪取した昨年と比べてお気持ちはいかがですか
「上座に座って対局するのは違和感があって不安もあったんですが、自分なりに堂々と指せたかなと思います」
--今後の目標を。
「今は将棋が強くなることが一番の目標です」

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【清水市代女流六段】
--清水女流六段にも勝ち筋があったと思われていましたが。
「少しいいかなと思っていましたが、具体的には…」
--1分将棋の中で難しい判断をしなければならなかったと思います。
「時間は使えばなくなるものなので仕方がないです」
--3局とも優勢な将棋を逆転で落としてしまったと思うのですが、3局を振り返って。
「いまおっしゃった通りです。ただ、新しい指し方をしてくる里見さんと指せたことはすごくよかったです」
--昨年と比較して里見女流名人の将棋の印象に違いは。
「いえ、挑戦者ですので一生懸命指しただけです」
--第38期への抱負を。
「終わったばっかりで(笑)。うーん、考えておきます」

(翔)

両対局者、大盤解説会場へ

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(大盤解説会場では村田女流二段と福崎九段が待つ)

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(先に里見女流名人が登場)

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(村田女流二段が里見女流名人にインタビュー)

393
(続いて清水女流六段も登場。大きな拍手で迎えられた)

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(ポイントの局面、△2六香(96手目)のあたりを振り返る)

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(里見女流名人が感想を述べる)

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(両対局者を見ようと、ファンの皆さんが大盤の前に殺到)

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(遠くから見守る、里見女流名人のご家族)

(翔)

終局直後

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(ストレートで初防衛を果たした里見香奈女流名人。表情が硬い)

364
(静かな表情でインタビューに答える清水市代女流六段)

372

322
(手をつけられないまま、きれいに残されていた両対局者のおやつ)

(翔)

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