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2026年9月

2026年9月 2日 (水)

対局再開

対局再開の様子です。広瀬九段は33手目▲2二角成を指しました。

Dsc_7340  

Dsc_7343 

Dsc_7357 

Dsc_7352 

Dsc_7361 
(牛蒡)

昼食休憩中の対局室

Dsc_7290(西日対策で雨戸が閉められた)

Dsc_7286(上座から庭を望む)

Dsc_7254(先手が主導権を握れそうな局面になった)

(牛蒡)

時間差がついて昼食休憩に

20260902_032図の局面で昼食休憩に入りました。休憩時間は12時10分から13時まで。△3四歩は12時ちょうどの着手でした。ここまでの消費時間は☗広瀬41分、☖伊藤2時間28分(持ち時間は各5時間、チェスクロック使用)。広瀬九段の昼食はビーフカレー、フルーツ盛り合わせ、アイスコーヒー。伊藤王座はビーフカレー、烏龍茶(アイス)。

Dsc_7264(広瀬九段の昼食。撮影用に別途注文したもの)

Dsc_7247(伊藤王座の昼食)

Dsc_7299 (鍋と固形燃料は今期からの新工夫。いつでも温かい状態で食べられるようにした)

(牛蒡)

読みの入った玉寄り

20260902_030図は5一から4一に玉を寄った局面。△4一玉は58分の長考で指されました。戦場になりそうな7筋から遠ざかる手です。6一の金についているヒモが銀1枚になるため、▲8七金△7五飛▲同飛△同歩▲7四歩△6五桂▲7三歩成△同銀▲8一飛の金香両取りが気になりますが、以下△5一金▲9一飛成△1三角▲6六角△8六歩(変化図)は後手が指せそうです。20260902_030s変化図で▲8八金は△7六飛▲6八銀△8七歩成▲同金△7八飛成、▲8六同金は△8八歩▲同銀△5七桂成△同角△7八飛があります。30手目△4一玉は、金香両取りの変化に飛び込んだうえでクリアする、深い読みの入った一手でした。こうなると広瀬九段が31手目をどれくらいの考慮で指すかに注目が集まります。少考で指したなら研究範囲内だと推定できます。序盤で1時間差を維持できれば先手は作戦成功といえるでしょう。

Dsc_7066(作戦巧者で知られる広瀬九段。うまく研究手順に持ち込んだか)

Dsc_7051(伊藤王座は広く深い序盤知識が武器のひとつ。ただ、今回は早くも長考になった)

(牛蒡)

序盤から後手長考

20260902_029_2図の局面で伊藤王座が30分を越える考慮に入っています。飛車の安定を求めて△8六飛は▲7四歩で桂を取りにいって先手よし。▲2五飛(25手目)や▲7五歩(27手目)が後手の指し方、特に飛車の処置に制限をかけているわけです。先手から▲7七金や▲8七金で△7五飛▲同飛△同歩に持ち込む展開もありうるので後手は気を使います。時間をかけるのも当然の局面なのかもしれません。

Dsc_7148(検討風景。高見七段も相掛かりを得意にしている)

Dsc_7180(深浦九段は王位在位時の2010年、第61期王位戦で広瀬九段と陣屋対局を指した)

Dsc_7176(図から△5二玉▲7七金△7五飛▲同飛△同歩▲7四歩△6五桂▲6六金の変化)

(牛蒡)

タイトル戦履歴

両者の過去のタイトル戦は次の通り。

伊藤王座は今回が8回目のタイトル戦。第73期王位戦とあわせてダブルタイトル戦となります。若くして経験豊富な王座ですが、対戦相手という観点では、藤井聡太竜王・名人と斎藤慎太郎八段の2人としか指していません。広瀬九段を相手にペースをつかめるかどうか。

2023年度 第36期竜王戦 藤井 聡太竜王 敗退
2023年度 第49期棋王戦 藤井 聡太棋王 敗退
2023年度 第09期叡王戦 藤井 聡太叡王 奪取
2024年度 第10期叡王戦 斎藤慎太郎八段 防衛
2025年度 第73期王座戦 藤井 聡太王座 奪取(陣屋対局あり)
2025年度 第11期叡王戦 斎藤慎太郎八段 防衛
2026年度 第73期王位戦 藤井 聡太王位 挑戦中

