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東京では各地で桜の開花を目にすることができる。今日は日差しこそ暖かいが、風は少し冷たい。
(文)
11時20分、盤上では陣形整備が続く。定跡が整備されきっていない角交換振り飛車は序盤が難解。時間を使うのも無理はない。控室にはLPSA所属の女流棋士が訪れて検討中だ。
(左から大庭美夏女流1級、大庭美樹女流初段、石橋幸緒女流四段)
本局の戦型は甲斐女流四段の角交換振り飛車に。△2二飛(図)に▲7七角△3三角と打ち合い、再び角が盤上に現れた。先手は相手の駒組みを牽制する意図で角を打ち、後手は穏やかに進めるべく角を合わせた。 先手は▲8七銀(図)で銀冠を目指す方針。角がにらみ合った状態は互いに神経を使う。特に先手は陣形が安定するまで気が抜けない展開になりそうだ。 (文)
甲斐女流四段は4勝1敗で紅組優勝を果たし挑戦者決定戦に進んだ。下表で同星の鈴木環那女流二段とは順位の差で優勝が決まっている。第21期に女流王位を奪取し、第22期防衛。前期、里見香奈女流三冠(当時)の挑戦を受け失冠した。この挑戦者決定戦を勝ちリベンジの舞台に立てるか。
中井女流六段は4勝1敗で白組優勝を果たし挑戦者決定戦に進んだ。初代女流王位であり、第3期まで3連覇した記録を持つ。挑戦は第16期が最後になっている。
記録係の竹下貴重初段が振り駒を行う。結果は歩が3枚。中井女流六段の先手に決まった。
第24期女流王位戦の挑戦者決定戦は、白組優勝の中井広恵女流六段(LPSA所属)と紅組優勝の甲斐智美女流四段で争われることになった。里見香奈女流王位への挑戦権を得るのは果たしてどちらか。対局は東京・将棋会館にて10時に開始される。インターネット中継は、棋譜・コメント入力を吟記者、ブログを文が担当する。