第62期王将戦七番勝負第4局
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終局直後
―― 渡辺竜王は第2局に続いて向かい飛車に対したわけですが、ちょっと指し方を変えて。
渡辺 う~ん、第2局のあとの他の棋戦の反省も踏まえてちょっと変えてみたのですが。
―― 本局は長い駒組が続いたわけですが封じ手の辺りは?
渡辺 玉頭を攻める展開が実現すればと思っていたのですが……。ただ今日に入ってうまくいなされてしまったので失敗したかなと。
―― 開戦してからどの辺りがポイントに?
渡辺 今日のお昼辺りは正直、形勢は分からなかったです。まあ辛抱強く指せればいいかなと思っていました。
―― ▲5六角(75手目)は予定の?
渡辺 そうですね。ちょっと攻め味を見せないとと思っていましたので。ただ、そのあともよくわからなかったです。
―― 良くなったと思われたのはどの辺りで?
渡辺 ▲4七金(99手目)と馬を取れて少し良くなったかなと。
―― 振り返ってみて本局の感想、印象はどのように
渡辺 かなりお互いに手段が多い将棋だった気がします。
―― その中で結果を出せたと
渡辺 そうですね。終盤はどうなっていたかハッキリとは分からないですが。
―― これで3勝目となりましたがスコアについては
渡辺 またそうですね。引き続き。
―― 佐藤王将、向かい飛車が連続登場となったわけですが、こういった持久戦も予想されて
佐藤 まあそうですね。こちらは変化に対応していくような感じになりますから。
―― 封じ手の辺りでは形勢はどのように
佐藤 封じ手は玉(▲7八玉)かなと。形勢はなんとも言えないところです。
―― 飛車の転回に乗じて佐藤王将から仕掛けていく形になりましたが
佐藤 ちょっと急がされているので攻めていかないと難しいかなと。
―― その後の攻めは
佐藤 いろいろあってよく分からなかったですけど。
―― ▲5六角はちょっと意表でしたか
佐藤 △2三歩垂らされたら打たれる手もあるかなと。あそこは他の手も
あるのでよくわかってなかったです。
―― どの辺りで劣勢になったと
佐藤 ▲5七金のときに何か手段がなければダメですよね。そうするとちょっと終盤△6二金(92手目)辺りが問題だったのかもしれません。
―― ちょっと残念な敗戦ではありましたが次局以降は
佐藤 立て直したいです。
渡辺竜王が勝利
第62期王将戦七番勝負第4局は渡辺竜王が勝ちました。
終局時刻は18時38分。消費時間は▲渡辺7時間35分、△佐藤7時間59分(持ち時間、各8時間)。
これで渡辺竜王は3勝、佐藤王将は1勝。渡辺竜王は王将獲得まであと1勝です。
先手勝勢
佳境の対局室
先手優勢だが……
△6二金に「▲7二銀は△5九銀でたいしたことがないか」と松本六段。▲2二飛△6一歩▲5六銀と馬筋を止めるような手も考えられているが明確な結論は出ていない。4七の馬が後手にとって攻防の要だ。