終局直後
(永瀬王座は自身初の防衛成功。タイトル3期で九段昇段も決めた)
――本局について。
永瀬 △5四歩(14手目)の仕掛けが成立するかどうかという一局だったと思います。△5八馬(24手目)と飛車を取った手がありましたが、ゆっくり指すべきだったかどうか、わからなかったです。終盤もわかりませんでしたが、駒得になって少し指しやすいのかなと思いました。
――シリーズ全体について。
永瀬 対抗形のシリーズでしたが、作戦として、なかなかうまくいかないことが多かった気がします。
――叡王戦から続いた防衛戦がこれで終わりました。
永瀬 両方ともフルセットで大変でした。ひとつ結果が出たのはよかったと思います。
(敗れた久保九段。今シリーズでは振り飛車の可能性を追求した)
――本局について。
久保 夕休以降でもう少しやりようがあった気がします。△4二香(54手目)から△4四歩(56手目)で角を取られる展開になってしまったので、それでちょっと苦しくしました。
――序盤のわかれはどうだったのでしょう。
久保 いやー、どうなんですかね。こちらとしては△5四歩なら迎え撃つということで▲7五歩(13手目)を突いたのですが、実際はどうだったのか。なんともいえないですかね。
――シリーズ全体について。
久保 事前にやりたいなと思っていた戦型をいろいろ指せたのは、よかったと思います。振り飛車はまだまだいろいろあるなと自分の中で感じました。
――開幕前に「振り飛車で戦えるところを見せたい」と話されていました。
久保 結果が出ていないので、それは証明できなかったのですけど、今後また一から出直して、いろいろな戦型を試していきたいと思います。