西山新女流名人囲み取材
感想戦のあと、あらためて西山新女流名人に取材が行われました。
報道陣の囲み取材の様子。
――女流名人のタイトルを奪取されて、あらためていまのお気持ちを聞かせてください。
「過去の女流名人戦のタイトル戦に出せていただいた時も、挑戦して失敗するということが続いていたかなというところで。内容自体は女流名人戦に於いては、満足のいく結果であったんですけど。結果がいまひとつついて来ていなかったところで。今期、挑戦者になれたのも、幸運な面はあったのですけれど。反省点もありながらも、なんとか3連勝という形で奪取できて、嬉しく思っています」
――福間女流五冠に番勝負でストレートで勝たれるのは、おそらく初めてかと思います。その点はいかがですか。
「いまお聞きして、確かにいつも、私自身もフルセットだったりが多いので。そういっていただくと、確かにそんな気がします。こういう形で奪取できたのは、凄く幸運だったかなと思います」
――タイトルと獲った喜びを一番伝えたい人はどなたでしょうか。
「あ、はい(笑)。えーと、夫はもちろんなんですが、結婚に伴って親族も増えましたので。本当に、親戚みなさん一同、応援してくださっていて。リアルタイムで見てくださったりしていたので。結構、意気込んで挑んではいました。結果がこういうふうについて来たのは幸運で、よかったなと思います」
――本シリーズ全体を振り返って、いかがでしたか。
「評価値に関わらず、というか。結構難解な将棋であったことが幸いしていたというか。今日の対局でも、感想戦で一番やったところですけど、私が攻めていた展開のところで、おそらく評価値はきっと私のほうが悪かったのですけれど。(その局面で先手が)正解を指すとなると、結構難しかったのかな、というところで。感想戦でもはっきりした結論が出るのに時間がかかったので。そういう局面の難解さだったりとか、難易度が、いい方に転んだというところは、幸運といえるのかなと思います」
――第2局では、劣勢と見られたところからの粘りで逆転につなげたところもあったかと思います。粘って逆転というところについてはどう感じていますか。
「序中盤で失速して、終盤でなんとか追いついていけるように、という展開が、全体的に他の公式戦でも目立つかなと思うので。そこはやはり、もう少し修正していかないといけないなと常々思っています」
――昨年、ご結婚されて、何かそれによって変わったようなところはあるのでしょうか。
「うーん……、難しいんですけど(笑)。日々の時間の使い方というか。メリハリがつくようになったかなと思っていて。遊ぶときは遊ぶというか。頑張るときは頑張る、みたいな感じで。時間の使い分けが以前よりできているのかなとは思います」
――以前はそうではなかった部分がある?
「そうですね。ダラダラと、というか(笑)。例えば、他の方の将棋の中継を、ただ画面を見て過ごす、みたいな時間もあったのですけど、そういうのは減ったかなというか。見るならば、しっかり学ぶというか。使い方がちょっとずつ変わっているかなと思います。中継とかも一緒に見てくれたりするので、必然的に濃くなるのかなという感じです」
――昨年の11月にご入籍されてから、女流公式戦の成績が9勝1敗です。これは(結婚と好成績が)連動していると言っていいでしょうか。
「結構、休養期間を取っていたんですよ。ガッツリ休みたいなと思っていたので。中学2年の終わりに奨励会に入ってから、2週間に1回は必ず重要な対局があるという環境だったなというのを思い返して。長期の休みってなかったんじゃないかなと。それで、ちょっと1回ガッツリ休んでみようという試みをしていました」
――結婚で、1回ガッツリ休んだというのは、いい方向になったと。
「ただ、わりと勉強不足みたいなことが反映されてしまってはいるので。その中で、ただ結果がついてきているというか。気力が充実したところはあるかなと。そこが結構、逆転勝ちだったりに結びついていた面はあったと思うのですけど。技術的には、ブランクを意識的に作ったところはあるので、ここからしっかり調整していきたいなと思っています」
――今年は、白麗のタイトルを防衛すると、クイーン白麗となり、(男性棋戦の)フリークラスに転入するということで、とても重要な年だと思うのですが。やはり、そこを重点的な目指すという思いはありますか。
「自分に取っては、1局、1局という意識で指してはいるので。新しい形で注目はいただいているのかなとは思うのですけれど。私自身は、とにかく盤上に集中したいなとは思っていまして。七番勝負で4時間という長丁場ではありますので。その中でしっかり、それぞれのタイトル戦のシーズンに合わせて、コンディションを整えられるか、というところに集中することが自分に出来ることかなと思います」
以上で第52期五番勝負の中継を終わります。ご観戦誠にありがとうございました。
(八雲)

