
戦型は伊藤叡王が相掛かりを選択しました。早いペースで指し手が進んでいます。7筋と3筋で歩がぶつかり、先手は7筋、後手は3筋の歩が伸びる形になりました。早々に飛車をぶつける▲8六飛(33手目)は積極的な一手。控室では△8六同飛▲同歩△8八角成▲同銀△2八角という激しい順を調べていましたが、藤井王座は少考で△8五歩と交換を拒否しています。以下▲2六飛△3三桂▲3七銀と進みました。

飯島八段は「ここまでの手順を網羅して研究するのは難しいですから、力戦になったと思います」と話しています。すでに前例はありません。定跡を離れた戦いであれば、互いに時間を使ってスローペースになることが予想されます。
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