現地大盤解説会の申し込みチケットは完売していますが、NIKKEI LIVEではオンライン開催の解説会を配信します。解説は佐藤天彦九段、聞き手は室谷由紀女流三段です。
【NIKKEI LIVE 解説会】
https://www.nikkei.com/live/event/EVT251006001
東京・将棋会館の棋の音道場でも大盤解説会を開催します。解説は高見泰地七段、聞き手は安食総子女流二段です。
【棋の音道場 大盤解説会】
https://www.shogi.or.jp/event/2025/10/_735.html
ABEMAの中継には佐藤康光九段、松尾歩八段、青嶋未来七段、本田小百合女流四段、貞升南女流二段が出演します。
【ABEMA】
https://abema.tv/channels/shogi/slots/BvqyUGgPEceLFH
囲碁・将棋チャンネルの中継には中村太地八段、本田奎六段、和田あき女流二段、飯野愛女流初段が出演します。中村太八段は第65期の王座です。
【囲碁・将棋チャンネル】
https://www.igoshogi.net/shogi/live/73ouza2025.html
(文)
藤井聡太王座に伊藤匠叡王が挑戦する第73期王座戦五番勝負は、両者譲らずフルセットになりました。藤井王座の3連覇か、伊藤叡王の王座奪取か。大一番の第5局は10月28日(火)、山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われます。
立会人は青野照市九段、新聞解説は飯島栄治八段、記録係は福田晴紀三段(中川大輔八段門下)。現地大盤解説会(※チケットは完売しました)は藤井猛九段と山田久美女流四段が担当します。
対局開始は9時、昼食休憩は12時10分から13時まで、夕食休憩は17時から17時30分まで。持ち時間は各5時間(チェスクロック使用)、使いきると1手60秒未満の秒読み。先後は改めて振り駒で決定します。
中継は棋譜・コメント入力を胡桃、ブログを文が担当します。
【主催:日本経済新聞社】
https://www.nikkei.com/
【主催:日本将棋連盟】
https://www.shogi.or.jp/
【特別協賛:東海東京証券】
https://www.tokaitokyo.co.jp/
(文)
【藤井王座の談話】
――前例のない戦いだったが、午前中の進行については。
藤井 △4四角(10手目)の形が非常に難しくて、それをどのように判断するのか難しいと感じていました。昼食休憩のところ(45手目)は▲1五歩と仕掛ける感じなのかと思いましたが、飛車を引かれてから△1七歩と打たれると、角の利きが強くて、それ以上、攻めがない気がしました。本譜は後手に主張を通されてしまったと感じていました。
――夕食休憩の辺りの中盤戦については。
藤井 動いていったんですけど、無理気味で。歩を交換されているので、何か動いていかざるを得ないと感じていました。こちらの玉が薄いので、自信が持てない展開だったのかなと。
――一進一退の攻防が続いたが、形勢がよくなったと思われたところは。
藤井 ▲7三角成(89手目)から▲7七同玉で、自玉が寄らなければ駒得で楽しみが多い展開になったかなと感じていました。
――最後、勝ちになったと思われたのは。
藤井 ▲4四桂(95手目)と打って、何か駒を抜かれる筋がなければ、と思っていました。
――シリーズは2勝2敗のタイになった。第5局に向けての抱負は。
藤井 少し期間が空く形になるので、少しでも実力を高めて、第5局を迎えられるようにしたいと思います。
【伊藤叡王の談話】
――序盤で新工夫(10手目△4四角)が見られた。
伊藤 やってみようかなと思っていたんですけど、本譜のように角道を止められたあと、4五の位を取られる展開になりやすいのかなと思っていました。
――ジリジリとした中盤戦になった。
伊藤 途中は危険そうな局面もあるかなと思っていましたが、7筋と8筋で歩を2枚、切れた辺り(52手目△8六同飛)は、後手番としては存分に戦える気もしていました。中盤以降は非常に難しい将棋でした。
――苦戦を意識したところは。
伊藤 ▲2八角(71手目)と引かれる手を軽視していて、そこからの数手で急に差が開いてしまったかなという感じがしたので、その辺りで何かなかったかなと。
――第5局に向けて。
伊藤 本局はもう少し難しい戦いを続けたかったので、(第5局では)夕食休憩以降も、しっかりと読みを入れて指す必要があると感じました。
(玉響)

第4局は99手で藤井王座が勝ちました。終局時刻は20時3分。消費時間は▲藤井4時間37分、△伊藤5時間0分。藤井王座が勝って2勝2敗とし、決着は最終局に持ち越されました。第5局は10月28日(火)に山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われます。
(琵琶)