主催紙インタビュー
終局直後、主催紙から両対局者にインタビューが行われました。まずは伊藤叡王から。
――相掛かりになりました。激しい戦いになりましたが、どのように見ていましたか。
伊藤 桂香と銀の交換になったあたりは考えたことがあって、難しい変化と思っていました。そこから先は1手1手が難しいと思っていました。
――夕食休憩の局面でもまだ難しい形勢とみられていました。そのあたりの形勢判断はどうでしたか。
伊藤 夕休のときの▲7七角と上がる手を発見して、少し指せているつもりでした。ただ、読めていない変化もあって際どいと思っていました。
――どのあたりで勝ちと思われましたか。
伊藤 ▲8六金と竜を捕まえて、こちらが厚い格好になったと思います。
――王座獲得にあと1勝としました。
伊藤 前の2局は苦しい展開が続きました。本局は比較的うまく指せたと感じています。
――第4局に向けての抱負をお願いします。
伊藤 第4局は1週間後になるので、体調面も含めて準備したいと思います。
次に藤井王座にインタビューが行われました。
――相掛かりを受ける形になりました。序盤をどのように考えて指していましたか。
藤井 ▲3六銀から▲2五銀と繰り替えられてから仕掛けられる筋を事前には想定できていなかったので、準備不足と感じました。2枚換えになって、難しいながら自信のない展開になってしまったと感じていました。
――夕食休憩のあたりも難しい形勢だったと思いますが、どのように考えていましたか。
藤井 駒損で自信がない感じかなと思っていました。△8四香にどのように応じられるかわかりませんでしたが、▲7七角は指されてみるといい手だった気がします。
――第4局の抱負をお願いします。
藤井 ここまで、残り時間が少なくなってからミスが続いてしまっているかなと感じるので、その反省点を踏まえつつ頑張りたいと思います。
(書き起こし:銀杏 写真:潤)