第74期王将戦七番勝負第1局 Feed

2025年1月13日 (月)

Dsc_2485(感想戦の様子)

Dsc_2266(本譜の指し手を並べる藤井王将)

Dsc_2381(笑みを浮かべる永瀬九段)

Dsc_2322(穏やかな表情を見せる藤井王将)

Dsc_2451(感想戦で検討に打ち込む永瀬九段)

Dsc_2273(感想戦を見守る森内九段、神谷八段、記録係の伊藤明女流初段)

本局の中継は以上です。ご観戦いただき、ありがとうございました。第2局もよろしくお願いいたします。

Dsc_2175(多くのファンが両対局者へスマホを向けてシャッター音を響かせる)

Dsc_2187(感想を語る藤井王将。右は大盤解説に参加した八代弥七段)

Dsc_2192(マイクを手にする藤井王将)

Dsc_2215(右から永瀬九段、立会人の森内九段、大盤解説で聞き手を務めた脇田菜々子女流初段)

Dsc_2241(ファンに感想を語る永瀬九段)

Dsc_2068(多くの報道陣が対局室に詰めかけた)

Dsc_2074(幸先良いスタートを切った藤井王将)

【藤井王将のコメント】
――振り駒で後手番になり、相掛かりを追随しました。
藤井 戦型はいろいろ考えられるかなと思っていました。序盤で▲1六歩(9手目)と△1四歩(10手目)の交換が入ったんですけれども、▲1五歩(27手目)と仕掛けられてしまったので、端攻めにどう対応するか難しい展開になってしまいました。

――永瀬九段の封じ手は▲7七桂(47手目)でした。1日目終了時点での手応えはいかがでしたか。
藤井 端をどういうふうに受ければいいかわからなくて。本譜はだいぶ自玉が薄い形になってしまったので自信がない展開かなと思っていました。

――2日目の昼食休憩のあたりはいかがでしたか。
藤井 ▲6五桂(51手目)から▲4五桂(53手目)とされて、△2三金(54手目)と寄ったところは攻め筋がいろいろありそうで、かなりイヤな感じになってしまったかなと思っていました。

――△6五桂(66手目)~△5五香(68手目)と反撃に転じたあたりから形勢の回復を感じられたのでしょうか。
藤井 ▲5三桂右成(57手目)のときに△同銀と取るべきだったかなということは思ったのですが、本譜も攻め合いの形になって楽しみが出てきたのかなと思っていました。

――△2三金(54手目)は1時間30分の長考になりました。長考の中身について教えてください。
藤井 ▲3四香(49手目)と打ってから▲6五桂~▲4五桂といきなり攻め掛かってこられる手に気づいていなくて。△2五角が第一感でしたが、そのあと攻め倒されてしまいそうで。△2三金も本譜の▲7一角(55手目)のほかに▲1二角や▲3三歩など攻め筋があって、どれか倒されてしまってもおかしくないかなと。持ち駒を増やしてどこかで反撃に出る機会がくればと思っていました。

――1三の金が最終的には中央に活用できました。そういったことも見据えての読み筋だったのでしょうか。
藤井 受け止めるということは難しくなってしまったような感じがしたので、駒の効率を上げて何とか勝負できる形を作れればと思っていました。

――勝ちを意識したのはどのあたりですか。
藤井 最後、△7六金(110手目)と打ったときに自玉に詰みがなければというふうには考えていました。

――一局を総括して。
藤井 かなり陣形差のある形の戦いを強いられてしまったので、序盤の細かなところに少し課題が残ったかなと感じています。

――第2局に向けて。
藤井 第2局以降は先後が決まっての戦いになるので、次に向けてしっかり準備をしていきたいと思います。

Dsc_2146(先手番で黒星発進となってしまった永瀬九段)

【永瀬九段のコメント】
――振り駒で先手となり、相掛かりを選択されました。手応えはいかがでしたか。
永瀬 ▲2六歩△8四歩にはこちらに戦型の選択権がありますので、相掛かりを選択しました。相掛かりは基本的に力戦になってしまうので、よくわからない点が多かったのですが、切らされる心配もあるので全体的には軽い将棋になって、攻めをつなげられるかどうかかなと思っていました。

