終局直後の様子
――本局を振り返って、どのような印象を持たれていますか。
「両者、主張がある形かと思いました。ただ、8六の銀がどうなるかわからないなと思いながら指していました。▲5六銀上(61手目)とされて、△5五歩でバランスが取れていたかは、わからなかったのですけど。何か4七の銀をうまく使われてしまったのかなと思っていました」
――控室では先手持ちの声もあった中で、永瀬王座はどの辺りで形勢が好転されたと思われましたか。
「△1四銀(98手目)と立って好転かは、わからないんですけど、粘り甲斐のある形にはなったような気はしました」
――勝ちになったと思ったのはどの辺りでしょうか。
「△4八竜(148手目)から詰み筋に入りましたので、そこでかなと」
――五番勝負の開幕局を勝利で飾られました。しかも、後手番での勝利ということで。その辺りについては。
「まずは先勝することができてよかったと思います。本局は後手番でしたので、どうついていくかという将棋になったかと思うのですけど。ただ、先手持ちという声もあったということなので。確かに何か自信がないかもしれないなと思いながら指していました。ただ、そこまで大きく崩れていなければよいな、という感じでした」
――次は先手番で第2局を迎えます。抱負を聞かせてください。
「先後も決まって、少し日にちもありますのでしっかり準備をして挑みたいと思います」
――本局を振り返って、どのような印象を持たれていますか。
「お互い玉が薄い形で戦いになって。どうバランスを取るか、非常に難しい将棋かなと思っていたんですけど。途中、角を切って(63手目)と金を作りにいったところがあったのですが、ちょっと進んで見ると、こちらの攻め駒が少なくて。よい指し方ではなかったかなと思ったので。その辺りで何か違う手があったかなという気がしています」
――第2局に向けての抱負を聞かせてください。
「早くも厳しい状況になってしまったかなとは思っていますけど。できる限りよい状態で対局に臨んで、熱戦にできるように頑張りたいと思います」
(八雲)