2019年2月

2019年2月 6日 (水)

明日(対局2日目)の大盤解説会と「将棋プレミアム」の動画中継について、改めてお知らせします。

<大盤解説会>
■現地
【日時】2月7日(木)10時開始
【会場】ホテル花月(栃木県大田原市黒羽向町2)
【入場料】一般1,000円(高校生以下は無料)
【出演棋士】解説:田丸昇九段、佐藤和俊六段

■大阪
【日時】2月7日(木) 13時30分受付、14時開始
【会場】MBSちゃやまちプラザ(大阪府大阪市北区茶屋町17-1)
【入場料】一般1,500円
【出演棋士】解説:北浜健介八段 聞き手:藤井奈々女流1級

<将棋プレミアム>
【対局二日目(8時50分~9時45分と15時~19時は囲碁・将棋チャンネルでも同時生中継)】
http://www.igoshogi.net/shogipremium/live/live_info.html?live_id=023259e9bf77b9254df038ab5825c7c3
解説:佐々木勇気七段 聞き手:和田あき女流初段

本日のブログ更新は以上で終了です。明日もよろしくお願いいたします。

Dsc_9166 (対局室で久保王将の封じ手記入を待つ渡辺棋王)

Dsc_9172 (記入を終えた久保王将が隣室から出てくる)

Dsc_9177 (封じ手の入った封筒に署名をする渡辺棋王)

Dsc_9180

Dsc_9187 (立会人の田丸九段に封じ手の入った封筒を渡す久保王将)

Dsc_9190 (久保王将が駒を仕舞い、1日目が終了した)

20190206h前記事の▲9五歩から△同歩に対し、渡辺棋王の選択は▲9四歩ではなく▲9三歩でした。後手はこの歩を無視して▲9五香と走られるとまずいので、ここはほぼ△9三同香の一手。以下は▲3五銀△同銀▲同飛と、歩を補充して▲9四歩△同香▲8六桂といった筋を見つつ飛車をさばく順が予想されます。控室の佐藤和六段は、「先手が踏み込んでよくしにいったように見えますね。やりすぎのような印象もあるので何ともいえませんが」と話しています。

Dsc_9154_2 (佐藤和六段)

20190206g

時刻は16時40分を過ぎました。先ほどご紹介した前例の▲飯塚七段-△戸辺七段戦で▲4五桂と指されていたところで、渡辺棋王が▲9五歩(図)と手を変えています。対して△9五同歩に▲9四歩(以下△同香なら▲8六桂がある)と打とうということでしょうか。▲9五歩を見た久保王将は、二度三度とうなずいて前傾姿勢に。渡辺棋王も呼吸をあわせるように、両手を前に突いて上体を盤に近づけます。対局室の緊張感が高まってきました。

Dsc_8981 (渡辺棋王の一手で未踏の局面に)

那須神社のすぐ隣には、那須与一をコンセプトとして作られた道の駅があります。ここには情報館、加工品や農産物の売り場、レストラン、与一伝承館が設けられており、さまざまな角度から大田原に親しむことができます。

Dsc_8165 (入り口には扇のモニュメント)

Dsc_8168 (那須の与一郷全景。建物の屋根は扇を模している)

Dsc_7940(シンボルになっている凛々しい与一像)

Dsc_8164 (一時はとうがらし生産量全国1位を誇ったという大田原。近年はとうがらしでの町おこしに力を入れており、市内にはとうがらし商品を扱った商店・飲食店が多くある)

【とうがらしの郷 大田原】
http://www.ohtawaracci.or.jp/hot/index.html

Dsc_8177(那須の与一郷で売られているとうがらしコロッケ。程よい辛さがクセになる)

Dsc_8186(こちらはとうがらしジェラート。口に入れると、甘味のあとにピリッとした辛味がきて面白い)

源平合戦の屋島の戦いで平家方の扇を射落としたという弓の名手・那須与一にゆかりのある那須神社を訪ねました。ホテル花月からは車で5分の距離です。
神社の創建は4世紀で、延暦年中(782年~806年)に征夷大将軍・坂上田村麻呂が応神天皇を祀って八幡宮にしたと伝えられています。その後は、中世、近世を通じて那須氏・大関氏の氏神として祀られてきました。

Dsc_7902 (一の鳥居。参道は高い木々に囲まれている)

Dsc_7906(二の鳥居。荘重な雰囲気だ)

Dsc_7910

Dsc_7924(色彩豊かな楼門)

Dsc_7925(高欄の上部には扁額)

Dsc_7936(渡辺棋王が2014年に書いた絵馬。当時、王将として第63期の七番勝負を戦っていた)

Dsc_7933(本殿。那須与一は平家方の扇を射落とす際、「南無八幡大菩薩」と念じたと伝えられている)

20190206d15時19分、着々と攻撃態勢を整えていた渡辺棋王が、28分の考慮で▲4五桂(上図)と跳ねていきました。以下、△2二角▲2四歩△同歩▲同飛△3三桂▲同桂成△同角▲2九飛(下図)まではぱたぱたと進行。しばらくは渡辺棋王の動きに久保王将がどう対応していくかという将棋になりそうです。

20190206eなお、▲2九飛までの局面は前例として今年4月に指された第68期王将戦一次予選、▲飯塚祐紀七段-△戸辺誠七段戦があり、そちらは以下△2三歩▲3九飛△4二金▲3五歩△同歩▲4五桂△2四角▲3四歩と進んでいます。

Dsc_9122 (渡辺棋王。うまく攻め手を作れるか)

黒羽城の本丸跡は公園として解放されており、市民に親しまれています。6月下旬から7月上旬には公園周辺に植栽されている約6,000株の紫陽花が咲き誇り、あわせて開催される紫陽花まつりには多くの観光客が訪れるそうです。

Dsc_7803(広々としたスペース。左側に見えるのは、物見櫓を模した展望台)

Dsc_7805 (立派な能舞台があった。「文化伝承館」と呼ばれ、催事の際は郷土芸能などの披露の場として活用されているようだ)

Dsc_7798 (眺望も良好)