――1日目、2日目のどこかで誤算があったところはあったのでしょうか。
永瀬 誤算は特にはわからないです。

――永瀬九段が攻めて、藤井王将が受ける展開になりましたが、指しやすさみたいなものは感じられたのでしょうか。
永瀬 指しやすさは特に感じなかったですが、選択権はこちらにあるような状態が長く続いたかもしれないなとは思っていました。基本的には軽い将棋ですので、切らされる心配をしながらずっと指していたので、指しやすさに結びつけられるところまでめどが立っていたわけは全くなかったです。

――一局を振り返って。
永瀬 中盤がとても難しい将棋で、封じ手の▲7七桂(47手目)と▲7七角の差がわからなかったです。△2四歩と突かれると何か決断をしないといけないので、うまく催促されているのかなと思いました。

――第2局に向けて。
永瀬 精一杯、準備をして頑張りたいと思います。

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第1局は藤井王将が永瀬九段に勝ちました。終局時刻は19時5分。消費時間は▲永瀬九段7時間57分、△藤井王将7時間58分。藤井王将が苦しい展開を跳ねのけて先勝。防衛に向けて好スタートを切りました。第2局は1月25・26日(土・日)、京都府京都市「伏見稲荷大社」で行われます。

20250113i▲永瀬-△藤井聡は、1図の△6六歩が厳しい一手のようです。玉のコビンを責める手で、以下▲5八金△6七歩成▲同金△6六歩▲同金△6五歩▲同金に△2三角(2図)が決め手の角打ちと言われています。2図で▲6七歩は△6二香が痛打になりそうです。藤井王将が勝ちに近づいているようです。

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20250113g▲永瀬-△藤井聡は▲7四馬以下、△7七歩▲6五馬△7八歩成▲同玉△4四金(図)と進みました。やはり△7七歩が厳しかったようで、図の局面は藤井王将が有利になっているようです。一時は1三に追いやられた後手の左金が、4四の地点まで活用できたのは大きいといえるでしょう。流れの悪い永瀬九段としてはここが踏ん張りどころです。

Dsc_1872(▲7四馬が緩手になった可能性が高い永瀬九段。踏ん張りどころだ)

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控室がどよめいています。▲永瀬-△藤井聡戦は、図の▲7四馬が危険な一手と見られているからです。森内九段は「▲7四馬は桂取りに引いて相手に手を渡す意味ですが、後手玉にプレッシャーを掛けていませんからね。△7七歩を誘発していますし、逆転していてもおかしくないと思います」と解説しました。△7七歩に自然な▲同桂は△5七香成や△5七桂成を与えます。藤井王将が大きく息を吸いました。

Dsc_1907(攻めのターンが回ってきた藤井王将)

Dsc_1567(二の丸茶室の近くにある掛川市二の丸美術館)

Dsc_1579(売店では王将戦コーナーが設けられていた)

Dsc_1583(ロビーには過去の王将戦掛川対局の写真やポスターが展示されている)

Dsc_1587(歴代の七番勝負の記念扇子が展示されている)

Dsc_1594(永瀬九段が第70期に挑戦した際の揮毫)

Dsc_1596(藤井王将が挑戦した第71期の揮毫)

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▲永瀬-△藤井聡戦は佳境を迎えています。永瀬九段が昼食休憩を挟む1時間39分の長考で▲7一角(1図)と打ちました。以下△9二飛▲5三桂右成△同金▲同桂成△同銀▲8二金△同飛▲同角成と進んで、先手が飛車を取る戦果を挙げたのです。以下△3四金▲8一馬に藤井王将は△6五桂▲6三馬に△5五香(2図)と桂香を打って反撃に転じました。2図で▲5二飛を与えるだけに、藤井王将は大胆な順で先手玉に迫ります。

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Dsc_1346001(大胆な反撃手順を見せた藤井王将)

Dsc_1535_2(二の丸茶室へ続く道も王将戦対応のため立ち入ることができない)

Dsc_1566(二の丸御殿)

Dsc_1537(二の丸御殿から臨む掛川城)

Dsc_1552(静岡市生まれの石上和弘さんが創作したアフターアップル)

Dsc_1711(関係者用の通路で二の丸茶室にたどり着く)

Dsc_1708 (対局場の二の丸茶室)

Dsc_1704(掛川城を見上げるような位置にある二の丸茶室)