第72期王将戦七番勝負第1局 Feed

2023年1月 8日 (日)

羽生善治九段は王将戦七番勝負に19回目の登場です。これまで18回の七番勝負をまとめました(画像をクリックすると、大きなものが出ます)。王将獲得は通算12期で、永世王将の資格を得ています。また、第44期から第59期にかけて16期連続で七番勝負に登場しました。

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Dsc_3775 (19回目の七番勝負となる羽生九段。後ろで観戦しているのは掛川市の小・中学生。)

15時になり、1日目午後のおやつが出されました。藤井王将は「CHABATAKE」と「フレッシュジュース(いちご)」。羽生九段は「火の羊羹 3種(ゆず蜂蜜・掛川茶・本練)」、抹茶。

Dsc_3818 (藤井王将のおやつ。静岡県はいちごの生産量が全国でも有数の県として知られる)

Dsc_3824 (「CHABATAKE」の断面を見ると、色が少しずつ違う。掛川産の深蒸し茶、抹茶、不知火コンフィチュールを使用して、層をなしている)

Dsc_3826 (羽生九段のおやつ。火の羊羹は、左から本練・掛川茶・ゆず蜂蜜)

14時になり、対局場そばの大日本報徳社の講堂で大盤解説会が始まりました。事前申し込みの数が多く、座席を80から130に増設して対応する盛況ぶり。また、2日目はサテライト会場も設けます。
第72期ALSOK杯王将戦七番勝負第1局の開催について - 掛川市
https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/gyosei/docs/170517.html

1日目の大盤解説会で最初に担当したのは久保利明九段。「一手損角換わりは驚きました」と話していました。

Dsc_3815 (大盤解説会場)

Dsc_3798 (久保利明九段が担当)

Dsc_3804 (解説会の様子。会場は満員だった)

Dsc_3677 (解説会場の外でグッズの販売会が開かれていた)

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Dsc_3688(将棋の駒柄の袋などが売られていた)

二人の対戦成績は藤井王将7勝、羽生九段1勝(下の画像はクリックすると大きなものが出ます)。初手合いの2018年から毎年対局しています。特に王将戦での対戦が多く、すでに3回対戦しています。また、戦型が多彩なのも特徴的。羽生九段が注文をつける将棋が多いです。本局も後手番の羽生九段が最近ではほとんど指していなかった一手損角換わりを用いました。

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Dsc_3737(藤井王将は羽生九段に勝ち越し)

13時30分になり、対局が再開されました。再開されると、羽生九段はすぐに△3五銀を打ちました。

Dsc_3745 (対局再開後、すぐに△3五銀と打つ羽生九段)

Dsc_3753 (△3五銀の打たれた盤面)

Dsc_3765 (藤井王将)

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Dsc_3699 (対局室に少しだけ正月気分を)

Dsc_3714 (13時26分ごろ、先に羽生九段が入室し、その十数秒後に藤井王将が対局室へ。対局者二人が同時に着座するのは珍しい)

Dsc_3721 (羽生九段が信玄袋から道具を取り出すころ、藤井王将はすでに前傾姿勢で盤面を考えていた)

Dsc_3645 (昼食休憩時の対局室)

Dsc_3642001 (37手目▲2六飛の局面で昼食休憩入り。掛川の対局で用いられる盤や駒、駒台は、異業種交流団体「ゼロの会」が購入したもの)

Dsc_3651(本局で使用されている駒は、掬水師作の源兵衛清安書のもの)

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対局者の昼食は、藤井王将が「掛川牛の麻婆豆腐」(サラダ、ご飯、スープ付)、羽生九段は「遠州黒豚と掛川野菜のトマト煮込み」(サラダ、パン、スープ付)でした。

Dsc_3639 (藤井王将の昼食。麻辣のしびれるからさの本格麻婆豆腐。からさを調節できるように山椒を別の皿に盛っている。豆腐は掛川産のものを使用)

Dsc_3634 (羽生九段の昼食。遠州黒豚とトマト、掛川産のベーコンを煮込んで、旬の野菜を添えている)

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図の37手目▲2六飛の局面で羽生九段が1時間9分使って12時30分になり、昼食休憩に入りました。消費時間は▲藤井43分、△羽生2時間24分。対局は13時30分再開です。

Dsc_3624(8日のスポーツニッポン(右)は1面に記念写真のほか、芸能面に谷川浩司十七世名人の展望記事などを掲載。毎日新聞(左)は対局前日の記事のほか、特集の記事を掲載している)

「掛川城 二の丸茶室」での王将戦対局は、今回で14期連続14回目となります。これまでの13回の対局は下の画像の通りです(画像をクリックすると大きくなります)。
羽生九段と本局の立会人である久保九段の対戦が、掛川対局の最初です。意外にも、羽生九段は二の丸茶室の対局は3連敗。まだ勝ち星がありません。久保九段は掛川対局を6回経験しています。
最多対局は渡辺明名人の7局。6連勝していましたが、前期で藤井聡太竜王に敗れて初黒星。番勝負も藤井竜王が4連勝で王将奪取とともに史上最年少五冠を達成したのは、まだ記憶に新しいところです。

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