終局直後
勝って1勝1敗のタイに追いついた伊藤女流二段。
【伊藤女流二段の談話】
――57手目、二枚換えになった局面ではどのように見ていましたか。
「いや、あそこは全然わかってなかったですが、弱冠……いいのかなと思っていたのですが、そんなにそれを意識している感じではなかったです」
――その後は受けに回る展開でしたが、いかがでしたか。
「途中はっきりよくなった局面が――たぶん、どこかであると思うのですが、ちょっと発見できなかったですね」
――終盤は入玉する展開になりました。
「途中で△5五竜(104手目)をうっかりして――あれを引かれて、さすがに……。何かいろいろたぶん、間違ってしまったと」
――勝ちを意識したのはどのあたりですか。
「本当に最後のほうですね。自分の駒がたくさん打てて……▲1六桂(131手目)のあたりは、よくなったかなと思っていたんですけど」
攻め続けた里見女流王位だが、本局は届かなかった。
【里見女流王位の談話】
――積極的に動いて、二枚換え(57手目)のあたりはいかがでしたか。
「攻める展開だったので、ちょっと指せるかなと思っていました」
――そのあとも攻め続ける展開になりました。
「6六の金を取られて(79手目)から、おかしくしてしまいました」
――そこから、寄るか寄らないかという局面が続きました。
「6一の金をはがされたところ(90手目)は負けだと思ったのですが、▲3四角(91手目)のところは勝ちかなと思ったのですけど……。そうですね、最後の寄せはちょっと深く考えすぎて逃がしてしまったので。そこはちょっとミスにミスを重ねたような感じになってしまいました」
(八雲)