第69期王将戦七番勝負第2局
終局直後
(インタビュー開始前の様子)
(勝った広瀬章人八段のインタビュー)
--1日目の形勢判断は。
広瀬 大長考(59手目▲1五歩)の辺りは、何か攻めがあるのではないかと考えていましたが、組み合わせが難しかったです。成算があったわけではありませんが、待つ手も難しいと思ったので決断する時間でもありました。
--対局再開から馬を作り合いました。先手の攻めが細いという控室の声もありました。
広瀬 79手目の▲3四香を打って、簡単には攻めが切れないかなと。ただ、具体的に寄り筋を見つけるのも大変で、難しいと思っていました。
--92手目△6五同馬に対して、飛車を切って勝負したところの心境は。
広瀬 本譜の順になるかなと思っていました。97手目の▲6二銀の局面は、自分の中で少し勝っているかなという読みで、後手に受けがなければ勝ちの変化が多いと思いましたので、決断しました。
--次戦の抱負。
広瀬 1勝1敗で五番勝負の形になりました。3局目以降も頑張りたいと思います。
(敗れた渡辺明王将のインタビュー)
--全体を振り返って。
渡辺 封じ手のところでちょっと迷っていました。ひと晩悩んで、結果的にまずいほうを選択してしまったのは残念です。悩んでいたのは本譜の△8四角(68手目)と△6五同歩です。△6五同歩も成算がなく指せなかったですが、本譜はもっと悪化しました。そのあとはチャンスがあまりなかったと思います。
--先手の飛車を追って千日手の変化も考えられました。
渡辺 千日手を狙っても打開されてしまうので、つらい局面だと思っていました。
--△6五同馬の局面はどのように考えていましたか。
渡辺 1一に馬を作られてからはずっと苦しいです。何か勝負になる順があればいいかなと思っていました。91手目の▲6五桂に△7六歩も足らず、あそこは勝負手もないかなと思っていました。
--第3局に向けて。
渡辺 月も変わりますし、また仕切り直して精一杯戦えればと思います。
第2局は広瀬八段の勝利
第69期大阪王将杯王将戦七番勝負第2局は、117手で広瀬八段が勝ちました。終局時刻は17時29分。消費時間は▲広瀬八段7時間9分、△渡辺王将7時間17分。
この結果、七番勝負は1勝1敗。第3局は2月8、9日(土、日)、栃木県大田原市「ホテル花月」で行われます。