「後手の基本方針は押さえこみです。序盤から積極的によさを求めていく作戦ではありませんが、先後の差が出にくい作戦選択です。5年ほど前に久保木村戦(久保利明九段-木村一基八段)でよく指されていたイメージがありますが、羽生さんがこういう指し方をするのはめずらしいですね。一方、振り飛車(先手)はさばきの技術が求められます。先手と後手でカラーがはっきり分かれる将棋です。午前中は肚のさぐりあいで推移するのではないでしょうか」(行方八段)
行方八段によれば、先手の5筋位取り中飛車に対して、最近の後手の作戦は居飛車穴熊が多いとのこと。穴熊で玉を固める作戦は現代的、本譜は少し古い形です。
(行方八段)
(牛蒡)