第67期王将戦七番勝負第5局 Feed

2018年3月 7日 (水)

第67期王将戦七番勝負第5局は、豊島将之八段が勝ちました。次戦は、3月14・15日(水・木)長野県松本市「松本ホテル花月」で行われます。

以上で本局の中継を終了いたします。ご観戦、誠にありがとうございました。

Img_8918_3(晴れた日にハッキリと見える三瓶山)

Img_9419_2■豊島将之八段

――本局の作戦はあらかじめ想定されていましたか?
そこまで考えていたわけではありません。△6二銀はあまりよくなかったかもしれないです。
――久保王将に攻めれて竜を作られる展開になりました。封じ手あたりの心境はいかがだったでしょうか?
形勢判断が難しくてよくわからなかったですが、あまり自信がありませんでした。
――封じ手はあまり迷われませんでしたか?
そのあとのことを考えていたのですが、考えていたものと違う展開になりました。
――しばらく受けに回り、45手目▲7四桂と打たれたあたりはどうでしょうか?
その前の42手目で△3四歩が1本入ったことで、玉形が安定したかなと思っていました。ですが、まだ難しいと思います。
――52手目△7七歩と攻めに転じたあたりはいかがですか?
よく分かっていなかったですが、58手目に△9五角と打てて少しやれそうかなと思いました。
――勝ちだと思ったのはどのあたりですか?
最後△1五歩(70手目)と突いたところです。
――これで2勝3敗です。第6局以降はいかがでしょうか?
厳しい状況に変わりはないですが、自分なりにベストを尽くしたいと思います。


Img_9433■久保利明王将

――1日目の流れはどのように考えていましたか。
先手番なので積極的にいこうと思っていました。
――封じ手は予想されていましたか?
本命だと思っていました。
――39手目▲3六角や、43手目▲4六銀に時間を使っておられましたが、どのような心境でしたか。
有力な手があり、2択ぐらいでずっと悩んでいましたが、どれも難しく分かりませんでした。
――52手目△7七歩に関してはいかがでしょうか。
厳しかったです。それでダメならまずかったですね。
――3勝2敗となりました。第6局以降は?
また切り替えて頑張りたいと思います。

Img_9437(終局直後の様子)

投了図

第67期王将戦七番勝負第5局は、96手で豊島八段が勝ちました。終局時刻は17時36分。消費時間は▲久保王将7時間23分、△豊島八段7時間23分。

この結果、七番勝負は豊島八段の2勝3敗になりました。続く第6局は3月14日(水)、15日(木)に長野県松本市「松本ホテル花月」で行われます。

こんにちは。関西中継記者の飛龍です。
本日は17時から関西将棋会館で大盤解説会が開かれています。その様子を写真でお伝えします。

Kansai1 (2階の道場の奥に大盤が常備)

Kansai2 (滑らかな口調の解説は船江恒平六段)

Kansai3 (聞き手の山口絵美菜女流1級も同じテンポで返す)

Kansai4 (お客さんはまずまずの入り)

67豊島八段はと金を捨ててから、さらに桂を成りました。▲6七同金なら、△5九角成が△3八金以下の詰めろになります。久保王将は金を見捨てて▲2八玉で早逃げを試みました。豊島八段は△5八成桂と金を取りますが、それが詰めろではないので、久保王将は▲6四歩と攻め合いを選びます。どちらの攻めが速いのでしょうか。

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60 16時30分頃、厳しい歩が入りました。58手目に打った角の働きで、6八の金は動けません。本譜は▲4八玉△6八歩成と、豊島八段が大きな得をしました。控室とTwitter解説の阿部健七段の形勢判断は、「後手優勢」。豊島八段が本シリーズ2勝目に向けて、大きく前進しています。

Img_9413(大盤解説会の様子。激戦を多くのファンが見守っている)

さんべ荘からしばらく車を走らせると、西の原という広大な草原があります。山すその広大な草原は400ヘクタールもあり、火入れや和牛の放牧など、四季折々のイベントがあり、多くの人々に親しまれています。

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Img_8889(三瓶山 定めの松 植えられた理由は諸説あるようだ)
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57_2 現局面を見た菅井王位は、「54手目の△7六歩から現局面と比較すると、先手は金の移動のみですが、後手は盤上に攻め駒が2枚増えています。豊島八段が好調に攻めていると思います」と感想を述べました。15時40分頃、豊島八段は△9五角と打って攻めの継続を狙います。
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