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第69期王座戦五番勝負第2局

2021年9月15日 (水)

Paraviで飯島栄治八段の解説

Paravi(パラビ)では17時から大盤解説会が行われます。解説は飯島栄治八段、聞き手は竹部さゆり女流四段。会場から飯島八段のコメントが届きました。

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(聞き手の竹部さゆり女流四段と、解説の飯島栄治八段)

飯島八段は「相掛かりの将棋でも、きょうの将棋は、木村九段の重い棋風がよくあらわれている展開に進んでいる。ここまでは木村九段が1筋から攻勢をかけて、うまく攻め込んでいる。永瀬王座も△8五飛(52手目)から勝負に出て、真っ向勝負になっている。この後も、かなり面白い終盤戦になりそうだ」と話しています。

https://paravi.jp/title/76546

(翔)

永瀬王座の長考

永瀬王座が図の局面で30分以上考えています。

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上図から△6三銀が有力ですが、長考しているので△6五桂打から踏み込もうとしているのかもしれません。

以下、▲同歩△同桂で次の△5七角成や△7七桂成が受けづらいように見えますが、▲6九桂(参考1図)が粘り強い受けのようです。

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以下、△7七桂成▲同角の局面での継続手が難しいです。仮に△8七飛成▲7四歩△7六歩には▲9五角(参考2図)が幸便になります。

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参考2図まで進むと、3~4筋の金銀の位置関係の差が大きく響くことがわかります。先手玉は4八~3九と逃げられるのに対し、後手は壁銀です。

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(本局で使われている駒は影水作の巻菱湖書。写真は昼食休憩明けのもの)

(翔)

15時のおやつ

15時、対局者におやつが出されました。食べ物はそれぞれの部屋に、飲み物は対局室に運ばれます。

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(永瀬王座のおやつはシャインマスカット大福、ホットコーヒー、アイスコーヒー)

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(シャインマスカット大福を切ったところ。想像以上に大粒のシャインマスカットが使われている)

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(木村九段のおやつは半熟ショコラとバニラアイス、アップルジュース)

対局者の注文と同じものを用意し、撮影しています。

(翔)

飛車がぶつかる

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14時半ごろの局面。上図では△7四桂や△8五桂が候補手に挙がっていましたが永瀬王座は△8五飛と走り、飛車をぶつけました。

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どちらの飛車も桂馬のひもがついていて、飛車を取られても桂馬で取り返した手が駒取りになるため、すぐに取る必要はありません。木村九段が時間を使って考えています。

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(木村九段)

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(永瀬王座)

(翔)

愛知県蒲郡市

愛知県蒲郡市は、愛知県の東部、東三河地域にある市です。新幹線の三河安城駅と豊橋駅の間、渥美半島と知多半島に挟まれた地域にあります。

銀波荘のある西浦温泉は、蒲郡市の中でも三河湾に突き出た西浦半島の先端にあります。ほかに、三谷温泉、形原温泉、蒲郡温泉がある、温泉観光地です。

市内には蒲郡競艇があり、またマリンスポーツが盛んです。

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(JR・名鉄の蒲郡駅)

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(駅前の幟には「湯の街 海の街 がまごおり」と書かれている)

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(蒲郡競艇)

(翔)

後手の攻勢

対局再開後、数手進んだところで永瀬王座が△7五歩と桂頭を攻めました。

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以下、▲同角に△7四香(下図)と進んだところで木村九段が考えています。

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角が逃げたあと、△7六香~△6五桂(打)と攻める狙いがあります。

新聞解説の西田拓也五段は「まだ優劣はついていませんが、バランスを取るのが難しいのは先手ですね」と話しています。

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(対局室から見える風景)

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(対局再開時の永瀬王座)

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(再開時は、西田五段が盤側で見守った。「四段に上がったあともタイトル戦の記録係を何度か取ったので、記録係ではないのに対局室に座っていることに違和感がありました」)

(翔)

対局再開

13時に対局が再開しました。

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(対局室に向かう永瀬王座)

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(永瀬王座)

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(木村九段)

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(再開時の様子)

(翔)

対局者の昼食

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(永瀬王座の昼食はステーキ丼セット、シャインマスカット大福、蒲郡みかんとパインシャーベットのフルーツパフェ、アイスコーヒー、ホットコーヒー)

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(ステーキ丼)

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(パフェ)

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(木村九段の昼食はうな丼)

対局者の注文と同じものを用意し、撮影しています。

(翔)

昼食休憩

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38手目△1三同角の局面で12時10分になり、昼食休憩になりました。△1三同角までの消費時間は、▲木村2時間2分、△永瀬1時間7分(持ち時間各5時間、チェスクロック使用、使いきると1手60秒未満の秒読み)。

対局は13時に再開します。

(翔)

11時半頃の控室

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(観戦記担当の若島正さんと立会人の福崎文吾九段が詰将棋談義)

(翔)

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