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第68期王座戦挑戦者決定戦

2020年8月 3日 (月)

五番勝負日程

【第68期王座戦五番勝負 日程】
第1局 9月3日(木)神奈川県秦野市「元湯 陣屋」
第2局 9月9日(水)京都府京都市「ウェスティン都ホテル京都」
第3局 9月24日(木)宮城県仙台市「仙台ロイヤルパークホテル」
第4局 10月6日(火)兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」
第5局 10月14日(水)山梨県甲府市「常磐ホテル」

※今期は現地での大盤解説会は行いません。

Dsc_30081 (感想戦後、ABEMAのインタビューに応じる久保九段。振り飛車がタイトル戦でも戦えるということを証明したいと話していた)

本局の中継は以上で終了です。ご観戦ありがとうございました。

(睡蓮)

感想戦

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(睡蓮)

終局直後

Dsc_29331 (13期ぶり3回目となる王座挑戦を決めた久保九段)

Dsc_29401 (渡辺二冠はあと一歩、届かなかった)

Dsc_29371 (主催紙のインタビューに応じる)

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◆久保九段の談話◆

――今日の将棋を振り返って、いかがでしょうか。

久保 玉頭戦だったので、手厚くできるかどうかの勝負でした。ちょっと攻めが遅くなったので、夕食休憩辺りは自信がなかったんですけど、そのあと何とか手を作れたという感じの将棋だったかもしれません。

――序盤の7二玉型は、最近注目の形でした。

久保 研究会などでやっていました。

――タイトル戦は2年ぶり、王座戦でもかなり久しぶりの挑戦になります。タイトル挑戦を決めたお気持ちを。

久保 終わったばかりであまり実感は湧いていないんですけど、五番勝負はスタートダッシュを失敗するとあっという間に終わってしまうので、第1局をしっかり準備して挑みたいと思います。

――40代半ばでの挑戦は最近は珍しいですが、現在のご自身の年齢でタイトル戦に出られることについて、何か感慨はありますか。

久保 そうですね。でも、ちょっと上の先輩方がたくさん頑張っていらっしゃっているので、自分も続けたらなという思いでやっていました。

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◆渡辺二冠の談話◆

――序盤から今日の一局を振り返っていただけますか。

渡辺 あまり類型がない形なので、端で駒をぶつけていったあとも、形勢はよく分からないなと思いながらやってたんですけど。お互いにいろんな選択肢があった将棋だったと思います。

――よくなった場面もあれば、悪くなった場面もあったのでしょうか。

渡辺 そうですね。端を攻めた直後は失敗したと思ってたんですけど、夕食休憩辺りでは好転したと思いました。ただ、ちょっとそのあとの方針がチグハグになってしまいました。

――棋聖戦からの巻き返しで、三冠、四冠を期待する声もありましたが、今日の負けはどのように位置づけられますか。

渡辺 チャンスがありそうな将棋だったので、その点は残念です。

(睡蓮)

久保九段が熱戦を制す

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永瀬拓矢王座への挑戦を目指す第68期王座戦挑戦者決定戦の▲渡辺明二冠-△久保利明九段戦は、20時22分に122手で久保九段の勝ちとなりました。消費時間は▲渡辺明4時間59分、△久保5時間0分(チェスクロック形式)。
勝った久保九段は2007年度の第55期以来、13年ぶりの五番勝負登場となります。
五番勝負第1局は9月3日に神奈川県秦野市「元湯 陣屋」で指されます(現地大盤解説会は行いません)。

久保九段が優位に立つ

20200803o互いに時間が切迫し、早いペースで指し手が進んでいます。20時7分、勝負手気味に取り込まれた▲6四歩に△7八金(図)と打って、先手玉は相当に狭くなりました。一方の後手玉は、まだ少し余裕のある格好。久保九段が頭一つ抜け出したようです。

Dsc_29001 (久保九段。3回目の王座挑戦が見えてきた)

(睡蓮)

渡辺二冠、決断の一手

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19時38分、渡辺二冠は残り49分から28分を使って、▲7二金(図)と後手玉を薄めにいきました。攻めとしては自然な手といえますが、自玉も安全ではないため、後手に駒を渡すと反動は怖いところ。決断の一手といえます。残り時間はともに20分ほどです。

Dsc_28691 (渡辺二冠)

(睡蓮)

夜戦に入る

20200803l18時40分になり、対局が再開されました。休憩前の一手▲2四飛に対し、久保九段は2筋を放置して△9七歩成▲同香△9六歩と攻めを選択。以下、渡辺二冠が▲7三歩(図)と玉頭をたたいて応手を尋ねています。終盤戦が間近に迫ってきました。

Dsc_29021 (久保九段)

(睡蓮)

夕食休憩時の対局室

Dsc_29241 (夕食休憩時の特別対局室。渡辺二冠は、休憩に入ったあとも10分ほど残って考えていた)

Dsc_29251 (手番の久保九段の側から見た盤面)

Dsc_29261 (残り時間は、ともに少なくなってきている)

(睡蓮)

夕食休憩

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図の▲2四飛に久保九段が16分使ったところで18時になり、夕食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲渡辺3時間59分、△久保4時間19分。夕食の注文は、久保九段が「(上)親子丼」(ほそ島や)。渡辺二冠は注文なしでした。対局は18時40分に再開されます。

Dsc_29231 (久保九段の夕食)

※対局者と別に注文したものを撮影しています。

(睡蓮)

難解な形勢

20200803k図は17時50分頃の局面。しばらく受けに回って耐えていた渡辺二冠ですが、久保九段が自陣に手を戻した△8二歩に▲2四飛と走り、反撃を目指して動き出しました。形勢は難解。後手は受けるなら(1)△2二歩ですが、(2)△9七歩成~△9六歩や(3)△7五桂などと攻める選択も十分に考えられます。

Dsc_29161 (渡辺二冠。▲2四飛は待望の飛車走りだ)

(睡蓮)

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