2020年3月26日 (木)

A7307418(終局直後の様子)

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【渡辺王将の談話】

――本局を勝利で終えた感想をお聞かせください。

「大変な将棋で、だいぶ後ろのほうまで分からなかった将棋でした」

――初日から振り返っていかがでしたか。

「飛車と角を切ったのは、ほかに代案がなかったのでいったんですけど、ちょっと駒損が大きいのかな、と指しかけのときは思っていました」

――大駒を全部渡すという展開になりましたが、あの時点ではどういった構想だったのでしょうか。

「大駒がなくなったときは基本的に自信がなかったです。千日手含みで粘れないかなと考えていました」

――そのあと大駒を2枚取り返す展開となりましたが、指せるようになったのはどの辺りだったのでしょうか。

「▲8五歩(127手目)や▲1一と(135手目)で駒損が回復した辺りで少しよくなったという感じですかね。ただ、入玉される恐れがあったので、勝ちと思ったのはだいぶあとでした」

――それは入玉を阻止できそうになった辺りでしょうか。

「▲5二桂成(145手目)と金を取ることができたので、その辺りで入玉を阻止できたかな、という感じでした。

――王将のタイトルを防衛されました。それについていかがですか。

「先にカド番に追い込まれる苦しい番勝負だったので、結果が出せたのはよかったと思います」

――タイトル戦でフルセットになったシリーズは、(最終局の戦績が)8勝2敗でした。何かフルセットに強い秘訣はあるのでしょうか。

「王将戦ではフルセットで負けてしまったこともありますし、今日の将棋も先手番で先に攻めていた分のよさが残っていた内容ではあったので、そういった運もあったのだと思います」

――4月からまたタイトル戦が続きますが、それについてはいかがですか。

「この七番勝負も含めて、しんどい戦いが長く続いていたので、ちょっと休んでから次のことは考えたいと思います」

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【広瀬八段の談話】

――昨日、今日と戦いを振り返っていかがでしたか。

「攻めを呼び込む形になり、角も飛車も切らせたつもりではあったんですけど、なかなかうまいタイミングは発見できませんでした。本譜のような展開が妥当かなと」

――大駒4枚全て手にされましたが、そのうち3枚が守りの駒になっていました。

「展開としてはやむを得なかったのかなと思います。当然ながら、全て目標になってしまうので、なんとかしのげないかなと探ってはいたんですが、苦労の多い展開だったように思います。▲5六角成(97手目)としたところで、こちらの手番なので何かないかなと思っていたんですけど、そこでめぼしい方針が見えませんでした」

――フルセットに持ち込みながらも、残念ながら敗れましたが、全体のシリーズを振り返っていただけますでしょうか。

「チャンスが全くないわけではなかったので、力及ばずだったかなというところですかね」

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153手まで、渡辺王将が勝ちました。終局時刻は19時22分。消費時間は▲渡辺7時間52分、△広瀬7時間59分。この結果、第69期大阪王将杯王将戦七番勝負は4勝3敗で渡辺王将が防衛しました。渡辺王将の王将位獲得は2期連続4期目。タイトル獲得数は25期となりました。

20200326_133図は6七にいた金を5七に寄せた局面。囲いの一部を攻めに動員させました。広瀬八段はこの局面で1分使い、△2七角成と上部開拓を目指しました。渡辺王将の残りは13分、広瀬八段の残りは2分です。

本日の打ち上げで振る舞われる佐渡の地酒をご紹介いたします。A7307519_2佐渡の地酒「金鶴 風和(かぜやわらか)」。新元号の令和は万葉集の梅花の歌が出典ですが、「風和」も同じく梅花の歌から取ったものです。

A7307516(佐渡支部幹事長の光村克己さんが届けてくれた)