2013年5月

2013年5月29日 (水)

第1局 7月10・11日(水・木)愛知県蒲郡市「旬景浪漫 銀波荘」
第2局 7月23・24日(火・水)兵庫県神戸市「中の坊瑞苑」
第3局 7月29・30日(月・火)北海道上川郡「層雲峡 朝陽亭」
第4局 8月8・9日(木・金)福岡県福岡市「ホテル日航福岡」
第5局 8月27・28日(火・水)徳島県徳島市「渭水苑」
第6局 9月11・12日(水・木)神奈川県秦野市「陣屋」
第7局 9月25・26日(水・木)神奈川県秦野市「陣屋」
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佐藤九段が投了すると、関係者が対局室になだれ込む。主催紙のインタビューで「これでタイトル戦初挑戦ですが、今のお気持ちは」と尋ねられると、行方八段は言葉を詰まらせた。

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■行方尚史八段
―― この一局を振り返っていただいていかがでしたか。
行方 勝ちになってから間違えて。最後はもうわけがわからなかったです。
―― 勝ちを意識されたのはどの辺りでしょうか。
行方 最後の▲5四銀と出る筋が実現して。こちらが詰みづらいので。その直前までまったくわけがわからなかったです。
―― これで王位挑戦、タイトル戦自体初挑戦になるんですけれども、今のお気持ちはいかがでしょうか。
行方 ちょっともう……(言葉を詰まらせる)。いや……。この一年間自分なりにがんばってきた成果かなと思います。
―― 七番勝負ですが、相手が羽生王位です。印象はいかがでしょうか。
行方 20年間やっているんですけど羽生さんとの対局は少なくて……。自分が活躍してなかったからなんですけど。羽生さんと番勝負を戦えて、すごくうれしいです。

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■佐藤康光九段
―― この一局を振り返っていただいていかがでしたか。
佐藤 そうですね。自玉方面から動いていったのがよくなかったですかね。成算はあったんですが、思ったよりもよくなかったかもしれないです。途中ははっきりダメでした。途中から苦しいのかなと思っていました。

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143手で行方八段が制しタイトル初挑戦を決めた。投了以下は△2一同玉▲2三香△1二玉▲2二香成までの即詰み。終局は20時26分。消費時間はともに3時間59分。第54期王位戦七番勝負は7月10日(水)・11日(木)愛知県蒲郡市「旬景浪漫 銀波荘」で開幕する。
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(佐藤九段が投了を告げ、行方八段がタイトル初挑戦を決めた瞬間の対局室)

Kifu_106控室では図で▲3五桂が有力と見られていた。△2二銀と金を取るなら▲4三桂成△同玉に▲7六角の王手が厳しい。実戦は▲1一金とじっと逃げた。これで形勢は揺れ動いたのだろうか? 「激戦すぎてわからない」と鈴木八段。
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