2022年9月

2022年9月 6日 (火)

お~いお茶杯第63期王位戦七番勝負は藤井王位の4勝1敗で幕を閉じました。伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦はすでに予選が始まっています。どのようなドラマが待ち受けているでしょうか。

以上で本局の中継を終了します。ご観戦いただきありがとうございました。

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記者会見の様子です。

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Dsc_1002(花束贈呈)

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ーー3連覇を達成して。


「まだ対局が終わったばかりで、結果よりも対局のことを振り返っていました。今期の王位戦はどれも難しい将棋ばかりでしたが、その中で結果を出すことができたのはよかったです」


ーー第5局の対局場の静岡県牧之原市は8大タイトル戦の開催は初めてでした。2日間戦っての感想は。


「今回の対局では地元のお店でメニューを用意していただくなど、本当にとても歓迎していただきましてうれしく思いますし、気持ちよく対局ができました」

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ーーシリーズ全体を振り返って。


「今シリーズはすべて角換わりの将棋だったのですが、特に第1局と第2局の定跡形の進行でかなり早い段階で終盤戦に入る将棋でした。第1局はうまくバランスをとることができなかったのかなと思います。第3局以降は中盤のねじり合いのような展開になって、考えていてもよくわからない局面が多かったので、そのあたりの判断の精度を高めなくてはいけないのかなと思いました」

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ーー最も印象に残った対局は。


「第1局で途中かなり攻め込まれる展開だったんですけど、いったん受け止めたあとの局面が非常に判断の難しい将棋だったのかなと思います。本局も早い段階から見慣れない形になって常に指し手の方針だったり形勢判断が難しい将棋だったのかなと思います」


ーータイトル獲得数が通算10期になりました。10という節目を達成した感想は


「あまりタイトル獲得の数字については意識していることではないので、また来月から竜王戦などもあるのでどの対局にもよい状態で臨めるようにというのを意識していけたらと思います」

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Dsc_0947(終局直後の様子)

Dsc_0959 【藤井王位の談話】
――序盤の駒組みを振り返って。
「△4四歩(36手目)から△4一飛は、この形になればやってみようかなと思っていたんですけど、そのあとがよく分からなくて。△5三金(52手目)と上がったんですけど、▲3五歩から▲5六歩と仕掛けられてみると、かえって当たりが強いような形になっているので、自信がない展開だなと思っていました」


――その後、5筋の位を奪還されることになった。
「△5三金(52手目)に代えて、違う手も考えなければいけなかったかなとは思います」


――▲9八角(81手目)の辺りは。
「本譜は3二金が浮く形なので、▲9八角と打たれることはあるのかなと思っていました」


――△1三角(94手目)と打った局面の手応えは。
「先手からピッタリした受けは難しいのかなと思っていましたが、▲7九歩と受けられたときに方針が分からなくなってしまって。本譜は▲8四金(97手目)と打たれてまた自信がない感じになったと思いました」


――▲4一角(111手目)の辺りは。
「本譜では苦しくてもおかしくないと思ったんですけど、流れからして、仕方がないと思って進めていました」


――そのあと手応えを感じたのは。
「△6八成銀(110手目)から△6九飛と打つ手が間に合う形になって、なんとか攻めの形を作れたのかなと思っていました」


――一局を振り返って。
「常に中盤以降は玉が薄くて、自信のない将棋だったんですけど、崩れずに指すことはできたのかなと思います」


――シリーズを振り返って。
「王位戦はすべて角換わりの将棋でしたけど、どの将棋も終盤が難しくて、長考しても分からない場面が多かったなと思います」


Dsc_0956 【豊島九段の談話】
――駒組みの辺りは。
「▲4五歩(39手目)と仕掛けられないと、あまり自信がない変化に合流してしまうので。仕掛けたあと、(再び)駒組みになったときに、あまりよくない手を指してしまったかもしれないです」


――1日目が終了したところは。
「▲5五歩(59手目)の局面は後手から手段が多そうなので、あまり自信なかったですね」


――△5七歩(62手目)の辺りは。
「嫌みを突かれて、こちらがまとめづらい感じかなと思っていました」


――▲9八角(81手目)の辺りは。
「▲9八角を打つと、相当使えない展開になるので……。でも、打たない手がちょっと分からなかったですね。▲5七飛(69手目)から▲8六銀のところも、何かあると思ったんですが、代わる手が分からない感じでした」


――▲7九歩(95手目)の辺りは。
「△1三角(94手目)がかなりきつくて、ダメかなと。▲7五歩と打つ攻め筋がなくなるのでつらいかなと思いました」


――▲4一角(111手目)の辺りは。
「△6四金(114手目)のときに何かあるかどうかですが、何かチャンスがあるとしたらそこかなと。ただ、どうやっても負けの順になってしまような気がしたので」


――▲5八金は強手(117手目)でしたが。
「ダメだと思いました」


――一局を振り返って。
「あまり思わしい順が見つからなかったです。いろいろ手段はあったと思うので、微妙に悪手をやっているんだと思います」


――シリーズを振り返って。
「早い段階で悪くなってしまう将棋が多くて、内容的にもよくなかったと思います」


書き起こし=玉響、撮影=生姜