お~いお茶杯第62期王位挑戦者決定戦 Feed

2021年5月24日 (月)

第62期七番勝負日程

藤井聡太王位-豊島将之竜王戦

第1局 6月29・30日(火・水)愛知県名古屋市「名古屋能楽堂」

第2局 7月13・14日(火・水)北海道旭川市「花月会館」

第3局 7月21・22日(水・木)兵庫県神戸市「中の坊瑞苑」

第4局 8月18・19日(水・木)佐賀県嬉野市「和多屋別荘」

第5局 8月24・25日(火・水)徳島県徳島市「渭水苑」

第6局 9月6・7日(月・火)神奈川県秦野市「元湯 陣屋」

第7局 9月28・29日(火・水)神奈川県秦野市「元湯 陣屋」

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以上で本局の中継ブログを終了します。ご観戦、誠にありがとうございました。七番勝負もお楽しみに。

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感想戦終了後、挑戦権を獲得した豊島竜王の記者会見が行われました。

--今日の将棋を振り返って
豊島 先手から▲1六歩(31手目)と突かれたタイミングであったり、▲2四歩(39手目)と突き捨てられたタイミングであったり、序盤から工夫を凝らして指してこられ、それにどう対処していくかを苦心して指していた。基本的にずっと受ける展開だったが、途中で竜を作って玉を上部に逃げ出していくような展開になって、いけるのかなと。

--羽生九段との対戦について
豊島 強敵なので自分のよさが出る形にして引っ張っていこうと思っていた。

--藤井聡太王位の印象について
豊島 全体的に非常に精度が高く、最近の将棋だとずっと優勢を維持したまま勝つという将棋が多い。非常に強敵という印象。

--どのような七番勝負にしたいか
豊島 藤井王位は強敵だが、自分の力が出るような展開にできるよう、しっかり準備をして臨みたい。

--藤井王位との対戦について
豊島 自分は長い時間でゆっくり考えるのは好きで、藤井王位も順位戦など長い時間の将棋のほうがより精度の高い将棋を指されている印象がある。自分がいまの段階でどれだけやれるか、自分なりに精一杯指してどうなるかやってみたい。

--タイトル戦を並行して戦う点について
豊島 日程が詰まって大変なところはあると思う。ただ、竜王戦が終わってから対局が少なくなって(調整が)難しいところもあった。たくさん対局できるのはうれしいこと。体力に気をつけて頑張りたい。

--愛知県出身の二冠王同士の対戦となった点について
豊島 藤井王位は国民的なスーパースター。同じ愛知県出身同士の対戦で地元の方もよろこんでいただけると思う。地元の方には普段からお世話になっているので、開幕に向けて頑張りたい。

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Img_1406(勝った豊島将之竜王。第60期以来の七番勝負を戦う)

□豊島将之竜王のインタビュー

――本局を振り返って
豊島 序盤は先手に工夫をされて、うまく対応できないと苦しくなると思いました。本譜がうまく対応できているのかは分からなかったです。

――どこから手応えがあったか
豊島 途中はちょっとよく分かっていなかったですが、竜を作って、1三に玉を移動すれば寄せられにくいので、そのあたりでよくなったと思います。

――藤井聡太王位との七番勝負について
豊島 大変な相手ですけど精いっぱい指して、何とかよい勝負ができればと。

Img_1402(羽生善治九段は細い攻めをつなげられなかった)

■羽生善治九段のインタビュー

――序中盤の手応え
羽生 どう打開をするのかという将棋でした。2筋の歩を突き捨てたのがどうだったか。作戦の組み立てに問題があった可能性はあります。ちょっとずつ攻めが細くなってしまい、苦しくなっていったと思います。

――今期リーグは若手との対戦が多かった
羽生 どの対局もすごく大変で、そういう意味では充実したリーグだったかなと思います。

Img_1412(主催社インタビューのあと、感想戦が始まった)

書き起こし=虹記者
撮影=武蔵

Oui202105240101_11018時18分、110手で豊島竜王の勝ちとなりました。消費時間は▲羽生3時間22分、△豊島3時間12分(持ち時間各4時間)。勝った豊島竜王は、七番勝負で藤井聡太王位と対戦します。第1局は6月29・30日(火・水)、愛知県名古屋市「名古屋能楽堂」で行われます。

20210524109先手は最後の1歩を使って、後手玉の入玉を食い止めます。しかし、△1五同桂と応じられた局面で羽生九段の手が止まっています。次に△1四玉と立たれると、後手玉の上部脱出を防ぐのが難しくなります。先手の手段が難しい局面ですが、羽生九段は策を見いだせるでしょうか。
Img_1299(羽生九段は苦慮の時間)