永瀬王座は勝てば初の防衛成功。また、タイトル獲得３期で九段昇段も決まります。ここ２年のタイトル戦は挑戦者の奪取が多く、防衛に成功したのは渡辺明名人（計３回）しかいません。その点でも今回の永瀬王座の防衛戦は注目されます。
また、永瀬王座はその勝ちっぷりゆえに、今年度はハードスケジュールが続いています。今年度の対局数（未放送のテレビ棋戦は除く）は36局で全棋士中１位。10月はすでに５局を指して４勝１敗。ちなみに６～９月も週２局に近いペースで対局をこなしています。
10月１日 第69期棋王戦挑戦者決定トーナメント 飯島栄治七段戦○
10月４日 第41回JT将棋日本シリーズ準決勝 斎藤慎太郎八段戦○
10月６日 第68期王座戦五番勝負第４局 久保利明九段戦●
10月８日 第79期順位戦Ｂ級１組 郷田真隆九段戦○
10月11日 第70期王将戦挑戦者決定リーグ戦 佐藤天彦九段戦○
（牛蒡）
永瀬王座は８時42分にスーツ姿で、久保九段は44分に和服で入室しました。振り駒は永瀬王座の振り歩先で、結果はと金が３枚。王座戦第５局は久保九段の先手番に決まりました。定刻の９時に対局が開始しています。
（永瀬王座）
（久保九段）
（右から日本経済新聞の白木緑文化部長、中村修九段、熊谷俊紀三段）
（熊谷三段が駒を振る。緊張した様子だった）
（対局開始）
（牛蒡）
おはようございます。本日の甲府は曇りのち雨の予報。予想最高気温は25度です。
対局は９時に開始。スケジュールは以下のとおりです。
本日もよろしくお願いします。
09:00 対局開始
12:10 昼食休憩
13:00 対局再開
15:00 おやつ
17:00 Paravi解説開始
17:30 夕食休憩
18:00 対局再開
??:?? 終局
（本日朝、常磐ホテルから撮影。中央下はホテルの庭園）
（牛蒡）
以上で対局前日の更新を終わります。明日もよろしくお願いします。
【フルセットの激闘、14日に最終第5局 将棋王座戦】
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64879890S0A011C2GS9000/
【将棋王座戦、2対2で14日激突 有力棋士が動画で解説】
https://www.nikkei.com/article/DGXZZO64820280Z01C20A0000000/
（牛蒡）
本局はParavi、ABEMA、将棋連盟ライブ中継（スマホアプリ）で動画配信されます。Paraviは登録後２週間の無料期間があります。
【Paravi】
10月14日（水）17時からLIVE配信出演：阿久津主税八段、山根ことみ女流二段https://www.paravi.jp/title/59904
【ABEMA（下記URLは番組表）】
10月14日（水）８時30分からLIVE配信出演：佐藤和俊七段、戸辺誠七段、藤森哲也五段、渡部愛女流三段、山口恵梨子女流二段
https://abema.tv/channels/shogi/slots/FC7y7riYMGEiGX
【将棋連盟ライブ中継】
https://www.shogi.or.jp/mobile/
「将棋連盟LIVE中継」のアプリをご利用の方は、Menuから「動画実験」を選択してご視聴ください。また、動画の視聴を終える際は同様にMenuから「動画を消す」を選択してください。
（牛蒡）
永瀬王座は東京から、久保王座は大阪から静岡経由でそれぞれ甲府市に入りました。ホテル到着後の17時50分ごろから、対局室である離れ「九重」で検分が行われました。日本将棋連盟が所有する棋具が対局で使用されます。検分は数分で終了しました。
（17時半ごろの九重。甲府の日没は17時12分。実際は写真より暗い）
（永瀬王座）
（久保九段）
（駒数枚を並べて感触や光の反射具合などを確かめる）
（検分後に明日の食事注文をする。当日変更も可能）
（駒は掬水作、水無瀬書）
（牛蒡）
永瀬拓矢王座に久保利明九段が挑戦する第68期王座戦五番勝負。決着は第５局に持ち込まれました。永瀬王座が勝てば初の防衛成功、久保九段が勝てば初の王座獲得です。
第５局は2020年10月14日（水）に山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われます。先後はあらためて振り駒で決定。対局開始は９時。持ち時間は各５時間（チェスクロック使用）で切れたら一分将棋。立会人は中村修九段、新聞解説は横山泰明七段、記録係は熊谷俊紀三段（所司和晴七段門下）。日本経済新聞の観戦記は上地隆蔵さんが執筆します。現地や東西の将棋会館での大盤解説会はありません。
ネット中継の棋譜コメントは琵琶、ブログは牛蒡が更新を担当します。よろしくお願いします。
【主催：日本経済新聞社】
https://www.nikkei.com/
【対局場：常磐ホテル】
https://tokiwa-hotel.co.jp/
【第５局 棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/68/ouza202010140101.html
（牛蒡）
（勝った久保利明九段）
（敗れた永瀬拓矢王座）
以上で王座戦第４局の中継を終了いたします。ご観戦いただきましてありがとうございました。
（飛龍）
（久保九段は200手超の将棋を粘り勝ちした）
（永瀬王座は無念の表情）
（激闘の余韻が残る）
（主催紙インタビューに答える）
―本局を振り返って。
久保 序盤はこんな将棋だと思いますが、途中で飛車を渡したところで負けにしたのかなと思いました。
―終盤は大変な粘りでした。
久保 正解を逃して負けにしていると思います。粘らないと持たない形になって方針変換をしたのですが、途中はよく分かりませんでした。
―これで最終局を迎えます。思いを聞かせてください。
久保 またしっかりと準備して当日を迎えたいと思います。
（永瀬王座も冷静に分析する）
―本局を振り返って。
永瀬 途中は分からなかったのですが、終盤は勝ちになった局面があったような気がしました。△１七歩成（154手目）から端をいじって３九の香を取れたのですが、決定打に欠けて問題があったかもしれません。▲２八金（175手目）と打たれた形で寄せが見えなくなってしまったので。
―終盤で失敗したと思ったのは。
永瀬 秒読みだったので分からなかったのですが、▲１五歩（179手目）と伸ばされて忙しいようになって、そこでちょっと手が出ませんでしたね。
―最終局への意気込みを。
永瀬 ベストを尽くして頑張りたいと思います。
（飛龍）
