(終局直後)
(インタビューに答える久保利明九段)
--本局全体を振り返ってください。
「工夫しながらやってみましたが、うまくいったかはわからないですが、それなりの手になったかなと思いながらやっていました」
--中盤以降はどう見ていましたか。
「少しいい局面もあったと思いますが、ずっとそれ以上、差がつかない局面が続いていました」
--形勢がよくなったかなと思ったのはどのあたりでしょうか。
「いやぁ、端を詰められたりしたので(86手目△1六歩)。形勢がいい気はしていましたが、最後までわからなかったです」
--開幕前からスタートダッシュしたいということをご自身でおっしゃっていましたが、1勝1敗をどう評価しますか。
「1勝できたので、まずまずではないかと思います」
(永瀬拓矢王座)
--一局全体を振り返ってください。
「馬を作らせる展開だったのですが、それがどれくらいよかったのか。形がバラバラになってしまったのでもしかしたら馬を作らせたのがまずかったかもしれません」
--序盤は穴熊を警戒される中での駒組みでした。棒銀からの仕掛けはどう評価しますか。
「難しいような気がしましたが、3三角と馬の差が出てしまった。その差が出たら、少しきついと思っていました」
--最終盤、差が開いてから指し続けるのは並大抵の気力ではないと思いましたが、どのような思いで指していたのでしょうか。
「急に悪くしたので、差がつく前になんとかしたかったのですが」
(翔)
第68期王座戦五番勝負第2局▲久保利明九段-△永瀬拓矢王座は久保九段が127手で勝ちました。終局時刻は20時26分。消費時間は▲久保4時間56分、△永瀬5時間0分(持ち時間各5時間、チェスクロック使用、使いきると1手60秒未満の秒読み)。
第3局は9月24日(木)に宮城県仙台市「仙台ロイヤルパークホテル」で行われます。
(翔)
久保九段は図の▲4三歩で寄せを目指します。△同玉なら▲7三歩成がより厳しくなる、スピードアップを図る一手です。
永瀬王座は残り39分まで考えて△7五角と打ちました。久保九段の残り時間は15分です。
(翔)
山崎八段は「先手が勝勢です。後手は入玉を目指すくらいですが、△4三玉~△5四玉と逃げても▲6九香で捕まりそうな形です。▲2六香も厳しいですね」と解説します。永瀬王座、苦しい展開です。
(翔)