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2025年9月 4日 (木)

終局直後

Dsc_8735_479(勝った藤井王座。1年ぶり以上の対戦を快勝で制した)

Dsc_8736_480(敗れた伊藤叡王。中盤で失着があり、力を出せなかった)

Dsc_8743_483(感想戦の前にインタビュー)

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【藤井王座の談話】
―― 午前中から激しい戦いになった。形勢について
藤井 △7五歩(24手目)と突き捨て、△4五歩(26手目)のあたりが予定で、相手玉を薄くして実戦的に、と考えていました。そのあと、ゆっくり指していると1歩損が大きいのでどのくらい手を作れるかと思っていましたが、△7七歩成(42手目)の筋で攻め自体はつながりそうだと感じたので、感触としては悪くないと思っていました。
―― 最後、勝ちに近づいたのは。
藤井 ▲3一飛(51手目)のときに、△4一銀と打つ予定でしたが、そこで▲3八飛を見落としていました。△2八角が明らかに空振りのような形になってしまい、嫌な展開にしてしまったと思っていました。本譜は△4一銀(58手目)から△7六歩(60手目)と詰めろをかけて、一手勝ちかと感じました。

―― シンガポールでの対局の感想と、次局に向けての抱負。
藤井 二度目の海外対局で、集中して指すことができました。対局以外も含めて、貴重な経験ができたと感じています。第2局以降は先後が決まった戦いになりますので、次局にむけて準備をしていきたいと思います。

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【伊藤叡王の談話】
―― 午前中から激しい戦いになった。形勢について。
伊藤 △7五歩と突き捨てられて、こちらにキズが多い形で神経を使う展開かなと思っていました。▲2六飛(33手目)と浮いた手がまずくて、本譜の△8九との局面が進めてみるとかなり思わしくなく、そのあたりの判断がまずかったと思います。

―― シンガポールでの対局の感想と、次局に向けての抱負。
伊藤 海外対局は初めての経験でどうなるかわからなかったのですが、現地の方々に温かく歓迎していただいて、非常にいい経験をすることができました。シンガポールの方々に感謝したいと思います。本局は精度を欠いてしまったので、しっかり反省して次局に生かしていきたいと思います。

(紋蛇、書き起こし=武蔵)

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