五番勝負の日程と対局場
五番勝負の日程と対局場は以下の通りです。
第1局 9月2日(水) 神奈川県秦野市「元湯陣屋」
第2局 9月15日(火) 愛知県名古屋市「名古屋マリオットアソシアホテル」
第3局 10月2日(金) 北海道虻田郡ニセコ町「ニセコ温泉郷 いこいの湯宿 いろは」
第4局 10月14日(水) 兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」
第5局 10月27日(火) 山梨県甲府市「常磐ホテル」
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五番勝負の日程と対局場は以下の通りです。
第1局 9月2日(水) 神奈川県秦野市「元湯陣屋」
第2局 9月15日(火) 愛知県名古屋市「名古屋マリオットアソシアホテル」
第3局 10月2日(金) 北海道虻田郡ニセコ町「ニセコ温泉郷 いこいの湯宿 いろは」
第4局 10月14日(水) 兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」
第5局 10月27日(火) 山梨県甲府市「常磐ホテル」
タイトル挑戦を決めた広瀬九段の記者会見の様子です。
―― あらためて振り返ってどんな将棋でしたか。
「流行形と違う形に誘導したのですが、飛車角交換が序盤で行われたり、金が四段目にきたりして、通常と違って形勢判断が難しかったです。▲7五歩から▲2二歩は良くも悪くも形勢がはっきりする指し方でしたが、うまくとがめられました。夕食休憩の局面は悪いと思っていましたが、思ったよりも難しい変化が多かったのが幸いしました」
―― 本局を迎えるに当たって、どのような心境で臨みましたか。
「藤井さんは非常に安定した成績を残されていて、厳しい将棋になると思いましたが、自分なりに準備して臨みました」
―― 若い世代が活躍する中で、広瀬九段は39歳での挑戦になります。その点をどのように感じていますか。
「時の流れといいますか、年長者がタイトル戦に出るのは難しいと思いますが、もうすぐ40歳になる自分がタイトル戦に出ることが年齢的に若くありませんが、20代30代が出る中で、新しい風を起こせたらと思います」
―― 伊藤王座は実績を積まれていますけど。どのように戦いたいですか。
「伊藤王座は非常に研究が深くて、終盤が強いので、今日もそうですけど、タイトルを取るのはこういう方たちに勝たないという思いはあります」
―― タイトル挑戦は竜王戦以来です。タイトル戦について感覚を取り戻すものはあるのでしょうか。
「タイトル挑戦が決まっていたわけではないのと、王座戦は1日制で夕食休憩があって初めての経験です。番勝負が始まればタイトル戦の雰囲気は思い出すと思いますが、特殊な棋戦だと思うので早くなれないといけないなと思います」
―― 本局も非常に激しい最終盤を制しました。近年は序盤中盤終盤とさらに棋士としての幅を広げた印象がありますが、現代将棋の変化をどのようにとらえていますか。
「個人的な意見ですが、終盤力はだれしも落ちてくると思うので、終盤戦を有利するために新しい戦術を取り入れないといけないということで勉強しているところです」
―― 竜王戦はお子さん2歳のタイミングです。こどもが記憶があるところまで活躍したいと話していました。
「昨日もこどもとけんかしたばかりなので、どう思っているかわかりませんが、世間と家庭内も注目度が上がって、ただでさえ大変なところですが、いい結果を出せるようにしたいです」
―― 伊藤王座とは以前に研究会をしていたと思いますが、強くなったと感じる部分、成長されたと感じる部分をどのように考えますか。
「伊藤王座はタイトルを取る前と後では大きな舞台に慣れて、最終盤の競り勝ちが増えているのが新人時代と違うところと思います。シビアな研究を抜けたあとの終盤で競り勝っていると思います」
―― 伊藤王座と指し分けに近い成績ですが、自分の強みや勝機についてどう考えていますか。
「自分の強みは終盤力ではないと思うが、比較的序盤で工夫することが多いので、それを生かして珍しい展開になったときにバランスを崩さないようにしたいです。せっかくのチャンスなので頑張りたいです」
―― 広瀬九段は前期順位戦で昇級されたときも圧倒的な成績でした。好調の原動力はどういうところにあると思いますか。
「研究の第一線から外れたところを突いているので、それほどストックがあるわけではないので考えないといけないが、AIが台頭しているが、人間が指す将棋なので、評価値が乱高下する中でチャンスをものにできたらと思っています」
―― 広瀬九段だと2日制の印象が強いです。1日制と2日制では違いをどう見ていますか。
「1日制は朝から気が抜けないなと。王座戦は夕休があって、また違うので。夕食休憩後にドラマがあることもよく見られます。気が抜けない時間が続くなと思います」
―― 評価値が乱高下したという話から、評価値が100%になった局面もありましたが、どういう心境だったでしょうか。
