2021年3月
2021年3月 1日 (月)
永瀬王座が封じる
18時、図の局面で永瀬王座が3分考えて56手目を封じました。消費時間は▲渡辺3時間48分、△永瀬3時間46分(持ち時間各8時間)。対局は明日2日(火)の9時から指し継がれます。
まもなく封じ手
封じ手封筒
勝負どころ
控室では小林健九段が検討しており、「勝負どころ」と話しました。後手は▲1四歩と取り込まれるとじわじわ苦しくなるため、動いていくことが予想されています。一例として上図から、△1五歩▲1二歩△同香▲1三歩△同香▲1四歩△同香▲2五角△7七歩成(変化図)の進行が挙げられました。
先手は香を取ってからの▲2三角成や▲8七香を狙っています。しかし、▲2五角と打った瞬間は大駒の働きが鈍く歩切れ。後手はそこで攻勢をかける狙いがあります。
実戦は△1五歩と手を戻さず、△3五歩と別角度からの攻めを目指しました。先手玉の斜めのラインを開ける突き出しで、▲同歩△同銀は飛車を狙いながら銀を進出できて好調子です。
(1日目の夕刻。勝負どころを迎えている)
1日目現地大盤解説会
突如の端攻め
1日目午後のおやつ
大幸園(1)
大幸園は多彩な創作料理を楽しめる老舗料理店。広大な敷地を有する庭園は、春は桜、秋はもみじなど、四季折々の表情を見せます。
タイトル戦が行われるのは3回目。昨年の王将戦七番勝負第6局に続いて2年連続です。

【大幸園】
住所:〒849-0124 佐賀県三養基郡上峰町堤1651-109
電話:0952-53-2149






時刻は17時30分。封じ手の時刻が迫ってきました。上図は永瀬王座が△1七歩と揺さぶりをかけた局面です。小林健九段は、大盤解説会から戻った中田功八段と検討を始め、図から▲同香△3九角▲2八銀△4八角成▲同玉△4五銀▲同歩△3四桂▲2五飛△3三桂▲3五飛△2四金を調べています。その順は飛車が動けず、玉が薄いので先手にとって気持ちの悪い変化のようです。








上図は渡辺王将が▲1五歩と突き出した局面です。狙いは△同歩▲1二歩△同香▲1三歩△同香▲1二角(変化図)の桂取り。
以下、△3一金も▲2三歩で後手は2筋攻めが受けにくい形です。小林健九段は「永瀬さんの表情が明らかに険しくなりました。軽視した可能性もありますよ」と声を出しました。後手はわかっても端からの攻めを受けにくいようで、△4五銀と桂を食いちぎる過激な手段も飛び出しています。








