2023年1月

2023年1月29日 (日)

対局2日目の昼食は、藤井王将が「治部煮うどん」、羽生九段が「元祖金澤焼きそば」です(写真はいずれも撮影用)。

藤井王将の昼食
(藤井王将の昼食)

治部煮うどん
(治部煮は金沢の郷土料理。つゆは柔らかいとろみで南蛮風)

羽生九段の昼食
(羽生九段の昼食)

元祖金澤焼きそば
(こちらは治部煮の材料を焼きそばにアレンジしたもの)

▲3七飛

12時30分、▲3七飛の局面で羽生九段の考慮が23分を記録し、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲藤井王将5時間11分、△羽生九段5時間49分(持ち時間各8時間)。対局は13時30分に再開します。

▲4五歩

羽生九段が△4四玉と上がった直後、藤井王将は▲3七歩△同歩成▲4五歩(上図)という3手1組の巧みな攻めを見せました。以下△4五同金でも△4五同玉でも▲3七桂が先手になります。

実戦は羽生九段が▲4五歩に△3三玉と引き、▲3七飛(下図)まで進みました。後手玉を押し返すことに成功し、控室では先手の模様がよいと言われています。

2

島九段
(立会人の島九段はスーツに着替えて検討に加わっている)

兼六園

兼六園は、日本三大名園のひとつとして有名。元は1676年、金沢城に面した傾斜地に加賀藩主の前田綱紀が別荘「蓮池御亭」を建て、その周辺を作庭したことが始まりです。その後、霞ヶ池を掘り下げ、新たな曲水を取り入れることで、いまの林泉回遊式庭園の構図が完成しました。

「兼六園」の名は相反する六勝(宏大、幽邃、人力、蒼古、水泉、眺望)を兼ね備える、という意味が込められており、1874年に一般開放し、1985年には国の「特別名勝」の指定を受けました。

高見七段
(雪の中を歩く高見七段。大学では歴史を学んでいたという)

噴水
(19世紀中頃に作られた日本最古といわれる噴水。高さは約3.5メートル)

虹橋
(虹橋から周りの景色を見る)

霞ヶ池
(霞ヶ池は、表面がほとんど凍っていた)

金沢城公園
(道路を挟んだ向かいには金沢城公園。「石垣がきれい」と高見七段)

高見七段
(お付き合いありがとうございました)


■文化財指定庭園 特別名勝 兼六園

〒920-0936石川県金沢市兼六町1
管理事務所TEL:076-234-3800/FAX:076-234-5292
http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/

△4三金

盤上は56手目△4三金まで進みました。封じ手の△4二玉のあと藤井王将が馬を作り、羽生九段は三段玉の形で金銀4枚を手厚く並べています。

先手は3八の飛車が押さえ込まれていますが、6三の馬の働きが絶大。控室の高見七段は△4三金に▲3一馬と入り、2一の桂を取りにいく順を有力と見ています。

控室
(控室では、芦沢さんに高見七段が現局面のポイントを解説している)

時刻は10時30分を回り、両対局者に午前のおやつが用意されました。おやつは両者ともに「加賀友禅」。飲み物は藤井王将がアイスティー、羽生九段がホットレモンティーです(写真はいずれも撮影用)。

藤井王将のおやつ
(藤井王将のおやつ)

羽生九段のおやつ
(羽生九段のおやつ)

加賀友禅
(加賀友禅。石川県のブルーベリーを使った、ふわふわ食感のチーズケーキ)

福田三段
(福田三段の読み上げに合わせて1日目の手順が再現される)

藤井王将

羽生九段

▲5六歩
(49手目▲5六歩の局面)

島九段
(立会人の島九段が封筒から封じ手用紙を取り出す)

羽生九段
(「封じ手は△4二玉です」の声のあと、羽生九段が盤上の玉を動かす)

前傾姿勢
(2日目の対局が始まってすぐ藤井王将は前傾姿勢になった)

羽生九段

対局室
(果たして、このあと形勢はどちらに傾くのか)