―― 仕掛けられた辺りの形勢判断は?
羽生 仕掛けられる形になってしまったので失敗でしたね。駒組みが消極的すぎたかもしれません。仕掛けられてハッキリ悪いです。
―― 難しくなったと思った局面は?
羽生 ずっと自信がなかったのですが、△4四銀出た辺りは前よりはちょっと難しくなったかなと思いました。
―― 良くなったと思われたのは?
羽生 本当の最後の方ですね。
―― 全体を振り返っての感想を。
羽生 苦しい局面がずっと続いてました。
―― 仕掛けの辺りは指しやすいのでしょうか?
渡辺 そうですね。一応、手が作れたのでまずまずかなと。
―― どの辺で悪くしたのでしょうか?
渡辺 夕休明けで端を先にはがされてしまったので、いつの間にか悪くなってしまったという感じです。
―― 全体を振り返っていかがですか?
渡辺 端の受け方を間違えて、そのあとはずっと足りないような気がしていました。
(吟)
渡辺明王座に羽生善治二冠が挑戦する第60期王座戦第2局は22時22分、144手で羽生二冠の勝ちとなりました。消費時間は渡辺4時間59分、羽生4時間57分。この結果、五番勝負は1勝1敗に。第3局は9月19日(水)に岩手県盛岡市「ホテル大観」で行われます。
▲4六桂がハッとする渡辺王座の勝負手。△同歩なら9五の銀を抜こうというものだ。「▲4六桂は詰めろになっていないので△6九角が詰めろ飛車取りで厳しいですね」と広瀬七段。羽生二冠が勝ちに近づいている。
(吟)
△9五銀に▲8五桂と打った局面。「△9五銀の局面は後手が優勢に見えます。次に△8六歩など後手の攻めは切れそうにありません。対して▲8五桂はスペースを埋めた手です」と広瀬七段。
(吟)