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第67期王座戦五番勝負第2局

2019年9月18日 (水)

感想戦

Nagase12

Saitou12

Nagase14

Nagase16

Saitou14

Kansou03以上で王座戦第2局の中継を終了いたします。ご観戦いただきましてありがとうございました。

(飛龍)

大盤解説会場で振り返る

終局直後にインタビューが行われたあと、両対局者は大盤解説会場で簡単に振り返り、それから対局室に戻っての感想戦になりました。

Ooban27(多くのお客さんがカメラを向けた)

Ooban28 (糸谷八段がリードして進める)

Nagase10 (永瀬叡王は首をかしげて難しい表情)

Saitou10(斎藤王座は糸谷八段の見解に耳を傾ける)

(飛龍)

終局直後

Nagase08 (勝った永瀬拓矢叡王は開幕2連勝)

Saitou08 (敗れた斎藤慎太郎王座はあとがなくなった)

Kansou01 (激闘の余韻が残る)

主催紙の日本経済新聞社から終局後インタビューが行われました。

―まずは永瀬叡王から。全体を通して?
永瀬 最初から苦しいと思っていたのですが、仕掛けが軽かったのかもしれません。作戦がよくなかったかなと。手厚く受け止められてしまって、自信がないと思っていました。

―夕食休憩の78手目△3六馬以降は?
永瀬 形勢が少しまずいか、だいぶまずいか分からなかったのですが、(85手目)▲4七金と上がられたところはハッキリダメかなと思いました。苦しい将棋になってしまったかなという気がします。

―勝ちになったと思ったところは?
永瀬 (112手目)△9三桂と打って大駒が取れる形に近くなったので。逆転してもおかしくないかなと思っていました。

Nagase11
―次に斎藤王座、全体を通して?
斎藤 予定の作戦がまあまあ、うまくいっているのではないかと思ったのですが、本譜で踏み込んで本当にいいのか、決断をためらってしまったのがよくなかったですね。▲5八金(59手目)~▲6三歩成のところですが、1手見落としていると悪くなってしまうので。一応、本譜なら少しよくてもおかしくないかと思ったのですが、この一手というチャンスが思い浮かばなかったのはしょうがないです。最後、ポッキリ折れてしまったのが、いちばん悔いが残ります。

―夕食休憩のあたりの形勢は?
斎藤 (夕食休憩明け、79手目で)▲6三歩とか▲7四馬とか、組み合わせが多すぎて、(再開)直後で間違えてしまったかもしれませんね。嫌な局面と思ったのは△同馬と切られたところ(86手目△4七同馬)で、その前にもう一工夫必要だったかなあと。何かありそうな気がしたのですが、思い浮かびませんでしたね。

―最終盤については?
斎藤 △3三桂(108手目)とぶつけられるのが大きいので、▲5六銀と出るならその瞬間に出たほうがまだ、手順を尽くしているとは思うのですが、こちらがツライかもしれませんね。正確に指してもどうかぐらいで、なかなか難しい局面だったかなと思います。

Saitou11

(飛龍)

永瀬叡王が2連勝

Ouza201909180101134

第67期王座戦五番勝負第2局は、20時53分、134手で永瀬叡王の勝ちとなりました。消費時間は両者5時間0分(チェスクロック使用)。これでシリーズ成績は永瀬叡王が2連勝とし、タイトル奪取にあと1勝としました。第3局は10月1日(火)に、兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」で行われます。

後手優勢

Ouza201909180101_126△7一香が痛いといわれています。永瀬叡王が抜け出したでしょうか。

(飛龍)

竜を見捨てる

Ouza201909180101_113

図は△9三桂に対し、ぶつかっていた金を取ったところ。まだまだ難しい終盤戦です。

Hikae18 (継ぎ盤は1対多の情勢。淡路九段が孤軍奮闘)

(飛龍)

両者ともに1手60秒未満の着手となる

Ouza201909180101_103 続いて永瀬叡王も図の局面で持ち時間を使いきりました。以降はともに1手60秒未満の着手となります。

Nagase07(朝の永瀬叡王)

(飛龍)

斎藤王座が先に秒読みに

Ouza201909180101_96図の局面で斎藤王座が持ち時間を使いきり、1手60秒未満の秒読みに入りました。

Saitou07(昼食休憩明け直前の斎藤王座)

(飛龍)

息を吹き返した?

Ouza201909180101_91上図で△9九竜なら後手有望と見られていましたが、永瀬叡王は6九に竜を逃げました。対して斎藤王座は、姿勢を正して▲7三馬と桂を取っています。この変化は難しいと見られていました。

Ouza201909180101_93Ooban25(大盤解説会には稲葉八段もゲスト出演した)

Ooban26 (長谷川女流二段とのコンビだった)

(飛龍)

終盤戦

Ouza201909180101_85

上図の局面で永瀬叡王は54分の長考で△4七同馬と応じました。残り時間の少ない斎藤王座はノータイムで▲4七同銀と指しています。以下、△4二金寄▲6四歩と進みました。

Ouza201909180101_89

Hikae14(▲4七同銀が指されたところで永瀬叡王は上を向いた)

Hikae15(控室の継ぎ盤も活発に。谷川九段、淡路九段、大石七段)

Hikae16 (手前の出口四段は脳内で読み進める)

Hikae17(山崎八段、室田女流二段、古森四段)

(飛龍)

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