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2025年9月 3日 (水)

前夜祭(2)

Dsc_8184_277(主催者挨拶 長谷部剛・株式会社日本経済新聞社代表取締役社長)
「先日、日本経済新聞では紙面1ページを使って王座戦の特集を組みまして、お二人のインタビューを掲載しました。そこで藤井王座の前に4連覇を果たした永瀬拓矢九段が、どのような対局になるかということを語ってくれています。面白いので紹介したいと思って持ってきました。
『伊藤叡王は謎の部分が多いけれども、藤井王座や私と比較して語ると、個性が光る。藤井王座と私は読みや局面のとらえ方が似ている。でも藤井王座と伊藤叡王の読みはまったく合わない。読みの系統が全く違う』と書いてあります。
あと『伊藤叡王は、形勢がよくなると絶対間違えない。そして、悪いときは粘り強く戦う。藤井王座には粘りという概念がない。伊藤叡王は難しい局面を実際に難しいと証明する。それは藤井王座や私が磨こうとしてこなかった部分。戦いに例えると、5万人と5万人の兵力で戦おうと、その均衡を維持しようとするのが藤井王座と私ですが、伊藤叡王は4万5千人と5万人になったとしても平然として戦う』。
こういうふうにいいます。どうでしょうか、対局が楽しみになったのではないでしょうか。これから何度も名勝負を繰り広げて、将棋の歴史を形作っていくお二人になると思います」

【日本経済新聞:将棋王座戦五番勝負4日開幕 藤井聡太王座・伊藤匠叡王インタビュー】(有料会員記事)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD082E70Y5A700C2000000/

Dsc_8200_279(永瀬九段の展望が語られると、二人は何ともいえない表情ではにかんだ)

Dsc_8209_280(主催者挨拶 清水市代・公益社団法人日本将棋連盟会長)
「海を越えて、将棋を愛する皆さまが一堂に会し、将棋文化へのご理解と、将棋界へのご声援を賜りますこと、国や言葉を超えて、将棋が人と人とをつなぐ存在であることを改めて実感し、とてもうれしく思っております。
今回の対局者は、前人未到の八冠全冠制覇を成し遂げ、王座戦2連覇中の藤井聡太王座。そして挑戦者は、八冠の牙城を初めて崩し、自身初のタイトル、叡王を獲得された注目の新鋭、伊藤匠叡王です。大変お若い両対局者でございますが、すでにタイトル戦線の中心を担う存在であり、類まれなる才能と卓越した技術、そのお人柄で、人気、実力ともに最先端を疾走する、将棋界を担う逸材であります。
明日の対局が、どのような展開になるのか、熱戦は必至の開幕局。今から楽しみでなりません」

(紋蛇、書き起こし=武蔵)

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