第50期五番勝負第3局 Feed

2024年2月 4日 (日)

感想戦

以上で本局の中継を終わります。ご観戦いただきまして、ありがとうございました。

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(牛蒡)

大盤会場へ

対局者は感想戦の前に大盤会場へ移動。野田市の鈴木有市長がねぎらいました。また、西山女流名人と福間女流四冠が本局を振り返りました。

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Dsc_2656(鈴木市長)

「長い時間、厳しい戦いだったと思います。大変お疲れさまでした。最高の将棋を見せていただけたと思います。解説を聞いていて、最後の最後まで勝負に徹していたと感じました。どうか次局に向けて万全の態勢で対局していただければと思います」

Dsc_2681(西山女流名人)

Dsc_2723(福間女流四冠)

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(牛蒡)

終局直後

Dsc_2598(西山女流名人がシリーズ1勝目を挙げた)

――▲4五歩(29手目)から▲3七桂の構想について。

西山 あまりない形ですが、▲4五歩に△3三銀の形になると思っていたので、それでつり合いが取れていると思いました。

――8筋から反撃されたあたりの対処はいかがでしたか。

西山 もう少し(ほかの)対処があったかと思ったのですが……。先手が苦しい可能性もあるのかなと思いながら指していました。

――▲6三と(73手目)のあたりはどうでしたか。

西山 感覚で指してしまった部分があって、形勢が思わしくないのかなとは思っていました。

――△7三飛(76手目)について。

西山 ▲2五桂(75手目)までは進むと思っていました。そこでもう少し寄りがあるイメージだったので、そのあたりが誤算だったかなと思います。

――どのあたりでよくなったと感じましたか。

西山 ▲7四歩(103手目)のあたりで攻めが続いてきていると思っていました。

――対局を振り返って。

西山 互いの飛車先で戦いになって形勢判断が難しかったんですけど、▲5三銀(61手目)あたりから勝負になっているかなと思いました。

――これで1勝を返しました。

西山 また1局指せるということで、しっかり準備して挑みたいと思います。

Dsc_2602(敗れた福間女流四冠)

――序盤の構想について。

福間 考えながら指してました。

――8筋から攻めていったあたりは。

福間 よくできそうかなと思って踏み込んだのですが、本譜はあまりよくなかったかもしれません。

――△7三飛(76手目)あたりの感覚はどうでしたか。

福間 何かあるのかなと思って指してました。

――どのあたりで厳しいと感じましたか。

福間 2五の桂を取られる形になったので、もうちょっと何かなかったかなと思うのですが。いや、ちょっと苦しいのかもしれないです。

――本局を振り返って。

福間 難しい将棋だったと思います。途中から指し手の一貫性がなかった気がします。そのあたりがどうだったかと思います。

―― 一貫性がなかったとは。

福間 具体的にわからないまま指していたので。

――第4局に向けて。

福間 変わらず頑張っていきたいと思います。

Dsc_2611(終局直後にインタビューがあった)

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(牛蒡)

西山女流名人が1勝を返す

Joryumeijin202402040101127127手まで、西山女流名人が福間女流四冠を下しました。終局時刻は17時19分。消費時間は、▲西山2時間42分、△福間2時間59分。西山女流名人の今期五番勝負初白星で、対戦成績は西山女流名人1勝、福間女流四冠2勝に。第4局は2月25日(日)に広島県廿日市市「宮島弥山大本山 大聖院」で行われます。

(八雲)

福間女流四冠、一分将棋に

240204_106福間女流四冠は一分将棋になるまで考えて△2五桂(図)を指しました。先手玉に迫っていますが、詰めろにはなっていないようです。西山女流名人は残り27分。読みきれそうな局面を迎えました。

(牛蒡)

再び寄せに入る

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西山女流名人が端玉でしのいだか。再び寄せに入ろうとしています。▲4四歩(図)は筋の一着。▲6三桂成△同玉の形が見えているため、三段目の4三の地点から寄せるのがよさそうです。

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(牛蒡)

勝負どころ

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図で福間女流四冠が時間を使っています。予想される手は△7九飛の詰めろ角取り。西山女流名人は△7九飛を警戒して指してきましたが、どうやら後手が実現させそうです。どちらが勝ちかわからなくなってきました。

Dsc_2588 (「福間さんはチャンスと思って考えていますね」と村中七段)

(牛蒡)

難しくなったか

240204_08476手目△7三飛の勝負手が実ったかもしれません。村中七段は図の局面を前にして「△7三飛はいい手でしたね。後手がこんなにきれいな形にまとまるとは」と話しています。西山女流名人は、よくなったと見ればビシビシと進めることも多いのですが、図で10分を超える考慮に入りました。にわかに難しくなったかもしれません。

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(牛蒡)

勝負手

240204_075西山女流名人は7三にいた“と金”を▲6三と△同金と捨ててから、本格的な寄せに入りました。もったいないようですが、△7九飛を牽制したようです。たとえば図で△7九飛は▲3三桂成△同桂▲同角成△同角▲7九飛成で素抜けます。万全の態勢を敷いたということでしょう。西山女流名人はシリーズ2連敗、対福間戦も4連敗中です。絶対に負けられない、という気持ちが伝わってきます。

対して福間女流四冠は△7三飛を放ちました。見えにくい勝負手です。先手に大駒をさばかれそうですが、弱い手は指せないと判断したようです。西山女流名人はどう応じるか。

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(牛蒡)

いよいよ攻める

240204_061西山女流名人は受けに回る展開が続きました。▲5三銀のような敵玉に向かう手を指したのは初めてです。本来は攻め将棋で「豪腕」の異名もある西山女流名人。形勢に自信ありでしょうか。▲5三銀は▲3三角成△同角▲6二銀打△同金▲同とまでの詰めろ。△5二金右も▲6二と△同金▲7一飛成△6一金▲3三角成から詰むため、△5二金左の一手です。そこでどのような寄せの構図を描いているか。西山女流名人の指し回しに注目です。

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(牛蒡)

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