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以上で本日の中継を終了いたします。ご観戦いただきましてありがとうございました。
(飛龍)
(里見女流四冠は大熱戦の末に抜け出した)
(渡部女流王位は健闘するも及ばず。あとがなくなった)
(終局直後の対局室)
女流王位戦第3局は149手で里見香女流四冠の勝ちとなりました。終局時刻は19時17分。消費時間は▲里見3時間56分、△渡部3時間59分。里見香女流四冠が2勝目を挙げ、対戦成績を2勝1敗としました。第4局は6月13日(木)に徳島県徳島市「JRホテルクレメント徳島」で行われます。
(潤)
△2八竜に▲8三馬は△2七銀▲同角△3四歩の勝負順があったようです。里見女流四冠は▲5五歩△3四歩に▲5四歩と、後手玉に▲5三歩成△7一玉▲6二金△8一玉▲8三香以下の詰めろをかけました。
進んで下図で渡部女流王位は一分将棋に入りました。里見女流四冠の残り時間は5分。
里見女流四冠は竜取りに角を放ちました。竜を逃げると▲8三馬が▲6一角成や▲6一馬までの詰めろになります。
上図から△5三玉▲5六馬△1九飛▲2九金△1八角▲同金△同飛成と進みました。▲1八同玉は△2八金までの詰みのため▲3六玉ですが、△3八竜と銀を取れます。後手玉は上図のように4三にいると△3八竜に▲1六角が王手竜取りでしたが、未然に5三に逃げた効果が表れます。
上図は4九の金を寄って△2八角を防いだところ。Twitter解説の杉本和四段も「鍛えが入っていますね」と絶賛しています。
進んで▲4五歩に、銀を引けば▲3五銀でクサビの桂を外せるようになります。杉本和四段もここ数手の応酬で「形勢も揺れ動いています」としています。
△5五香▲4四歩△5六香▲4三歩成△同玉と進みました。
(午後の飯塚市。釣り糸を垂らす人もいた)
里見女流四冠は角を盤上に放って技をかけにいきましたが、上図から▲6七角で、1手緩んだ印象です。渡部女流王位は△3六桂と王手に放ちました。Twitter解説の杉本和四段も数手前から「後手やや有利」に、さらに「後手有利」へと形勢判断を改めています。
(朝の渡部女流王位。辛抱が実って楽しみが増えたようだ)
控室では上図から▲6五歩△同桂▲5四歩で、先手が攻めきれるかどうかが検討されていました。しかし、里見女流四冠が選んだのは▲5四歩。△同金で▲6五歩が金に当たらなくなりましたが、そこで▲2七歩と角を捕まえます。渡部女流王位は△8九歩成として、桂を取りながら角のヒモを切りました。
Twitter解説の杉本和四段は△8九歩成が先手で入って「渡部さんも元気が出てくる展開」として形勢判断を「先手有利」から「互角」に戻しています。
里見女流四冠は▲6八角△6七歩▲5七角△5六歩としてから▲2六歩△5七歩成▲同飛と、凝った手順で角の取り合いに進めました。
(里見女流四冠は曲線的な順を選ぶ)
旧伊藤伝右衛門邸の2階に登って外を眺めると、白壁の蔵が目に入ってきます。
(瓦は均一ではなく、手前に存在感がある)
(紛れもなく伊藤家の瓦でした)