「最後詰みがあったと観戦記の近藤七段に聞きましたが、藤井さんも気づかなかったので仕方ないなと。ちょっと盲点になっていたというのはあると思うんですけど。夕食休憩の辺りははっきり負けそうだなと思っていまして。正直、どう決められるのかなと覚悟していたので、急にチャンスがきて。際どい終盤戦になって競り勝てたのかなと」
―― 五番勝負の第3局が北海道のニセコで開かれますけれども。広瀬九段にとっては、ご出身の北海道ということで、その辺りはいかがですか。
「その昔、私が唯一タイトル戦の記録を取ったときが北海道だったので。ひょっとしたら、そのとき以来かもしれないという縁もありまして。いまでも平均して月に1回は北海道に行っていますし。北海道対局では、より力を入れていきたいなと思っています」
――家庭を持って心掛けていることは何でしょうか。
「なんとなく対局の日は集中するので何もしないが、こどもが家にいるときは研究しないとかルールを設けて。さまざまな環境があるので何が正解かはないが、こどもが家にいるときは将棋に関係なくすごしているのが工夫ですかね」
(八雲)
広瀬九段が挑戦権を獲得。
【広瀬九段の談話】
―― 序盤の構想について、どの辺りまで想定されていましたか。
「ちょっと珍しい形に誘導したつもりだったのですけど。数ある変化の中で、本譜もあるかなとは思っていたのですが。ちょっと4四金立(32手目△4四同金)が、いい形か悪い形かが判断できず。(41手目に打った)▲2二歩が最後まで残ってしまったので。▲2二歩を打つ構想がまずかったかなと思ったのですが、途中はまあ一局ぐらいかなと思っていました」
―― 飛車を切られて(54手目△7八飛成)猛攻を受けた辺りの形勢判断はいかがでしたか。
「△7八飛成から△7七歩が思ったより厳しくて。夕休明けのところはまずいのかなと思っていました」
―― 夕休明けから際どい終盤が続いていたと思いますが、あの辺りの形勢判断はいかがでしたでしょうか。
「▲5五角(73手目)から▲5四金のところは、いくつか手があるかなと思ったのですけど。一番強く行ったつもりで。最後まで際どかったかなと思っていました」
―― これで2022年の竜王戦以来のタイトル挑戦となりました。いまの率直な気持ちを教えてください。
「最近は出来不出来が激しいので、あんまり挑戦できると思っていなかったのですけど。王座戦に関しては星が集まったかなということで。久しぶりの大きな舞台になるので精一杯頑張りたいと思います」
藤井竜王・名人のリベンジマッチはならず。
【藤井聡竜王・名人の談話】
―― 序盤は空中戦で、あまり前例がなかったようですが。その辺りはいかがでしたでしょうか。
「△2三歩(24手目)と打ってみたのですけれど。こちらが飛車を取る形にはなったのですけれど、あんまり陣形がよくないので。難しいとは思うのですけれど、どちらかといえば自信のない展開になってしまったかなと感じていました」
―― 飛車切り(54手目△7八飛成)の辺りの形勢判断はいかがでしたか。
「何か手段があるかなと思ってやっていったのですけれど。ちょっと▲7六歩(65手目)の局面はちょっと、しっかりと見通しを立てることができなくて。本譜は少し見落としというか、少し読みが甘いところがあって。△5四歩(70手目)と突いたところは負けにしてしまっているかなと思うので。この局面で、もっとしっかりと手段を探さなくてはいけなかったなという気がしています」
―― △6二玉(76手目)と寄られた辺りで時間を使われていましたが、あの辺りは。
「ちょっとよくない展開になってしまったかなと感じていました」
―― 読みが甘かったとおっしゃっていたのは、具体的にどの辺りが誤算があったところでしょうか。
「▲6九桂(69手目)のときに、金取りを受けずにいくつもりだったのですけど。ちょっとそれがうまくいかないというのが少し誤算で、ちょっと読みが甘かったかなという気がしています」
―― 挑戦者決定戦での敗退となりましたが、この結果についてはどのように受け止めておられますか。
「本局は残り時間が1時間を切った辺りから悪手が続いてしまう形になったので、その辺りを改善していかなくてはいけないかなと感じています」
(八雲)
伊藤匠王座への挑戦を目指す第74期王座戦挑戦者決定戦の▲広瀬章人九段-△藤井聡太竜王・名人戦は、20時53分に117手で広瀬九段の勝ちとなり挑戦権を獲得しました。消費時間はともに5時間0分(チェスクロック形式)。
激戦を制した広瀬九段は、王座戦五番勝負に初登場となります。伊藤王座との五番勝負第1局は、9月2日に神奈川県秦野市「元湯陣屋」で指されます。(銀杏)

図は19時40分過ぎの局面。▲5四金までの消費時間は▲広瀬4時間52分、△藤井4時間29分。
後手が寄せに出ていた局面から、いったん手が戻った瞬間に先手が反撃に出て、局面は激戦になっています。図で後手玉は▲5三金打以下の詰めろ。しのげるかどうか、際どい勝負になっています。
(八雲)
図は19時の局面。▲6九桂までの消費時間は▲広瀬4時間19分、△藤井4時間18分。
夕食休憩明けも、どんどん手が進み、藤井竜王・名人が寄せに出ています。このまま一気に決着となるのかどうか。早い終局も予想されています。
(八雲)