2018年1月
現地大盤解説会始まる
13時から現地大盤解説会が始まっています。
初日から多くの人が来訪している。掛川の将棋熱の高さがうかがえる。
解説は静岡出身の神谷八段が担当。立会人の郷田九段もゲスト出演を予定している。
大盤の後ろには報徳の教えの書画がかけられている。
報徳の教え(現代文)は以下の通り。
父母の根元は天地の令命にあり
身体の根元は父母の生育にあり
子孫の相続は夫婦の丹精にあり
父母の富貴は祖先の勤功にあり
吾身の富貴は父母の積善にあり
子孫の富貴は自己の勤労にあり
身命の長養は衣食住の三にあり
衣食住の三は田畑山林にあり
田畑山林は人民の勤耕にあり
今年の衣食は昨年の産業にあり
来年の衣食は今年の艱難にあり
年々歳々報徳を忘るべからず
掛川市
掛川市は静岡県西部に位置する都市で、人口はおよそ12万人(2017年11月現在)。東海道の主要な宿場町として古くから栄えました。街のシンボルともいえる掛川城は、室町時代に今川氏が家臣の朝比奈氏に銘じて築城され、さらに戦国時代に豊臣秀吉の直臣、山内一豊が城主となったあと、天守閣や大手門が建立されました。それにより、城下町としても大きく発展を遂げて現在に至ります。
掛川駅は東海道新幹線が停車する大きな駅だが、掛川城側の北口は城の景観に合わせてレトロな木造になっている。
駅前にある二宮金次郎の像。
二宮金次郎(金次郎は通称・幼名は金治郎)はのちの二宮尊徳で、掛川に根付く報徳の教え(いろいろなものの恩徳に感謝しながら生活する思想)を広めた。掛川には報徳思想を受け継ぐ大日本報徳社があり、二宮尊徳の残した報徳の教えは、掛川市民に広く根付いているという。
掛川駅から掛川城に向かう途中に、本局の協賛をする掛川信用金庫がある。こちらも、城の景観に合わせたレトロな作りだ。
掛川城の前を流れる逆川。川岸の崖が欠けるように崩れる様から、欠け川(懸け川とも)と呼ばれ、そこから掛川の地名がつけられたと考えられている。掛川城の天然の堀の役割も担っていた。
対局再開
休憩中の対局室
1日目昼食休憩
早くも開戦か
ゆったりとしたペースで駒組みが続かに見えましたが、11時48分に豊島八段が△4五銀と早くも銀をぶつけました。郷田九段、神谷八段からも驚きの声が上がりました。
本局は昨年12月に行われた順位戦A級の久保王将-豊島八段の類型でしたが、この△4五銀でまったく別の将棋に入りそうです。
駒がぶつかって、控室では本格的な検討が始まった。盤面は、実際の盤面と左右反転し、相居飛車の将棋として作られている。居飛車党の棋士はこのほうが考えやすいという。
後手側を持つ神谷八段は、「ちょっと動かすとすぐ作戦負けになる。かなり指しづらい将棋」と語る。△4五銀は普通なら指しづらくて選びにくい手だが、豊島は針の穴を通すような深い研究の末に、この手を選んだのだろう。
1日目午前のおやつ
Twitter解説 1日目は井出隼平四段
日本将棋連盟モバイルのTwitterアカウント(@shogi_mobile)ではプロ棋士による解説が行われています。1日目の担当は新鋭の井出隼平四段です。
・日本将棋連盟モバイルTwitter https://twitter.com/shogi_mobile
井出隼平四段。