2018年2月

2018年2月 4日 (日)

控室には栃木県在住の松本佳介六段が訪れて木村九段と検討しています。形勢は久保王将が優勢。あとはどう決めるかという段階で、紛れる可能性は低いようです。木村九段は「(久保王将は)まず逃さないと思います」と話しました。

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豊島八段は△4二桂(70手目)に3時間11分使って大長考になりました。ここ10年ほどの王将戦七番勝負で2時間を超えた長考は下記のとおり(左側が先手、肩書は当時)。3時間を超える長考は、2003年の第52期第3局で佐藤康光王将が記録した、55手目▲4五銀の3時間33分以来です。

2017年 第4局 郷田真隆王将 30手目△3三銀  2時間40分
2015年 第6局 郷田真隆九段 57手目▲4六角  2時間26分
2015年 第4局 郷田真隆九段 37手目▲2四歩  2時間4分
2015年 第1局 郷田真隆九段 59手目△5五同銀 2時間25分
2009年 第2局 羽生善治王将 35手目▲1七桂  2時間2分
2005年 第2局 森内俊之王将 34手目△5一角  2時間8分

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15時ごろ、対局室におやつが運ばれました。久保王将はショートケーキ、ホットコーヒー。豊島八段はとちおとめのフレッシュジュース。ショートケーキにはとちおとめが使われています。フレッシュジュースはとちおとめを6個ほど使ったとのこと。

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松尾芭蕉は「奥の細道」の旅の途中で黒羽の地を訪れ、この旅で最も長い14日間逗留しました。大田原市には当時の足跡をしのぶ「芭蕉の館」など、施設や史跡があります。芭蕉の館の近くにある大雄寺は茅葺きの大きな屋根が特徴で、国の重要文化財に指定されています。

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豊島八段は再開の少し前、久保王将は再開して少しあとに対局室に戻りました。しばらくして「豊島先生、残り2時間です」と記録係から声がかかります。しかし、豊島八段はすぐには指しませんでした。長考は苦しいときに出るものといわれていますが、豊島八段は形勢をどう捉えているでしょうか。

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本局の封じ手に使われた用紙です。封じ手は、図面に赤ペンで駒の動きを記すのが原則。符号を記入する必要はありませんが、成と不成の選択があるときはそれがわかるように書き添えます。

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10時、ホテル花月で大盤解説会が始まりました。木村九段、佐藤紳七段の両立会人が「久保王将は振り飛車党で人気がある」、「豊島八段は表情が読めない、隙がない」といった話をしていました。会場の後ろにはこれまでの王将戦七番勝負のポスターが飾られています。

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