2023年1月
第3局2日目
おはようございます。第72期ALSOK杯王将戦七番勝負第3局、2日目の朝を迎えました。本日のタイムスケジュールは下記の通り。封じ手の開封は、このあと9時です。
- 09:00 封じ手開封(対局再開)
- 10:30 午前のおやつ
- 12:30 昼食休憩
- 13:30 対局再開
- 14:00 現地大盤解説会開始(終局まで)
- 15:00 午後のおやつ
- ??:?? 終局
【藤井と羽生、均衡保つ 検討陣「候補手すら浮かばぬ」 - 毎日新聞】
https://mainichi.jp/articles/20230128/k00/00m/040/192000c
※高見七段の解説、封じ手予想動画あり。
【藤井王将 攻守2択から強気の応手「仕方ありません」羽生九段の踏み込みにひるまず33手目「7七同桂」 - Sponichi Annex】
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/01/29/kiji/20230129s000413F2067000c.html
動画配信のお知らせ(再掲)
明日の対局2日目も、囲碁将棋チャンネルのYouTubeサービス「囲碁将棋プラス」、ABEMA の「ABEMA PPV ONLINE LIVE」で動画配信があります。2日目はの解説は広瀬章人八段、聞き手は本田小百合女流三段です。
【囲碁将棋プラス - YouTube】
https://www.youtube.com/@igoshogiplus
8時40分配信開始。視聴にはチャンネルのメンバー登録(有料)が必要です。
【ABEMA】
https://abema-ppv-onlinelive.abema.tv/posts/40640919
8時配信開始。通し券(有料)の購入で1日目、2日目ともに視聴できます。
封じ手は明日の9時に開封される予定です。以上で本日の更新を終了いたします。ご観戦ありがとうございました。
封じ手(2)
封じ手(1)
羽生九段が封じる
18時2分、図の局面で羽生九段が封じ手の意思表示をしました。50手目に使った時間は29分。1日目の消費時間は▲藤井3時間59分、△羽生3時間40分です。
島九段、高見七段、森下九段の封じ手予想は以下の通りです。
「ノーコメントといいたいところですが、いわないといけないので(笑)。△5二玉ですかねぇ」(島九段)
「局面の均衡を保つ手は少ないです。△5二玉を予想します。△5二玉なんだろうけど、玉……(自信がない様子)。あえて△4二玉もありますか。以下▲6三角△3四金▲7四角成△4三玉で、兼六園のような陣形を目指すとか」(高見七段)
「△5二玉以外に思い浮かびません。次は△3四金と歩を払って、押さえ込めれば後手成功です」(森下九段)
予想手は一致しながらも、検討陣の歯切れは非常に悪いです。先手と後手のどちらを持っても非常に難しく、先の見通しが立たないからでしょう。先手からすれば押さえ込まれそう、後手だと裏を突かれてすぐに崩壊しそうにも見えます。相手の狙いを把握して、手探りでバランスを取らないといけません。
1日目を振り返ると、羽生九段の雁木系に藤井王将が急戦を仕掛け、ねじり合いに進みました。お互いにその場で考えた手をぶつけ合う力勝負になり、緊張感のある局面が明日も続きそうです。
封じ手のタイミング
近江町市場
金沢東急ホテルから車で5分ほど移動した場所にある「近江町市場」。藩政時代から300年以上続く歴史的にも貴重な市場で、現在は小売機能を中心とした商店街で「金沢市民の台所」とも呼ばれています。
(「石川県はおでんの消費量が日本一らしいですよ」と高見七段から豆知識)
■近江町市場
〒920-0905石川県金沢市上近江町50
https://ohmicho-ichiba.com/
難解な中盤戦
昼食休憩前の△3五銀に、藤井王将は1時間24分考えたすえに▲2八飛と逃げました。以下△4七歩成▲同金△4六歩▲4八金△6四歩▲7八玉△7四歩と進んでいます。
後手の狙いは△7五歩▲同歩△7六歩の攻めです。藤井王将は▲3八飛の銀取りで△3六歩を打たせました。
銀取りを歩で受けさせて、歩切れにさせれば△7五歩の攻めがないというわけです。
控室では、△3六歩にまた先手の手が難しいといわれています。▲1六歩で▲1七角を狙うのは、△8三角(参考図)が嫌みのようです。
次の狙いは△7五歩▲同歩△4七歩成です。と金を作られては先手が勝てません。
先手は▲1六歩以外に▲6八金、▲2八飛、▲4五銀と有力手が多いといわれています。「そうか、ここは大事などころですね」と森下九段、「今日はもうあまり進まないかもしれませんね」と島九段。
これらの候補手は方針が全然違い、また駒が入り組んでいるため形勢判断がかなり難しいです。藤井王将の手は止まっており、耳は真っ赤に染まっています。