第59期王位戦七番勝負第1局
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終局直後の様子
終局直後、勝った菅井王位は疲れた様子、豊島八段は落ち着いた雰囲気だった。
【菅井王位の談話】
――本局を振り返っていかがでしたか。
「あまり経験のない形だったので、ちょっとどうやっていいのかわからなかったです」
――仕掛けてからはいかがでしたか。
「形勢判断が難しくて、あまりよくわからなかったです」
【豊島八段の談話】
――封じ手のあたりはいかがでしたか。
「こちらの応対がいろいろ考えられるところなので、何か戦える変化があるかなと思っていたんですけど、考えているうちにちょっと」
――▲5六飛(61手目)に△9九角成と踏み込んだあたりはいかがでしたか。
「こちらがすでにまずい展開になっているかなと思っていました」
――そのあとは辛抱する展開に進みました。
「そうですね。途中からは苦しい展開になったのですが、どこから苦しくなったのかは、ちょっとわからないです」
菅井王位が開幕戦を制す
図の局面で豊島八段が投了を告げました。終局時刻は18時17分。消費時間は、▲菅井7時間0分、△豊島7時間59分。
菅井王位が開幕戦を制しました。第2局は7月24、25日(火、水)に兵庫県神戸市「中の坊瑞苑」で行われます。
先手優勢
控室では後手が徹底的に最後まで粘ると見ていましたが、豊島八段は△4八歩~△4六桂と攻め合いを決断しました。ただ、いま打たれた▲2六飛が好手で、検討陣は先手勝勢に近い優勢と見ています。
先手が駒得になる
時刻は17時を回りました。▲6六角までの消費時間は▲菅井6時間16分、△豊島7時間55分。
駒割りは飛車桂交換で先手が駒得になりました。控室では「さすがに差がついてきたか」と言われています。ただ、後手玉が堅いので、先手も一気に決着をつけにいくような勝ち方はできないようです。
「先手は徐々に体力を奪うような指し方が必要です。まだすぐに終わる将棋ではないと思います」(谷川九段)