広瀬九段は4年ぶり9回目のタイトル戦。2日制のタイトル戦が多く、1日制は18年度の棋王戦五番勝負以来となります。直近の22年度の竜王戦は、伊藤王座と同い年の藤井竜王が相手でした。まもなく40代になる広瀬九段、一回り以上も年下との対戦が続いています。

2010年度 第51期王位戦 深浦康市王位 奪取(陣屋対局あり)
2011年度 第52期王位戦 羽生善治二冠 失冠(陣屋対局あり、2回)
2015年度 第56期王位戦 羽生善治王位 敗退
2018年度 第31期竜王戦 羽生善治竜王 奪取
2018年度 第44期棋王戦 渡辺 明棋王 敗退
2019年度 第32期竜王戦 豊島将之名人 失冠
2019年度 第69期王将戦 渡辺 明王将 敗退
2022年度 第35期竜王戦 藤井聡太竜王 敗退

ちなみに陣屋で指すのは、伊藤王座が前期(藤井王座が勝ち)に続いて2回目。広瀬九段は15年ぶり4回目になります。第51期王位戦第6局は広瀬王位が誕生した一局。第52期王位戦は第6局、第7局と連続で指すも連敗し、羽生二冠を相手に失冠しました。

Dsc_6535(ロビーには過去の陣屋対局の写真、色紙が飾られている。左は升田幸三像)

【囲碁・将棋(升田の陣屋事件など)|陣屋】
https://jinya-inn.com/recommend/tsurumaki-igo-shogi/

Dsc_6785_2(過去の陣屋対局の揮毫色紙)

(牛蒡)

元湯陣屋

元湯陣屋は神奈川県秦野市にある老舗旅館。1918年(大正7年)に創業。庭園は1万坪の広さを誇り、大浴場や露天風呂で鶴巻温泉の湯が楽しめます。対局室の「松風の間」は、将棋や囲碁の数々の名勝負が繰り広げられてきました。陣屋のサイトには「いままで行われてきたタイトル戦は300以上」とあります。王座戦五番勝負の開催は9年連続15回目。来週8・9日には、王位戦七番勝負第6局も開催予定です。(以下、写真は前日撮影)

【元湯陣屋】
https://jinya-inn.com/

Dsc_6588(陣屋入り口。お客さまの行き帰りの際に太鼓が鳴らされる)

Dsc_6555(写真1枚目から少し坂を登ったところに建物の入り口がある)

Dsc_6537(フロント)

Dsc_6592(庭園)

Dsc_6567(風鈴が夏の名残りを伝える)

(牛蒡)

戦型は相掛かり

20260902_028図は10時30分の局面。相掛かりになりました。両者とも先手番の主軸にしている戦型です。20手目まで先日の王位戦七番勝負第4局(▲伊藤匠二冠-△藤井聡太王位)など複数の前例がありましたが、21手目▲2四歩で新たな形に。広瀬九段は自分の用意してきた形に誘導しようとしています。

図の局面は早くも駒がぶつかっています。先手が望めば▲8七金△7五飛▲同飛△同歩の飛車交換もありそうです。ただ、大駒交換後に局面が落ち着く展開もよくあります。序盤の進行に注目です。

Dsc_7035
(牛蒡)

対局開始

定刻の9時に対局が始まりました。記録係の山城三段が振り駒を行い、と金が3枚(伊藤王座の振り歩先)で広瀬九段の先手番と決まりました。

Dsc_6869(8時43分、広瀬九段が入室)

Dsc_6904(8時49分、伊藤匠王座)

Dsc_7016 

Dsc_6999 

Dsc_6930 

Dsc_7021
(牛蒡)

本日のスケジュール

対局当日の朝を迎えました。本日のスケジュールは次の通りです。秦野市は晴れ時々曇りの予報。最高気温は30度程度の見込みです。日中はセミの声が聞こえる一方、朝夕には秋虫の声が聞こえるようになりました。

09:00 対局開始
12:10 昼食休憩
13:00 対局再開
14:00 現地解説会開始
15:00 おやつ
17:00 夕食休憩
17:30 対局再開
---:--- 終局

Dsc_6803(今朝の陣屋)

(牛蒡)

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