2013年7月
終局後インタビュー
<羽生王位>
―― 急戦矢倉から後手が攻める展開になりました。分かれはどのように感じてらっしゃいましたか?
「封じ手のところが大きな分かれ目で激しくいく順があったんですが、ゆっくり指して攻め込まれる展開になってしまったので、あまり面白くない局面になってしまったかなと思っていました」
―― それ以降、自陣に手を戻す展開になりました。いかがだったでしょうか?
「△5三金とか上がってるようではこちらは苦しい指し手でしたね。決められてもしょうがないかなと思って指していました」
―― その後また攻める展開になりました。そこから終盤まではいかがだったでしょうか?
「△6五桂と使える形になって手の調子がよくなったかなと思いました」
<行方八段>
―― 羽生王位の急戦矢倉で、受ける展開になりました。
「……そうですね……うーん……封じ手のあたりは誘導した割にはいまひとつだなと思っていました。その後攻める展開になって2日目の昼休みの辺りはまあまあだと思っていたんですが、そこから……ひどかったですね。
▲6四歩がちょっと調子に乗り過ぎで、あれでいっぺんにおかしくしましたね。そこでもうちょっと腰を据えて昼休み明けに指さないといけなかったです。そこが悔やまれます。いやぁ、もうちょっといい将棋を指さないと。途中からどうしょうもなくなっちゃって。いやあ、申し訳ないです」
(若葉)
感想戦 ― 速報 ―
羽生王位が勝利
第54期王位戦七番勝負第2局は羽生王位が勝利。開幕連勝を飾りました。
(牛蒡)
終局近し
終局が近づいています。
△7八歩成の着手には力がこもっていました。
(若葉)
後手よし
図の△6六歩まで進んで、控室の声は「後手よし」で一致しています。
△6六歩に▲7三馬は△6七歩成で先手が支えきれません。
▲6八金引と引くことになりますが、6筋に大きなクサビが入ります。
「ちょっと……これははっきりしましたな」(小阪七段)
「わかりやすくなりましたね」(酒井七段)
中盤は先手が攻める展開でしたが、ここにきて攻守交代しています。
控室では68手目△6一飛が冷静な好手だったと言われています。
▲5二角成で飛車が追われてしまいそうなので見えにくい手ですが、△6四飛と逃げながら銀取りに切り返す用意があります。
△6一飛の一手で先手の攻めが止まってしまいました。
控室では早い終局もあるかもしれないと言われています。
(継ぎ盤では後手の寄せが検討されている)
(若葉)